上皮小体ホルモン(PTH)は上皮小体から分泌され、血中のCa濃度調整に重要な役割を担います。分泌後すみやかに分解されるため、血中には断端が多数存在しますが、intact PTHでは分解されていない全長PTHのみ測定します。Ca濃度およびPTH-rpと併せて、Ca濃度異常の鑑別診断に用います。
- 項目名
intact PTH(上皮小体ホルモン)*1
- 対象動物
犬・猫
- 材料/量(ml)
血清/0.4
- 他材料/量(ml)
―
- 保存方法
冷凍保存
- 測定方法
EIA法
- 報告日数
~3
- 参考基準範囲
犬:1.4~16.2
猫:3.1~19.8
- 単位
pg/mL
血中intact PTH濃度 | 評価 |
---|---|
参考基準範囲の上限以上 | 原発性上皮小体機能亢進症の可能性が高い |
参考基準範囲以内 | 原発性上皮小体機能亢進症の可能性あり |
参考基準範囲の下限未満 | 原発性上皮小体機能亢進症が疑わしい場合は、画像検査等組み合わせた判断が必要 |
上皮小体ホルモン関連ペプチド(PTH-rp)は、リンパ腫、アポクリン腺癌などの腫瘍から産生されます。上皮小体ホルモン(PTH)とは別の分子ですが、同様の作用を持ちます。Ca濃度およびintact PTHと併せて、Ca濃度異常の鑑別診断に用います。
- 項目名
PTH-rp【外注検査】
- 対象動物
犬・猫
- 材料/量(ml)
アプロチニン
血漿/0.4- 他材料/量(ml)
―
- 保存方法
冷凍保存
- 測定方法
RIA法
- 報告日数
~8
- 参考基準範囲
2.0以下
- 単位
pmol/L