健康経営®
「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です
富士フイルムグループが大切にすること
富士フイルムグループの社会における存在意義を示す「グループパーパス」を制定しました。 従業員一人ひとりが「アスピレーション(志)」を持って、このグループパーパスの実現を目指すことで、地球上の笑顔の回数を増やしていきます。
富士フイルムグループの健康経営宣言
富士フイルムグループは、「富士フイルムグループ行動規範」にて、従業員の心身の健康に配慮して、安全で快適な職場環境の維持・強化を目指すことを明示し、2019年4月には「労働安全衛生・健康推進方針」を制定、さらに、企業理念・目指す姿(ビジョン)を実践するための基盤となる従業員の健康維持増進を経営課題としてとらえ、健康経営を力強く推進するため、「富士フイルムグループ健康経営宣言」を2019年9月に制定しました。
「富士フイルムグループは、社会に新たな価値を創造するリーディングカンパニーであり続けるために、従業員が心身ともにいきいきと働ける健康づくりを積極的に推進すること、そして「100年を生きる時代」の社会の人々に、生きる力、生きる楽しさを提供していくことを宣言します。」
健康経営推進の目的 < 健康経営戦略マップ >
「健康第一」「育児・介護・治療と就労の両立支援」を基本的な考え方に据え、健康推進への取組と安心安全な職場風土の醸成を基盤とした従業員のワークエンゲージメントを高める働きかけが、活力ある風土と従業員が安心して心身ともに健康で意欲高く働くことができる会社を作り、その結果、従業員は豊かな人生を送ることが、会社は直面する社会課題を解決し発展することで、グループパーパス(社会における存在意義)を果たします。
「健康経営優良法人2024(大規模法人部門(ホワイト500))」認定
富士フイルムマニュファクチャリングは、健康長寿社会の実現に向け従業員の健康管理を経営的な視点で考え、健康保持・増進につながる取組を戦略的に実践する「健康経営」を推進する企業として、経済産業省と日本健康会議により、2019年度以降、毎年「健康経営優良法人(大規模法人)」に認定されています。さらに2020年度から5年連続で、認定法人での評価が500位以内の「ホワイト500」に認定されています。
「三重とこわか健康経営殿堂入りカンパニー」認定
富士フイルムマニュファクチャリング鈴鹿事業所は、「誰もが健康的に暮らせる“とこわかの三重”」の実現に向け、「健康経営」に取り組む企業として、「三重とこわか健康経営大賞」において2021年度の大賞、2022年度の優秀賞に続き、2023年度には大規模法人として初の「三重とこわか健康経営殿堂入りカンパニー」に認定されました。「7つの健康行動」への幅広い取り組みを基盤として、喫煙率のいっそうの低減、多様な働き方への対応とする育児・介護の両立支援や育ボス支援に加え、「妊娠・出産・育休、更年期」といった女性の健康課題への継続的な取組を進めています。
健康通信簿
富士フイルムグループ健康保険組合から、グループ会社の健康状況を「結果(医療コスト・健康管理KPIほか)」と「プロセス」両面から評価・分析した「健康通信簿」が発行されています。フィードバックされた内容に従い、年度計画の策定や業務改善の検討を進めています。
健康経営の推進体制
健康経営責任者を代表取締役社長とし、全社安全衛生推進会議・各事業所単位の安全衛生委員会を中心に経営者参加のもと、健康を推進する取組について意思決定し、定期的に進捗を管理し是正する場を設けています。実業務の領域では、拠点横断的な機能組織とする健康推進デスクを基軸として労働組合ヘルスケア部会とも協調しながら取組みを進めています。また、グループ会社との推進責任者会議や、健康保険組合・労働組合とも定期的な意見交換や施策改善のための好事例を共有することで、従業員が心身ともに健康で安全に働ける職場環境を確保することに努めています。
5つの重点領域
富士フイルムグループでは、従業員の健康推進に対する取組を加速させ、社会・会社・事業が共に成長していくことを目指し、健康経営推進の重点5領域として「生活習慣病・喫煙・がん・メンタルヘルス・長時間労働」について健康管理KPIを設定しています。これを受け、富士フイルムマニュファクチャリングは、2025年度中期経営目標の達成に向け「経営の最重要資源は人材である」のもと、健康維持・健康増進に向けた活動を推進しています。
項目 | KPI | 2024年度目標 | 2023年度実績 | 2022年度実績 | 2021年度実績 |
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生活習慣病対策 | BMI値25以上(比率) | 21.0% | 27.4% | 28.3% | 28.6% |
