Partner Interview/01
DXで日本を元気に
地域のステークホルダーと
“未来”を実現
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
三重支社 営業一部
メジャー津営業グループ
石井 渓太
※ 部署名、役職名は2022年1月時点の情報です。
DXのお悩みを解決するためのアプローチを模索
石井は2013年の入社以来、ほとんどの期間をアカウント営業として活動してきた。現在の主な担当地域は、三重県津市と松阪市。強みは社内外とのコミュニケーション能力だと、自負している。
「アカウント営業ですので、提供するソリューションは多岐にわたります。手元の業務を改善する身近なソリューションから、製造・金融に特化したIoT ソリューションまで、日々学びながら、お客様に提案しています」
しかし、「個々の課題に対して、最適な解決策を提示する」というアプローチだけではサポートし切れない課題があった。それがDXだ。
「お客様の目指すものが単なる業務のデジタル化なら、おすすめできるソリューションは数多くあります。しかし、DXに関するお悩みはお客様ごとに範囲も深度も違う。いっぺんに解決できる手段はそうそうありません。どのようなアプローチで支援するのがベストなのか、日々模索を重ねていました」
2カ月にわたる思索と議論で生まれた「DXステートメント」
そのころ、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンでは、「DXステートメント」作成のためのタスクフォースへの参加者を社内で募っていた。お客様のDX推進について日ごろから課題を感じていた石井は、解決のきっかけになるかもしれない、と参加を決めた。
50名からなるタスクフォースメンバーは、数グループに分かれ、さまざまに議論を深めていった。あるグループは、お客様や同業他社の進捗状況になどについて調べた。そして、お客様に寄り添う姿勢が前提にあるべきだと意識を統一した。ほかのグループは、どうしたら「富士フイルムビジネスイノベーションジャパンらしさ」を打ち出せるか議論を重ねた。旧富士ゼロックス時代からの「言行一致」文化、富士フイルムグループとしての総合力などをベースに、いかにオリジナリティーを持ってお客様に接するかについて考えを尽くした。
こうした2カ月にわたる議論と検証の積み重ねは、非常に有意義だったと石井は言う。
「まず自分たち自身が、DXについて深く考えることができました。その結果、さまざまなポイントが明確になりました。例えば、弊社が目指している『お客様のビジネス革新パートナー』という存在を、DXとひも付けることで、『お客様が描くあるべき姿へと導く存在』と定義付けることができました」
課題を明確化した上でお客様起点のDXを進めないと、単なる業務改善レベルにとどまってしまい、“革新”には至らない。
「多くのお客様が、『自社はデジタル化が遅れている』と捉えていらっしゃいます。しかし、そのお客様が社会や顧客に対してどんな価値を提供したいのか、今お持ちの価値をどう転換したいのかが整理されていないと、真に何をするべきかは見えてきません。お客様起点で議論をし続けることが重要だと、自分たちの意識を変えられたことは、とても大きな収穫でした」
こうして50名のタスクフォースメンバーは、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンのDXの、いわば“伝道師(エヴァンジェリスト)”となっていった。「私たちが伝えていくことで、私たちの企業文化が変わり、お客様も含めた世の中も変わっていく。その意味で非常に重要な役割を担わせていただいていると考えています」
地元ステークホルダーとタッグを組んでDXによる地方創生を支援
石井は、「DXステートメント」作成の過程で得たさまざまな知見をもとに、地方創生につながるプロジェクトを進めている。三重県のステークホルダー(地方銀行)とタッグを組んで、地域のDX推進を加速しているのだ。
「先方では、お取引先様からペーパーレス化や改正電子帳簿保存法への対応などについてご相談を受ける機会も多く、日々の活動の中で行員の方々も『地域のDXを推進していきたい』という想いが高まっていました。そこで、先方が受けたご相談を私たちに共有いただき、私たちの提案でお取引先様の課題解決に取り組むという『DX推進協業プロジェクト』を2021年にスタートしました」
この仕組みづくりに際して、ステークホルダーに「DXステートメント」を紹介したところ、非常に共感を得られたという。
「とりわけ響いたのが、ステートメントではDXだけでなく持続可能な社会の実現まで視野に入れている点でした。先方ではDX化を通じて、地域のGX(グリーントランスフォーメーション)を進めることもミッションと認識されており、まずはDXを一緒にやりましょうとスムーズに合意できました」
このプロジェクトは、すでにいくつもの成功事例を生み出している。
「銀行の営業部隊を率いるトップの方は、DXを地域の企業の基盤とすることで地域が発展し、地方創生が実現していく未来を構想していらっしゃいました。銀行が方向を示した後、地域に根ざすソリューションプロバイダーである私たちが実際のソリューションを提供するという『地域、銀行、私たちの“三方良し”のDX推進モデル』が、その構想を実現する方向で、うまく回り始めています」
DX推進協業プロジェクトの全体像
お客様が実現したい未来を一緒に描き、DXで実現していく
石井は、このDX推進モデルを将来的には全国で展開したいと考えている。
「地方を、ひいては日本を元気にするためには、特定の企業だけが成功するのではなく、地域全体として成長する必要があります。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンは全国に根ざす会社ですので、三重でのこれまでの取り組みをベースに、全国の地方創生をお手伝いしていくことを各支社のミッションとすれば、全国1万人の富士フイルムビジネスイノベーションジャパン社員がDX推進のリソースになります。DXに対する考え方だけではなく、それだけの機動力を持っていることも私たちの強みです」
だが、DXはあくまでも手段にすぎないと、石井は言う。
「一番大事なことは、お客様が実現したい未来を一緒に描き、実現していくことです。お客様がどんな姿になりたいか、そのためにはどうすればいいか。DXが先走るのではなく、お客様の事業の方向性や考え方を整理し、時には経営目線でのコンサルティングも提供させていただきながら、あるべき姿を描き、そこに向かって一緒に進んでいく。私たちはそういう存在であるべきだと思っています」
※部署名・インタビュー内容などは、2022年1月時点の取材内容に基づきます。
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