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日本

微生物学検査

細菌・真菌培養同定/薬剤感受性試験

培養後薬剤感受性試験

動物専用の薬剤感受性基準「CLSI VET 01S」に準拠し、MIC法により培養同定にて検出された細菌に対する薬剤感受性を調べます。

判定結果 解釈

感受性(S:Susceptible)

  • 一般的な用法・用量による血中濃度で増殖が抑制される
  • 微生物学的に当該抗菌薬に抵抗性を有していない
中間(I:Intermediate)
  • 感染部位への移行性が優れる場合、または高用量で投与可能な場合には増殖が抑制できる可能性
  • 微生物学的に当該抗菌薬に中間的な抵抗性を有している
耐性(R:Resistant)
  • 通常の用法・用量による血中濃度では増殖は抑制されない
  • 微生物学的に当該抗菌薬に抵抗性を有している

Greene, Infectious Diseases of the Dog and Cat, 2012

推奨薬剤セット

各部位ごとに検出率の高い細菌を想定し、移行性を考慮した薬剤を設定しています。
なお「ウサギセット」には、ウサギに対し使用頻度が高く、一般的に推奨される薬剤を揃えました。

皮膚
(犬膿皮症)
皮膚
(猫)
尿路・
生殖器
呼吸器・
鼻汁
口腔 消化器・
胆汁・
腹腔(腹水)
血液・
脳脊髄液・
関節液・胸水
ウサギ
セット*1
CVA/AMPC AMPC CVA/AMPC CVA/AMPC AMPC AMPC AMPC AMPC AMPC TC
CEX CVA/AMPC CEX CEX CVA/AMPC CVA/AMPC CVA/AMPC CVA/AMPC CVA/AMPC MINO
CFV*2 CEX CMX CPDX-PR*2 CEX CEX CEX CMZ CEZ DOXY
CLDM CFV*2 GM CLDM CPDX-PR*2 AZM CLDM CPDX-PR*2 CMZ CP
MINO CPDX-PR*2 FRM DOXY FRPM*2 CMZ AZM CLDM IPM*2 GM
EM GM PL-B GM AMK CLDM CAM AMK AMK AZM
CP DOXY DOXY FOM DOXY AMK MINO FRPM*2 CP ERFX*2
OBFX*2 CLDM ST CP CP DOXY DOXY DOXY DOXY OBFX*2
ERFX*2 CP CP FRM ERFX*2 ERFX*2 CP CP CLDM OFLX*2
OFLX*2 ST GFLX*2 ERFX*2 OBFX*2 FOM ERFX*2 ERFX*2 ERFX*2 CPFX*2
FOM ERFX*2 LVFX*2 OFLX*2 FOM ST OBFX*2 ST ST MBFX*2
ST FRPM*2 OBFX*2 OBFX*2 ST FRPM*2 FRPM*2 FOM FOM ST
  • *ご注意:セット中の薬剤の投与可否は、個体の状態や動物種に応じてご判断ください(猫に対するホスホマイシン、腎機能低下症例に対するアミノグリコシド系抗菌薬 等)
  • *1 GMは外用薬を想定しています。
    ウサギにおける注射薬の投与は一般的には推奨されないことにご注意ください。
  • *2 二次選択薬

【参考】以下の細菌を想定した場合に推奨する追加薬剤リスト
嫌気性菌:PCG、ABPC、SBT/ABPC、PIPC/TAZ、CMZ、CEX、IPM、MEPM、CP、CLDM、MNZ、FRPM
緑膿菌:PIPC、PIPC/TAZ、CAZ、CFPM、IPM、MEPM、GM、AMK、ERFX、OBFX、FOM、FRPM

実施可能な抗菌薬一覧

略語 一般名 略語 一般名
〈ペニシリン系〉 〈アミノグリコシド系〉
ABPC アンピシリン GM ゲンタマイシン
SBT/ABPC スルバクタム/アンピシリン KM カナマイシン
AMPC アモキシシリン SM ストレプトマイシン
CVA/AMPC クラブラン酸/アモキシシリン AMK アミカシン
PCG ベンジルペニシリン TOB トブラマイシン
PIPC ピペラシリン FRM フラジオマイシン
PIPC/TAZ ピペラシリン/タゾバクタム DKB ジベカシン
〈セフェム系〉 ABK アルべカシン
CEZ セファゾリン 〈マクロライド系〉
CET セファロチン EM エリスロマイシン
CEX セファレキシン CAM クラリスロマイシン
CTM セフォチアム AZM アジスロマイシン
CXM セフロキシム JM ジョサマイシン
CMZ セフメタゾール 〈テトラサイクリン系〉
CCL セファクロル TC テトラサイクリン
CPZ セフォペラゾン MINO ミノサイクリン
CTX セフォタキシム DOXY ドキシサイクリン
CZX セフチゾキシム OTC オキシテトラサイクリン
CAZ セフタジジム 〈クロラムフェニコール系〉
CFV セフォベシン CP クロラムフェニコール
CFIX セフィキシム 〈ポリペプチド系〉
CPDX-PR セフポドキシム・プロキセチル CL コリスチン
CDTR-PI セフジトレン・ピボキシル VCM バンコマイシン
CFDN セフジニル PL-B ポリミキシンB
CFPN-PI セフカペン・ピボキシル 〈キノロン系〉
CMX セフメノキシム GFLX ガチフロキサシン
CTRX セフトリアキソンナトリウム OFLX オフロキサシン
CZOP セフォゾプラン ERFX エンロフロキサシン
CFPM セフェピム OBFX オルビフロキサシン
〈オキサセフェム系〉 CPFX シプロフロキサシン
LMOX ラタモキセフ NFLX ノルフロキサシン
FMOX フロモキセフ LVFX レボフロキサシン
〈カルバペネム系〉 TFLX トスフロキサシン
IPM イミペネム LFLX ロメフロキサシン
MEPM メロペネム MBFX マルボフロキサシン
〈ペネム系〉 PRA プラドフロキサシン*3
FRPM ファロペネム 〈その他〉
〈モノバクタム系〉 FOM ホスホマイシン
AZT アズトレオナム ST スルファメトキサゾール・トリメトプリム
〈リンコマイシン系〉 LZD リネゾリド
LCM リンコマイシン TEIC テイコプラニン
CLDM クリンダマイシン MNZ メトロニダゾール
  • *3 プラドフロキサシン感受性は、ディスク法にて実施いたします。