HbA1c6.0以上(比率) | 6.0% | 10.6% | 9.4% | 8.7% | |
喫煙率 | 15.0% | 18.6% | 17.7% | 25.1% | |
がん対策 | 胸部X線受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% |
胃がん検診受診率 | 100% | 95.5% | 93.1% | 86.8% | |
大腸がん検診(便潜血)受診率 | 100% | 97.6% | 95.5% | 89.0% | |
乳がん検診受診率 | 90%+ | 95.6% | 94.7% | 83.7% | |
子宮頸がん検診受診率 | 90%+ | 92.9% | 88.3% | 69.8% | |
便潜血陽性者の再検査/精密検査受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% | |
メンタルヘルス対策 | 休業率*(アブセンティーズム) | 0.8% | 2.6% | 2.4% | 1.4% |
長時間労働リスク対策 | 長時間労働人数(80H以上/月) | 0名 | 0名 | 0名 | 2名 |
定期健康診断受診率 | 健康診断・人間ドック受診率 | 100% | 100% | 100% | 100% |
*:メンタルヘルス疾患で1週間以上休業した従業員比率
7つの健康行動
生活習慣病をはじめとした心身の不調や疾患の予防や重症化を防ぐためには、健康的な生活習慣を身につけることが重要で、そのための行動変容として「7つの健康行動」の実践を勧めています。 この取組は社内だけにとどまらず事業所感謝祭(夏祭り)を通じて、広く従業員家族や地域住民の皆様、取引先様にも働きかけています。 毎年、従業員に実施しているアンケートの結果から、「7つの健康行動」を実践している項目数と「ワークエンゲイジメント」や「健診結果の異常なし者比率」に正の相関関係が見られることから、「7つの健康行動は当たり前」という会社の風土づくりに努めています。
多様な働き方への取り組み
2023年度に実施した「育児・介護・治療と仕事の両立支援に関するアンケート」から約30%の従業員が私生活と両立しながら仕事を続けていることを確認、そのうちの半数(12.6%)で「仕事との両立に困っている」という回答を受け、個別面談等を通じた支援を進めています。 2024年3月に設立したDE&I(ダイバーシティ,エクイティ&インクルージョン)推進委員会は、委員長を代表取締役社長とし、「育児・介護と就労の両立支援」「男性育児参画の当たり前風土の醸成」「多様な人材の活躍支援」など、職場における多様な働き方を改善し支援することで、従業員のワークエンゲージメントの向上に努めています。
各種支援制度の拡充に加えて、産業医と社外講師による若年女性のためのライフプラン教育・イクボス推進教育(参加者120人(会場62人/web58人)、男女比3:7)や産業医面談・女性の健康管理冊子(月経前症候群,更年期障害等)の配布、地域の育児・介護支援センターとの課題検討会(関係法令研修,ケーススタディ検討)等を通じて、多様な働き方支援の「具体的な進め方(行政サービスや手続き・相談窓口・運用例など)」について情報提供を図っています。
運動習慣の定着化
運動習慣の提案と定着化のため、健康保健組合との協働によりウォーキングイベント「みんなで歩活(あるかつ)甲子園」を開催しています。国内グループ会社40社(2024年春)が参加しての開催で、部門ごと/職場ごとのチーム結成に加え、事業所内他部門メンバーとの混成チームを編成することで運動習慣定着化の支援はもとより、従業員同士のコミュニケーションを深めることで業務における横連携を強化し、組織と会社の活性化に努めています。(投資金額60万円(応援イベント費用、景品等))
開催時期 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 |
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参加率 | 92.7% | 93.5% | 91.9% | 69.1% |
従業員家族や地域の皆様とロコモを考える
従業員家族や地域の皆様、取引先様への感謝の気持ちを伝える感謝祭(事業所ごとの夏祭り)に「健康推進ブース」を開設、健康寿命の延伸企画として「ロコモを知ろう!」イベントを開催しました。7つのロコモチェック・動作年齢測定や骨密度測定など、来場者参加型のイベントを通じて、子どもから大人までの幅広い年齢層が、楽しみながら家族や仲間の健康について考える機会となりました。(投資金額20万円(測定機器、景品等))
「スポーツエールカンパニー」認定
