PT・APTT・フィブリノーゲン
二次止血異常を検出する検査で、凝固異常が疑われる症例、外科手術前のスクリーニング 検査に用います。
PTは外因系と共通系、APTTは内因系と共通系の凝固経路の異常を捉えます。
フィブリノーゲンはフィブリンの前駆体で、肝臓で産生されます。
播種性血管内凝固症候群(DIC)においては、PT・APTTの延長、フィブリンーゲンの減少がみられることがあります。
なお、フィブリノーゲンは炎症により上昇することがあります。
- 項目名
PT・APTT・フィブリノーゲン
- 対象動物
犬・猫
- 材料/量(ml)
クエン酸血漿/0.5
- 他材料/量(ml)
―
- 保存方法
冷凍保存
- 測定方法
光散乱法
- 報告日数
即日
- 参考基準範囲
PT
犬:5~6秒
猫:7~8秒APTT
犬:11~16秒
猫:13~61秒フィブリノーゲン
犬:128~420mg/dL
猫:82~204mg/dL
AT(アンチトロンビン)
トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変化させ、血液凝固を促進します。
ATはトロンビンと結合し、血液凝固を抑制します。このATとトロンビンの複合体をTAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)と呼びます。
播種性血管内凝固症候群(DIC)では、ATは低値、TATは高値となります。ATとTATは、播種性血管内凝固症候群(DIC)に対し、比較的感度が高い検査と言われています。
- 項目名
AT(アンチトロンビン)
- 対象動物
犬・猫
- 材料/量(ml)
クエン酸血漿/0.3
- 他材料/量(ml)
―
- 保存方法
冷凍保存
- 測定方法
合成基質法
- 報告日数
~2
- 参考基準範囲
犬:114~179%
猫:114~169%
TAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)
トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変化させ、血液凝固を促進します。
ATはトロンビンと結合し、血液凝固を抑制します。このATとトロンビンの複合体をTAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)と呼びます。
播種性血管内凝固症候群(DIC)では、ATは低値、TATは高値となります。ATとTATは、播種性血管内凝固症候群(DIC)に対し、比較的感度が高い検査と言われています。
- 項目名
TAT(トロンビン・アンチトロンビン複合体)
- 対象動物
犬
- 材料/量(ml)
クエン酸血漿/0.3
- 他材料/量(ml)
―
- 保存方法
冷凍保存
- 測定方法
CLEIA法
- 報告日数
~2
- 参考基準範囲
0.2 ng/mL 以下