お客様導入事例 旭工機株式会社 様

お客様導入事例 旭工機株式会社 様

三重県津市に本社を置き、配管資材や住宅設備機器、鋼材・機械工具等の加工・施工・販売などを幅広く手がける旭工機株式会社様。取引先の多くはウェブでの受発注に対応していないことから、膨大な量の受発注を紙とファクスを使って行っていました。送信業務が集中すると複合機の前に行列ができることもあり、時間と手間がかかり、業務効率も悪かったそうです。そうした課題を解決するために、ペーパーレスファクスを導入し、データ上で紙と電子文書を一元管理できる環境を整えた同社の事例を紹介します。

管材部機工グループ 主任 小林 誠 様
管材部営業グループ 堀口 慶子 様
管材部営業グループ 長洞 美優 様
管材部営業グループ 上田 朋花 様

左から)小林様、堀口様、長洞様、上田様

複合機の前に行列、紙での受発注が業務効率化の妨げに
個人任せの管理で情報共有も進まず

取引先との受発注業務のほとんどを紙でファクスしていた旭工機様。業務が集中する時間帯には複合機の前に行列ができてしまうなど、無駄の多い業務フローが課題となっていた。

管材部機工グループ 主任 小林 誠 様

小林様:1950年創業の当社は、町工場が多い三重県津市で機械の工具商から事業を始めました。その後は鋼材に強みを見出し、配管資材や住宅設備機器、鋼材・機械工具等の加工・施工・販売などを手がけています。建築資材や機械設備を通じて、人々の快適な暮らしとモノづくりの現場を支えてきました。

管材部営業グループ 堀口 慶子 様

堀口様:当社の事業においては、多岐にわたる取引先との関係性が非常に重要となります。取引先との受発注業務を紙で行っているのは、取引先のほとんどで電子化が進んでおらず、昔からファクスを使ったやりとりが基本となっているからです。ウェブでの発注ができるところも何社かはありますが、全部をそのやり方で統一するわけにはいかず、相手に合わせた方法で対応しないといけません。

とはいえ、午前中などファクスの送信業務が集中する時間帯では、複合機の前にファクス待ちの行列ができてしまうこともあります。業務的にも、パソコンで作った書類を出力し、ファクスのところまで行って相手の番号を打ち込み、送信をかけ、送信できたかを確認するという流れとなり、時間も手間もかかります。

小林様:こうした状況を見た富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの営業さんが、受発注業務の効率化を提案してくれました。まず、当社の関連部署に細かいヒアリングを行ってくれたのですが、それにより、更に多くの課題が可視化されました。例えば、ファクスを使うわけですから紙の使用量が非常に多くなります。紛失リスクもありますし、送信時は相手のファクス番号を手入力するため、誤送信リスクも生じます。

特に大きな課題として浮かび上がったのが、原本の保管が個人任せになっており、情報の共有が全くできていないことでした。お客様から問い合わせがあったとしても、担当者が不在だと迅速な対応ができませんし、担当者以外は進捗状況すらわからないことが多々あったのです。

紙を使わずにファクスの受送信が行える環境を整え、
業務効率化につなげる

課題解決に向けて真っ先に取り組んだのが、複合機を富士フイルムビジネスイノベーション製に統一し、ペーパーレスファクスシステムを導入すること。「IT導入補助金」の申請を行ったことで、導入にあたっての費用負担を減らすこともできた。

小林様:こうしたいろいろな課題が可視化されたことで、受発注業務を大きく見直す必要があると感じました。やり方を変えることはリスク対策にもなりお客様の不安払拭につながりますし、同時に社内の業務効率化も図れます。

まず考えたのが、社内で使っている既存の複合機と富士フイルムビジネスイノベーションの「DocuWorks」を連携させて紙と電子文書を全て一元化する方法です。パソコン上で全ての発注作業がこれまでと同じようにできるようになれば、作業時間の大きな短縮が実現できます。

当時は「DocuWorks」の初期バージョンと連携した複合機を2台と、他社製の複合機を5台使っていました。調べたところ、当時使っていた他社製の複合機とは「DocuWorks」の機能を連携して使うことができなかったのです。そこでご提案いただいたのが、複合機を全て統一すること。同時に、全てのパソコンに「DocuWorks」を入れ、ペーパーレスファクス機能を運用することで、紙を使わずにこれまで通りファクスでの受発注ができる環境を整えるというものでした。

合わせて、パソコン周りのトラブル解消サポートサービス「ITあんしん」や、障害に強いネットワーク環境を実現するネットワークサービス「beat/active」など、業務の効率化をより高めるサービスの導入も同時に進めています。

