お客様導入事例
東京消防庁 様
建物の火災予防に関する審査業務を
DocuWorksとPenConnectで効率化
図面の審査時間を短縮し紙の出力も削減
事例の概要
- 火災予防分野において電子申請が導入されたものの、従来のソフトウェアでは面積や距離を測定する際に、画面サイズに応じて縮尺の都度調整が発生するなど使い勝手が悪く、審査に時間がかかっていた
- さまざまなファイル形式の書類で申請されるため、審査時にはそれぞれのファイルを開く必要があるなど、作業に手間がかかっていた
- PC画面での審査は作業効率が悪いため、紙に印刷して審査を行う職員が多く、電子化に伴うペーパーレス化に逆行していた
- PenConnectの導入により、画面サイズに応じて縮尺が自動調整され、面積や距離の算定が簡単に行えるようになるなど利便性が向上し、審査時間が短縮された
- DocuWorksの導入により、ファイル形式が違う申請書類を1つのファイルに束ねることができ、電子上のチェック作業の手間が改善された
- PC画面で審査を行うようになり、紙への出力が減少した
- 面積や距離の算定機能やテキスト追加機能など、電子端末で効率的な審査業務を行うための機能を有していたこと
- 操作が直感的で分かりやすく、習得するのにも時間がかからないこと
- 他社のツールに比べて導入コスト面で有利だったこと
- 富士フイルムビジネスイノベーションジャパンには行政機関に対する幅広い導入実績があること
事例の詳細
事業内容を教えてください
東京消防庁の組織図
東京消防庁の組織図
導入前はどのような課題を感じていましたか
消防署や消防出張所では、建物が新しく建築される際に、防火に関する規定に係る法令に問題がないかを審査する消防同意業務を行います。これまで、消防同意における審査業務は紙で行っていたのですが、当庁内でシステムを構築し、令和5年10月から電子申請を開始しました。審査では面積や距離を算定する必要があるのですが、PC画面で拡大して確認しようとすると、縮尺もそれに合わせて都度調整が発生することや、図面データに簡単にメモを残すことができないなどの制約があり、審査に時間がかかっていました。また、複数の形式のファイルがあり、チェックするにはそれぞれのファイルを開く必要があるなど、手間もかかっていました。その結果、多くの職員は電子で申請された図面を印刷して審査しており、電子化に逆行した状況が起こっていました。
住宅レベルでは図面枚数も少ないので、審査時間はそれほどかからないので紙に印刷しても大きな影響はありませんが、大型ビルともなると、図面の枚数も段ボール2、3箱分になることもあります。それらをすべて印刷するだけでも、用紙が無駄となりますし、印刷する手間もかかります。紙に印刷する場合は、消防設備のチェックや面積や距離算定などの審査業務も定規などを使ってアナログな手段で実施することとなり時間を要し、職員の残業時間も多くなっていました。東京都内は建物の増加に伴い申請も増加傾向となっているため、PC画面で効率的に審査できるツールを導入する必要がありました。
導入の決め手を教えてください
新たなソフトウェア導入検討にあたっては、図面サイズに応じた縮尺が自動で調整でき、面積や距離が簡単に算定できることや、テキストの追加を簡単に行えることが必須条件でした。候補としては何社かあったのですが、これらの機能を有していたのがDocuWorksとPenConnectの組み合わせでした。特に、エリアを指定した面積の算定や距離の算定、消防用設備等の設置間隔が要件を満たしているかなど審査時のチェックに必要な操作が直感的で分かりやすく、職員が習得するのにも時間がかからないと確信できたことに魅力を感じました。また、同時に検討していた他社のツールに比べて、導入コスト面で有利だったことも決め手の一つとなりました。
さらに、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンは、行政機関などへの幅広い導入実績があり、導入後のサポート体制も万全なため、安心して導入できました。
DocuWorksとPenConnectの活用方法と効果を教えてください
