FUJI XEROX SUPER CUP 2016

広島がFW陣の活躍で今シーズン最初の公式試合に快勝し、2年ぶり4度目の優勝を達成。本大会は4度の出場でいずれも優勝という不敗神話も継続した。広島、G大阪とも組織力があり、簡単にはボールを失わないチーム。前半は互いに隙を見せず、緊迫した展開となった。スコアが動いたのは後半。広島は右サイドからDF塩谷司がクロスを入れると、エースストライカーのFW佐藤寿人が巧みに合わせて51分に均衡を破った。さらに自陣深い位置から速い攻撃を仕掛け、最後はMF柏好文のクロスが相手の反則を誘ってPKを獲得。これを佐藤に代わってピッチに立っていたFW浅野拓磨が蹴り込み、57分にリードを2点に広げた。

一方、2点を追うG大阪は、68分に一度は1点差に迫った。ボール奪取からの速い攻めで、右サイドでフリーとなったMF阿部浩之の正確なクロスを、MF宇佐美貴史がヘディングで決めた。しかし、その5分後、広島はFWピーター ウタカが鮮やかなボレーシュートでゴールネットを揺らし、再び突き放して逃げ切った。

Jリーグ王者として本大会に臨み、今シーズン幸先のいいスタートを切った広島の森保一監督は「じれずに自分たちのペースに持っていくことをやり続けたことが、後半の得点、勝利につながった」と勝因を分析。G大阪の長谷川健太監督は「広島は成熟している印象」とライバルをたたえた。