お客様導入事例
神⼾市役所 様
全庁で紙の使用量を約50%削減※1 DocuWorksで特殊車両の通行許可業務をペーパーレスファクス化
※1 2017年度比、2022年度実績
事例の概要
- 職員数が減り、一人あたりの業務量が増える中、スマート自治体に向けた改革が必要だった
- 特殊車両の通行許可業務でファックスを使用するため、紙の使用量が多かった
- ファクス使用で複合機が占有され、プリントしたくてもすぐに使えなかった
- ファクスの文字が読みづらく、電話で確認していた
- 手作業で仕分け、編集するため調書の送付漏れがあった
- 会議資料のペーパーレス化に貢献、全庁のペーパーレスが目標を上回るペースで推移
- パソコンからファクスを送受信でき、複合機使用の渋滞が解消した
- 調書の文字が鮮明になり、電話で確認の手間が減った
- 仕分けや編集が簡単なため、調書の送付漏れが減った
- DocuWorksは紙のように操作でき、違和感なくペーパーレス化に役立つため
- ペーパーレスファクスの活用で働き方改革をさらに進めるため
事例の詳細
事業内容を教えてください
導入前はどのような課題を
感じていましたか
神⼾市役所では、行財政改革で職員数が減り、一人あたりの業務量が増えていました。そんな中、将来にわたって市⺠サービスの維持・向上を目指す「スマート自治体」の実現に向けて全庁的に取り組むべき重点、実施項目を設定した「行財政改革方針2025」を策定しました。重点の一つが「働き方改革」で、紙を中心とした働き方を変えるべきとの認識のもと、ペーパーレス化に取り組んでいます。具体的には、それまで一元管理できていなかった印刷機器の集約・適正配置、無線LAN、会議室への大型モニター設置、職員へのノートパソコン配布、グループウエアやDocuWorksの全庁導入など、紙を使わなくても仕事がしやすい環境を整えました。今では部⻑、局⻑クラスが集まる会議でも紙を使わなくなったなど、職員の意識が変化しています。この動きをさらに加速するための次のステップがファクスのペーパーレス化で、原則全ての機器(市役所1・4号館)と、各区役所などの受信枚数が多い機器を対象に導入しました。
中でも建設局道路管理課では、特殊車両※2の通行許可業務に紙を多く使っていました。これは、同様の業務を行う他の道路管理者※3と、書類を主にファクスでやり取りしていたためです。本業務では、通行経路が青森から山口に至るような申請でも、経路上のいずれかの管理者が申請を一括で受け付け、国交省の専用システムで審査します。受け付けた管理者がシステムだけでは審査できず、他の管理者と個別に協議が必要な場合は、書類をファクスでやり取りしていました。
令和4年度(2022年度)に神⼾市が受け付けた申請は約2,300件、うち約2,200件で他の管理者と書類のやり取りが必要でした。また、他の管理者から寄せられた協議は約5,200件で、これも主にファクスによるものでした。受信したファクスは、全て印刷するため、紙を多く使用するうえに、送信の場合は申請書1件あたり数十枚の文書を、送付先ごとに必要ページを分類・抽出して仕分ける必要があったため、4名の担当者がファクスの前に陣取って送付作業を一日中繰り返していました。送付ミスがないよう神経を使うだけでなく、他の人がプリントしたくても複合機がすぐに使えないこともありました。 ※2 一定の大きさ、重さを超えるトレーラーやクレーン等の車両 ※3 国土交通省・都道府県・政令市等
企画調整局 デジタル戦略部 課長 箱丸 智史 様
建設局 道路管理課 道路台帳担当係長 林 様
企画調整局 デジタル戦略部 課長 箱丸 智史 様
建設局 道路管理課 道路台帳担当係長 林 様
DocuWorks導入の決め手を教えてください
全庁で導入したDocuWorksは、紙のような操作感で使えるため、抵抗感なくペーパーレス化に役立つことから選びました。特に、WordやPDFなど複数のソフトウエアの文書をDocuWorks上で紙のように束ねたり、ばらせる機能が便利で、直前の差し替えでも簡単に入れ替えできるため、会議資料のペーパーレス化に役立っています。その効果もあり、「2017年度の印刷量を基準とし、2024度までに無線LAN導入部門で60%削減、それ以外の部門で30%削減」を目標とする全庁のペーパーレス化は、目標を上回るペースで順調に推移しています。
企画調整局 デジタル戦略部 係長 深水 夏樹 様