審査では審査対象となる面積の測定やスプリンクラー設備の警戒範囲が居室内をすべてカバーしているか、屋内消火栓設備が一定の範囲内に置いてあるか、また、出口までの距離が定められた距離未満か、さらには、避難通路において定められた以上の通路幅が確保されているかなど、防火に関する規定に係る法令の内容を満たしているかを確認します。
PenConnectと液晶ペンタブレットは、画面サイズに応じて縮尺が自動調整され、審査に必要な面積や距離の算定や設備の確認が簡単に行えるようになっています。具体的には、ペンデバイスで経路をなぞるだけで距離を算定できますし、面積も部屋の角の点を指定するだけで、長方形のみならず多角形の部屋でも簡単に算定できます。また、1タップで同心円を描くことができ、スプリンクラー設備の警戒範囲がカバーされているかなども迅速に確認できるため、審査の利便性が向上し、審査時間が短縮できています。
PenConnectで面積や距離の測定や設備が所定範囲内にあるかの確認などが可能
また、DocuWorksの導入により、Word、Excel、PowerPoint、PDFなど、ファイル形式が違う申請書類を1つのファイルに束ねたり、文字や線を書き込んだり、付箋を貼るなどの操作がPC上で行えるため、電子上のチェック作業の手間が改善されました。
DocuWorks とPenConnectの導入により、審査をPC画面で効率良く行えるようになりました。
DocuWorksでさまざまな形式のファイルを1つのファイルにまとめて審査が可能
DocuWorksとPenConnectの組み合わせはどのような組織におすすめですか
社会的にデジタル化がどんどん進んでいますので、当庁と同じように、図面や設計図などをチェックする業務を行う組織や会社などでは、DocuWorksとPenConnectは業務を効率化するツールとして使えるのではないでしょうか。
さらなる活用や今後の取り組みについて教えてください
現在、DocuWorksとPenConnectは単体のシステムとして利用しており、庁内にある他システムとの連携はしておりません。他の業務システムと連携し、書類をDocuWorksで取り込んでPenConnectで審査できれば、庁内全体の審査業務をさらに効率化できる可能性があります。また、現在の審査では紙の申請も全体の3割ほど来ており、図面データはA3やA4だけでなくさまざまなサイズもあるため、これらの申請も電子データ化し、PC画面で審査を行うことができれば、業務の効率化につながるのではと考えています。 富士フイルムビジネスイノベーションには庁内の審査業務のさらなる効率化に向けて、さまざまな観点からご提案いただくことを期待しています。
「公共機関(自治体)」のDX推進
公共サービスの多様化と行政DXへの対応。「住民サービスへの対応業務を効率的に行いたい」「煩雑な行政業務を省力化したい」「職員のテレワーク活用を進めたい」といった問題・課題の解決に貢献します。
本事例に関するご質問や見積等のご要望はコチラ
導入ソリューション
DocuWorks® 9.1
文書の受け渡しから作成、プレゼンテーション、保存まで、ドキュメントを扱う一連の業務をスムーズにサポートするソフトウェア。
直感的な電子文書の受け渡しを可能にするトレイ機能も提供。
PenConnect
まるで「紙」に書く感覚でDocuWorks文書に書き込みができます。
自治体プロフィール
東京消防庁
- 業務内容
- 東京都全域(島しょ地域と稲城市を除く)の消防防災業務
- 消防職員
- 18,684人(2023年4月1日現在)
- 所在地
- 〒100-8119 東京都千代田区大手町一丁目3番5号
※掲載内容は2024年7月時点の情報です
東京消防庁は防災部や救急部などの9つの部門と消防学校、消防方面本部、そして地域ごとにある消防署や消防出張所などから構成され、都民の皆様の安全・安心を守るため、火災の予防、警戒及び消火をはじめ、交通事故等における救助、救急業務を行っています。また、震災対策、水防活動、その他都民生活の安全を守る業務など、幅広い分野にわたって防災活動を実施しています。
予防部予防課では、火災予防施策の立案や建築確認の消防同意審査、指導基準の策定に関する予防事務に加え、各消防署や消防出張所で実施している建物完成時の使用検査などを統括する役割を担っています。