導入に際しては、「IT導入補助金」の申請をしました。あまり時間がない中での手続きでしたが、営業さんがギリギリまでいろいろとバックアップしてくださいました。数字の洗い出しなども必要だったため総務にも協力してもらい、わずか2、3日で書類の準備と申請を済ませることができました。補助金があったおかげで費用負担が少なくすみ、とてもありがたかったですね。

「今、この仕組みが無くなったらと思うとゾッとする」
電子化で仕事が楽になったと実感

紙の削減や、業務効率化によるコストの削減、事務処理作業の電子化による簡素化など、あらゆる面で多大な効果が出ている。新システムの便利さが浸透し始め、社員の意識にも変化が。

小林様: 導入の効果は非常に大きいです。まず、使用する紙の量がかなり減り、ひと月あたり1万3,000枚程度削減することができました。

また、「DocuWorks」の機能である「お仕事バー/トレイ/文書情報エントリー」という機能を使うことで、電子化した文書の振り分けや検索が非常に楽になりました。具体的には、月に66.6時間の作業時間の削減効果があり、人件費に換算しても20万円程度のコスト削減につながっています。もちろん、複合機でファクスを送信する一連の動きがなくなったことで、業務の効率化と迅速な対応が可能となり、こちらでも人件費換算で月に10万円程度のコスト削減が実現しています。

ファクスの誤送信リスクについても、注文書に書かれているファクス番号をOCR変換して発信する方法に変えたことで、誤送信が起こらない仕組みになりました。安心感が全く違うので、精神的にも楽になったと思います。

飯坂様:情報の共有化についても大きな効果がありました。今は全てのデータをリンクフォルダで共有しているため、お客様からの問い合わせがあった時も、その案件の状況について誰でもすぐに確認できます。迅速な対応は間違いなくお客様のためになっていると感じています。今、この仕組みがなくなったらと思うと、ちょっとゾッとしますね。

堀口様:私たちの事務作業においても、非常に便利になりました。在庫の手配をするために、多い時は発注書だけで1日に150枚程度、月に4,000枚を超える処理を手作業でやっていたのですが、それが全て電子化できたので仕事がすごく楽になりました。

スチールセンター 飯坂 敏恵 様

飯坂様:私も月ごとの見積書をファイルに綴じて整理しておく作業がなくなりました。月に100枚程度ではありましたが、細かい業務ではあったので、それが電子化できて非常に助かっています。

加えて、事務所がペーパーレスで便利になったのを参考に、工場でもペーパーレス化したいとの声も出ています。鋼材の切断や加工を行う工場では、作業指示を全て紙で渡していたのですが、それを電子化しようという取り組みです。紙ではなくiPadに置き換えて、そこにメールで作業指示書を送るフローで進めたのですが、工場内はホコリや油があることからタブレットの画面操作がしにくく、それならばと工場にもパソコンを設置し、同じように「DocuWorks」を入れてペーパーレス運用を始めたところです。

今回のシステムの「便利さ」が浸透したことで、社員の中からも「こういう風に使えるかもしれない」というアイデアが出始めているのは、会社にとってもすごくいいことだと感じています。

リモートワークの導入に向けて社内が動き出した

多くの社員から「入れてよかった」との声が聞こえてきている新システム。電子化によって業務改善だけでなく働く環境の整備も進んでおり、リモートワークを進められる態勢も整いつつある。

小林様:仕事のやり方を大きく変えるのは、本音を言うと怖いですよね。それがIT化、電子化というそれまで馴染みのないものであればなおさらです。しかし、きちんとルールを決め、きちんと保存し、検索しやすい状況を整えることで、データを探す作業が格段に楽になるわけです。もちろん、紙を保管していたスペースの削減もできたことで、効果が目に見えているのもよかったです。

飯坂様:正直なところ、導入前は新しい仕組みに対して抵抗する人や反対する人もいたのです。でも実際に使ってみるとすごく便利なことがわかり、最終的には「入れてよかったね」という声があちこちから聞こえてきています。

小林様:今後は、昔からのやり方がなんとなく当たり前になってしまっているような業務の中にも、効率化を図れるものがあると思いますので、積極的に見直していきたいと思っています。もちろん事務作業の効率化ももっと進めていきたいですし、全体の業務時間の短縮につなげていければと考えています。その時に、「kintone」などのクラウドサービスなど、新しいシステムの導入にも目を向けていきたいです。