ペーパーレスファクスの活用方法と導入後の効果を教えてください
今回、道路管理課では、協議が必要な管理者間での調書の送受信を、紙からDocuWorksを活用したペーパーレスファクスに変更しました。複合機と連携したペーパーレスファクス専用のパソコンに、ファクス受信用のDocuWorksトレイと各担当者のトレイを作りました。ファクス受信がトレイに通知されると、各担当者は、自分のパソコンで担当データを自分の作業フォルダに移し、DocuWorksで編集の上、ペーパーレスでファクスを返信しています。ファクスの紙印刷をやめたことで、紙排出量が2カ月で約50,000枚削減されました。受信後の文書も、これまで紙での作業が当たり前だったため、DocuWorksの操作方法を新たに覚えるのは「憂鬱」でしたが、導入して1カ月程度で慣れ、便利に使えています。中でも、紙と変わらない「見やすさ、使いやすさ」と「ページのめくりやすさ」がいいですね。今回、各担当者のもとに配置した27インチの液晶ディスプレイを使えば、A4の書類を原寸で2枚並べて表示できるため、紙から違和感なく移行できました。さらにDocuWorksを使うことで、「数十ページの文書でも語句検索で必要な箇所を見つけやすくなった」「メモや付箋の添付、矢印やマーカーペンの追記が容易になった」「拡大・縮小が可能なので細かい図が見やすくなった」など、紙では困難なことが簡単にできるようになりました。加えて、手作業よりも仕分けや編集が簡単なため、ファクス前に張り付かなくても自席で作業が完結でき、調書の送付漏れも減少しました。実際、DocuWorksで編集して送付した相手先から「最近、調書が読みやすくなったけど何を使っているの?」と言われるほか、ファクスの読みづらい文字を電話で確認する手間も省けています。許可証起案後の決裁方法も、共有フォルダに保存したDocuWorksファイルを各自が見にいく形に変えたため、内容のチェックが紙よりも容易になりました。
建設局 道路管理課 東藤 様
建設局 道路管理課 担当者様
大型モニターを使用し、自席で編集・送信
DocuWorksの使用イメージ
大型モニターを使用し、自席で編集・送信
DocuWorksの使用イメージ
DocuWorksとペーパーレスファクスはどのような組織におすすめですか
特殊車両の通行許可を担当する自治体等の道路管理担当部署には同様の業務があるため、DocuWorksでのペーパーレスファクスを便利に使えるはずです。神⼾市と協議する管理者にDocuWorksの活用が進めば、調書の文字がお互いに読みやすくなり確認の手間が省ける、送付漏れが防げるなど、結果的に許可証発行までの期間の短縮になり、行政サービスの向上につながると考えます。
建設局のファイリング
さらなる活用や今後の取り組みについて教えてください
建設局を好事例として、他部署でもDocuWorksを活用したペーパーレスファクスの仕組みを広めたいです。神⼾市における「働き方改革」はまだ道半ばです。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの知恵も借りながら、市⺠が「いつでも、どこでも、早く、簡単に」行政サービスを利用できるようスマート自治体に向けた挑戦を続けます。
企画調整局 デジタル戦略部 越智 誠二 様
(前列左から)
神戸市 建設局 道路管理課 担当者様
神戸市 建設局 道路管理課 東藤様
(後列左から)
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 仁井 輝
神戸市 企画調整局 デジタル戦略部 係長 深水 夏樹様
神戸市 建設局 道路管理課 道路台帳担当係長 林 様
神戸市 企画調整局 デジタル戦略部 越智 誠二様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 城埜 真代
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導入ソリューション
DocuWorks
「電⼦⽂書」も「紙⽂書」も直感的にハンドリングできるソフトウェアです。
企業プロフィール
※掲載内容は2023年6月時点の情報です
約150万人の人⼝を抱える神⼾市の行政機関です。企画調整局 デジタル戦略部は、従来のいわゆる情報システム部門から一歩越え、ITインフラの整備だけでなく「働き方改革」など全庁のデジタル化を推進しています。