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日本

生化学検査 : 脂質

蛋白・マーカー/酵素・アイソザイム/ビタミン/糖質/窒素化合物/脂質/電解質・ミネラル/微量金属/生体色素/その他

リポ蛋白質コレステロール分画

原発性高脂血症が疑われる場合や、通常のケミストリーから原発性・二次性の高脂血症の鑑別が難しい場合に原因精査のため測定をご検討ください。総コレステロール定量値も併せてご報告いたします。

リポ蛋白質コレステロール分画の活用法

監修:
日本獣医生命科学大学
名誉教授 左向 敏紀 先生

【概要】
本検査では各分画の実測値および波形の報告が可能で、治療効果を視覚的に分かりやすく確認することができます。実際の症例をもとに、本検査のポイントや有用性をご解説いただいています。

リポ蛋白質コレステロール分画検査のご紹介動画  講師:日本獣医生命科学大学 名誉教授 左向敏紀 先生
項目名

リポ蛋白質コレステロール分画

対象動物

犬・猫

材料/量(ml)

血清/0.3

他材料/量(ml)

保存方法

冷蔵保存

測定方法

HPLC法

報告日数

~4

参考基準範囲

表1*1

単位

mg/dL

  • *1 表1 〈リポ蛋白コレステロール分画 参考基準範囲〉
分画名 単位
HDLコレステロール(高比重リポ蛋白) 93.2~242.5 72.4~142.7 mg/dL
LDLコレステロール(低比重リポ蛋白) 4.1~80.8 17.2~131.0 mg/dL
IDLコレステロール(中間比重リポ蛋白) 5.0以下 7.5以下 mg/dL
VLDLコレステロール(超低比重リポ蛋白) 4.9以下 4.8以下 mg/dL
other(カイロミクロンなど) 1.1以下 1.2以下 mg/dL
総コレステロール(T-Cho)

細胞膜の構成物質、ステロイドホルモンの原料として重要な物質で、食物からの吸収、肝臓での生合成、体外への排出によって調整されています。脂質代謝に影響を及ぼす各種疾患の診断補助として測定します。

項目名

総コレステロール(T-Cho)

対象動物

犬・猫・ウサギ・ウマ

材料/量(ml)

血清/0.2

他材料/量(ml)

ヘパ漿/0.2

保存方法

冷蔵保存

測定方法

酵素法

報告日数

即日

参考基準範囲

犬:115~337
猫:95~259
ウサギ:74以下
ウマ:75~113

単位

mg/dL

中性脂肪(TG)

T-Choとともに、脂質代謝異常の診断に用います。食事として摂取される脂肪の大部分を占め、食事による影響を大きく受けます。

項目名

中性脂肪(TG) 表2*2

対象動物

犬・猫・ウサギ・ウマ

材料/量(ml)

血清/0.2

他材料/量(ml)

ヘパ漿/0.2

保存方法

冷蔵保存

測定方法

酵素法

報告日数

即日

参考基準範囲

犬:23~149
猫:16~130
ウサギ:28~222
ウマ:13~33

単位

mg/dL

  • *2 表2 〈1歳未満参考基準範囲〉

項目名

単位

ALP(アルカリフォスファターゼ)

69~333

77~358

U/L

無機リン(IP)

3.3~7.7

4.6~8.38

mg/dL

総胆汁酸(TBA)

胆汁酸は肝臓で合成され、胆嚢から腸管へ流入し、脂肪の吸収に関与します。
漏出酵素(ALTやAST)の上昇から肝機能を判断することはできませんが、TBAを測定し、ALB・BUN・TCHO・Gluの低下、ビリルビンやアンモニアの上昇などと総合評価することで肝機能を評価することができます。
漏出酵素に異常が出にくい末期の肝硬変や、門脈体循環シャントなどの血管異常をとらえるのにも有用です。ほかにも、胆汁鬱滞で上昇します。
食事の影響を受け、食前おおよび食後2時間の二点の測定を推奨します。

項目名

総胆汁酸(TBA)

対象動物

犬・猫・ウマ

材料/量(ml)

血清/0.2

他材料/量(ml)

ヘパ漿/0.2

保存方法

冷蔵保存

測定方法

酵素法

報告日数

即日

参考基準範囲

犬:食前7.9以下、食後24.5以下
猫:食前5.0以下、食後15.0以下
ウマ:1.9~5.6

単位

μmol/L