あとは、テレワークの導入についても検討していきたいですね。私たちのようなメーカーは在宅勤務に切り替えることが簡単ではなく、なかなか導入に踏み込めていないのが現実です。しかし、新たなネットワークサービスの導入により事業所間の通信が楽になりましたし、安心・快適なネットワーク環境も整いました。また、リモートアクセス機能や、セキュリティに関するサポートの充実など、テレワーク導入へのバックボーンが整いつつあります。社内でBCP対策についての検討も始まったところなので、今後はリモートワークの導入について前向きに考えていきたいですね。

堀口様:今回の導入にあたっての講習などは、全て富士フイルムイノベーションジャパンにサポートしてもらえたので、スムーズに社内への浸透・導入ができたと感じています。今後も、仕事が便利になるような新しいサービスがあれば、いろいろとご提案いただけると嬉しいです。

左から)
旭工機株式会社 管材部機工グループ 主任 小林 誠 様
旭工機株式会社 管材部営業グループ 堀口 慶子 様
旭工機株式会社 管材部営業グループ 長洞 美優 様
旭工機株式会社 管材部営業グループ 上田 朋花 様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 水谷 奈苗

ファクスによる受発注業務が非常に多い中で、ペーパーレスファクスを導入し、紙と電子文書を一元管理したことで業務効率を向上させた旭工機様。お客様への安心感の提供だけでなく、社内の他の業務の見直しや、社員の間での意識改革も進んでいるようです。今回のシステムの導入を機に、「テレワークの導入」も検討し始めるとのことで、多様な働き方の実現に向けても一層加速しそうです。

まとめ

導入前 取り組むべき課題 解決策 改善効果

◆紙文書が非常に多い

・紛失リスクを常に抱えていた

・紙文書の保管は個人任せとなり、情報の共有が出来ていない

  • 紙文書の削減
  • DocuWorks連携によるペーパーレスファクスの実現

・業務フローの改善による情報の共有と可視化

  • 紙の大幅削減

・送受信による出力削減効果13,000枚/月

・業務の効率化
4,000枚以上/月の手作業を全て電子化

  • 文書管理ルールの策定、共有化
  • 受発注データをリンクフォルダにて共有化

・文書の検索が早く、顧客の問い合わせに迅速に対応

◆受発注業務をファクス中心で行っていた

・送信業務が集中する時間帯は複合機前に行列が出来ていた

・受信文書の振り分けに時間がかかり、担当者不在の場合は放置されたりと迅速な対応が出来ていない

・ファクスの誤送信リスクを抱えていた

  • ファクスでの受発注業務の効率化
  • 電子化した文書の振分・検索機能による人件費の削減

・業務時間の削減66.6時間/月

・人件費の削減20万円/月

  • 複合機へ移動してのファクス送信業務の撤廃

・人件費の削減10万円/月

  • ファクスの誤送信の防止
  • DocWays連携によるファクス自動送信の構築
  • 注文書に記載されているファクス番号に基づき送信されるため、誤送信リスク 0
導入前

◆紙文書が非常に多い

・紛失リスクを常に抱えていた

・紙文書の保管は個人任せとなり、情報の共有が出来ていない

取り組むべき課題
  • 紙文書の削減
  • 文書管理ルールの策定、共有化
解決策
  • DocuWorks連携によるペーパーレスファクスの実現

・業務フローの改善による情報の共有と可視化

改善効果
  • 紙の大幅削減

・送受信による出力削減効果13,000枚/月

・業務の効率化
4,000枚以上/月の手作業を全て電子化

  • 受発注データをリンクフォルダにて共有化

・文書の検索が早く、顧客の問い合わせに迅速に対応

導入前

◆受発注業務をファクス中心で行っていた

・送信業務が集中する時間帯は複合機前に行列が出来ていた

・受信文書の振り分けに時間がかかり、担当者不在の場合は放置されたりと迅速な対応が出来ていない

・ファクスの誤送信リスクを抱えていた

取り組むべき課題
  • ファクスでの受発注業務の効率化
  • ファクスの誤送信の防止
解決策
  • DocuWorks連携によるペーパーレスファクスの実現

・業務フローの改善による情報の共有と可視化

  • DocWays連携によるファクス自動送信の構築
改善効果
  • 電子化した文書の振分・検索機能による人件費の削減

・業務時間の削減66.6時間/月

・人件費の削減20万円/月

  • 複合機へ移動してのファクス送信業務の撤廃

・人件費の削減10万円/月

  • 注文書に記載されているファクス番号に基づき送信されるため、誤送信リスク 0

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