お客様導入事例
株式会社 北辰 様
販売管理システムが保守不能の危機に
kintoneと奉行クラウドの連携で
脱「2025年の崖」
目 次
事例の概要
- 既存の販売管理システムの委託先が事業縮小し、運用・保守ができなくなった
- カスタマイズしたシステムの保守・改修は委託先に依存、かつ社内の知見者の退職でブラックボックス化していた
- 業務手順とシステムが紐づいておらず、業務プロセスが守られていなかった
- ベンダーや社内の知見者に依存することなく、持続的なシステムの保守・改修が可能に
- 案件ごとの関連情報をkintoneに登録し、全部門で共有可能に
- 業務プロセスをデジタルワークフローに乗せることでプロセスの順守率が向上した
- kintone:「自社でカスタマイズ可能なこと」と「自社での持続的な運用が可能なこと」
- 商蔵奉行クラウド:kintoneとの連携が可能なこと
事例の詳細
事業内容を教えてください
営業本部長 矢野 智一 様
導入前はどのような課題を感じていましたか
1つ目は、今回の導入を検討することになったきっかけなのですが、既存の販売管理システム(スクラッチ)の運用・保守をお任せしていた取引先の事業縮小のため、今後のシステム維持・保守ができなくなったことです。事業継続に関わるリスクとなったことで、新システムでは同様のリスクが発生しないよう、持続可能なシステムとパートナーを選ぶことが重要な課題でした。
2つ目は「案件管理」と「債権・債務管理業務」の情報を連携することです。私たちが扱う「公園事業」では案件受注までに1~5年かかるケースがあります。例えば、設計部門は正式受注の1年前から動き始めるなど、人の動きとお金の流れにタイムラグがあるため、中長期での案件管理と、採算性の判断に必要な「仕入原価・利益性」などの情報を一元的に管理することが求められていました。
既存の販売管理システムでは、案件に関連する「施工指示書」「設計書」「図面」などは紐づいておらず、設計や施工部門へ依頼する際は再度別のシステムに一から入力するなど、同じ情報を何度も入力するのも手間でした。新しいシステムでは「案件情報に関連する文書」を紐づけ、全社で蓄積・共有したいと考えていました。
3つ目は案件管理プロセスのルールを定着させることです。
これまでは営業・設計・施工の部署間でインプットルールや案件申請/承認ルールが統一されていませんでした。案件管理システムに登録せず、見積を出力し承認を行うケースもあり、業務管理から見た時に「なぜこの案件を取ったのか?」などエビデンスが共有できない状況にありました。新システムではプロセスをルール化できる機能を検討する必要がありました。
導入の決め手を教えてください
まずkintoneを販売システムの移行先として選んだ理由は、「自社でカスタマイズが可能なこと」と「自社での持続的な運用が可能なこと」の2点です。既存のシステムは約20年前からカスタマイズしてきました。20年間培い、慣れ親しんだ販売管理システムをそのまま新規に構築し直すことも検討しましたが、コストが合わず断念しました。kintoneへ全て載せ替えることは難しいのですが、案件や業務に合わせて改修を行うことができるという点は魅力でした。
kintone上の受注情報から「債権・債務管理業務」へと連携する先は「商蔵奉行クラウド」を選定しました。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンからkintoneと商蔵奉行クラウドとの連携を紹介されたことも選定のきっかけです。
富士フイルムビジネスイノベーションジャパンをパートナーとして選んだのは、中長期的にアフターサポートをしてもらえるという安心感です。既存のシステムに数千万円投資してきたにも関わらず、保守の委託先が事業縮小、社内の知見を持つ者が退職してブラックボックス化してしまうというリスクは二度と取りたくなかったのです。kintoneの構築は他社も対応可能で安価な提案もありましたが、最後は企業力を選定の理由としました。
提案時も富士フイルムビジネスイノベーションジャパンはメーカーに依存していないことが印象的でした。他社もシステムエンジニアからの提案はありますが、メーカー同席での説明がほとんどです。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンはメーカーよりも機能などに詳しく、また私たちからの「こんなことは無理じゃない?」という質問や要望にも、常に「検討します」と真摯に対応してくれたことは非常に頼もしかったです。
業務部長 倉持 航 様
営業副本部長 須藤 善継 様
kintoneの活用方法とその効果を教えてください
先行してkintoneの構築を進めました。まずは、経費精算のように大半の従業員が対象となり、これを使わないと損するという業務からkintoneでシステム化しています。他にも、経営会議の議事録を格納するようにしたところ、これまではあまり関心がなさそうだった従業員が閲覧するようになったなど、コミュニケーション面での思わぬ効果も出ています。 kintoneはプロセスとフローがわかりやすく、私たちの業務に合ったプロセス管理の設定ができます。これまでは承認者のハンコがないまま見積もりが出されてしまうことがあり、商談が決まってから「どうしてこの商談を取ったのか」と採算面で問題になることがありました。kintoneで「承認なしでは見積もりが提出できない」プロセスにしたことで適切な管理ができるようになりました。
kintoneと商蔵奉行クラウドはどのような会社におすすめですか
業種特化型のパッケージは世の中にたくさんありますが、私たちのように建設業ではあるものの、公園事業・資材調達といった少し異質な事業を行っており、ピタっと当てはまるソリューションがなく困っておられる会社には良いかもしれません。
また、ISOなどの品質マネジメント認証とkintoneは親和性が高いと考えています。品質マネジメント認証は、組織のマネジメントシステムが規格に基づいているかというプロセスチェックそのものなので、kintoneのようなグループウエアでプロセス管理、情報管理を見える化するのは最適ではないでしょうか。
さらなる活用や今後の取り組み予定について教えてください
kintoneへの移行はまだ始まったばかりです。狙いであった案件に関連する「見積書」「施工指示書」「設計書」「図面」などを一元管理し、各部門のコミュニケーションプラットフォームに昇華していきたいと考えています。さらに、商蔵奉行クラウドとつなぐことで「案件管理」と「債権・債務管理業務」の連携も進めていきたいです。今回の仕組みは10年、20年後も継続して使えるシステムとして構築します。人が居なくなったら運用も改修もできないというリスクを再度発生させたくはありません。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンにも相談し、私たちの業務に合ったアプリケーションを開発し、社内に定着させていきたいと思います。
(右から)
株式会社 北辰 業務部長 倉持 航 様
株式会社 北辰 営業副本部長 須藤 善継 様
株式会社 北辰 営業本部長 矢野 智一 様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 前田 夢生(担当営業)
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 木戸 智也(担当営業)
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導入ソリューション
kintone
データベースツールをノンプログラミングで、誰でも簡単に作ることができるクラウドサービスです。
奉行クラウド
集約した業務データを企業の誰もが安全かつ自由に活用できる、業務の基幹システムです。
企業プロフィール
株式会社 北辰
- 業種
- 建設業、建設業の卸売業
- 事業内容
- 建設資機材、緑化資材およびベンチ、遊戯器具等の販売
- 従業員数
- 社員27人 契約社員2名
- 本社所在地
- 〒068-0833 北海道岩見沢市志文町966番地15
※掲載内容は2023年3月時点の情報です
北海道を拠点とし、土木事業や建設事業などを展開する宮脇グループホールディングスの中核を担う企業です。グループ向けの資材調達、車両や建設重機のリースなどを行う「グループサービス事業」と、北海道内全域の公園をはじめとするさまざまな公共施設に資材を提案し、販売・保守・点検を行う「公園事業」を生業としています。