トナー

EAトナーとは

EA(Emulsion Aggregation)トナーは、従来の原料を細かく粉砕して作る粉砕トナーと違い、図1に示すように乳化重合という方法により、乳化重合樹脂粒子、顔料粒子、ワックス粒子を湿式中(水中)で凝集・合一し、トナー粒子を形成するケミカルトナーと呼ばれるものです。
ゼログラフィープロセスでは、通常、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを重ね合わせることで、カラー画像を再現します。従って、高画質を達成するには、所望の大きさで形状の均一なトナーが求められます。EAトナーは、一連の化学反応を精密に制御することで、従来の混練粉砕法に比べて粒径が小さく、形状の均一化(図2)が可能になりました。
さらに、製造するときの二酸化炭素排出量も低く(これまでの約65%)、トナーの使用効率も高いので、環境にやさしいトナーです(図3)。
EA(Emulsion Aggregation)トナーは、これまでのトナーに比べて、以下のような特徴があります。
径のそろった小さいトナーを低コストで生産できます。
ワックスを内包し、オイルレス*トナーの生産に適しています。
オイルレスなので、オイルによるトラブルを解消し、また省資源にも大きく貢献します。オフィスの文書に多い黒文字が読みやすく、書き込みや付せん紙の貼り付けも問題なく行なえます。

*オイルレス:定着ロールからの用紙剥離に必要なオイルが不要

EAトナーを進化させたEA-HGトナーでは、マゼンタ色材を変更し、赤色の再現性を向上させました。定着時には、トナーをより溶けやすくし画像表面を滑らかにすることで、ツヤと深みのある鮮やかな発色を可能にしています。また、新規ワックスの採用と、トナーを生成する乳化凝集プロセスの最適化により、定着時の剥離性能(用紙をスムーズにドラムから剥がす技術)を高め、高画質と高生産性の両方を可能にしました。

 

 

図1:EAトナーの製法

 

図2:混練粉砕法トナーとEAトナーの電子顕微鏡写真

図3:省エネルギーで省資源EAトナー

 

その後も、EA-Ecoトナー、Super EA-Ecoトナーと進化させています。
詳細は、以下をご覧ください。

 

 

高品質と環境配慮を両立するトナー

EA-Ecoトナー
新開発「シャープメルトポリエステル」を用いたEA製造法による低温定着トナー

Super EA-Ecoトナー
業界トップクラスの低温定着トナー

ゴールドトナー、シルバートナー
EA-Ecoトナーの低温定着性を維持しつつ、高い光輝性(メタリック感)を実現するゴールドトナー・シルバートナー

ホワイトトナー
業界トップクラスの低温定着性能と高い白色度を両立するホワイトトナー

EA-Ecoクリアトナー
画像の光沢調整や立体印刷を可能にした透明色トナー画像表現技術