富士フイルムマニュファクチャリングは、社内ウォーキングイベントやラジオ体操を推進しており、従業員の健康増進のためにスポーツ活動の促進に積極的に取り組む企業として、スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー2024」に認定されました。
感染症予防
子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの予防接種や風疹予防接種の啓発、会社でのインフルエンザ予防接種、若年女性層を対象とした性感染症等勉強会(ライフプラン教育)の開催など、新型コロナウイルス5類移行後も各種の感染症への備えの重要性や支援制度について従業員に伝えています。
食の改善(労働組合との協働)
労働組合と共催で「野菜摂取量測定」イベントを実施、自身のからだを「見える化」することで食生活の改善に向けた動機づけを図っています。また、組合からの健康相談には、組合広報誌に「脂質異常予防と食・運動」に関するコラムを掲載する等、産業医・保健師と組合ヘルスケア部会が協働で組合員の健康課題の解決にあたっています。
メンタルヘルス対策
業務パフォーマンス低下の管理特性とした休業率は新型コロナウイルス感染症による環境変化等の影響を受け、2023年度2.6%と増加傾向を確認しています。改善施策として、メンタル疾患による不調者(プレゼンティーズム)・休業者(アブセンティーズム)への働きかけを重点施策として推進し、対象の従業員には「セルフケア教育」を、管理監督者に対しては「ラインケア研修」を、さらに集団データを分析し「職場の改善計画」を策定し、実施結果を検証しています。結果、健康問題を保有する不調者では平均休業日数から症状の改善が見られるなど、生産性の低下防止(維持・向上)のための手ごたえを感じています。
定期健康診断後の事後管理(重症化予防)
定期健康診断の結果から、就労を続けながら疾病の悪化を抑制し完治させることが課題と考えています。40歳以上の有所見者には健康保健組合と協働で「特定保健指導」を、40歳未満の若年層にもBMI値/HbA1c値に着目した「保健指導」を実施しています。加えて「血圧」「糖代謝(血糖/HbA1c)」「脂質」では要精密検査・要治療対象者から保健指導と治療管理を行う等、対象となった全員について重症化予防のための事後管理を行っています(治療実施管理率:100%)。その結果、「血圧」「血糖」「糖尿病」等 重点管理対象者の比率は低下傾向を確認しています。
受診勧奨と治療継続をフォローする取組み
健康診断時の問診と健診結果から二次健診が必要な対象者に受診勧奨レターを送付し、受診が完了するまで、産業医と保健師が追跡しフォローする仕組みを導入しています。ここで、受診を希望しない従業員には、本人の気持ちの傾聴から始め、担当する業務の調整・近隣の医療機関や専門医の紹介・健診の内容とその様子と受診予約の支援に至るまで、受診に伴う心的な負担を軽減し、治療を継続するための働きかけに努めています。これらの取組みにより、2023年度はすべての対象者が二次健診を受診し、治療を続けています(実施率:100%)。
早期発見・早期治療(治療と就労の両立支援)
がん検診受診率は2023年度 胃がん95.5%・大腸がん97.6%・乳がん95.6%・子宮頚がん92.9%で、いずれも前年より向上しています。2023年度には、がんの早期発見・早期治療を推進する取組として胃・大腸内視鏡検査の受診勧奨により胃内視鏡受診率は全健診者の90%に達しました。大腸内視鏡受診者数は前年比14倍に増加、受診者の63%で有所見を確認し、一人ひとりがおかれた職場と家庭の状況に配慮しながらオーダーメイドの支援にあたっています。
喫煙率の低下施策
2020年度の事業所全面禁煙達成後も継続され、社長レター・管理職卒煙宣言・禁煙冊子の配布と保健指導、禁煙パッチ無料配布・禁煙ガム無料配布・オンライン禁煙プログラムと禁煙費用補助制度の提案に加え、「喫煙岩盤層へのダイレクトアプローチ」「入社・昇格時の禁煙教育」「卒煙チャレンジャーへの応援企画(みんなで卒煙隊)」等、複数の改善施策ごとに目標管理を進めることで、2025年度中期目標の喫煙率12%の達成に向け、会社・健康保険組合・労働組合が三位一体となって取組を進めています。
安全と健康
事業所ごとの安全衛生委員会「マネジメントプログラム」は、事業の内容・会社を取巻く周辺事情を踏まえたうえで健康推進課題に労働安全衛生課題を加えることで、心身ともに健康で安全に働ける職場環境を確保することを求めています。すべての事業所に開設された「安全道場」は「安全の基本を学ぶ場」「危険を体感する場」「KY(危険予知)の感度を育む場」で構成され、1年を通じて全従業員に対する安全教育に努めています。 また、高齢従業員の健康課題(運動器障害,腰痛,転倒)への対策とした「ロコモ度テスト」について、現役世代の筋骨格系障害予防の観点から「安全道場の教育カリキュラム」に含めることで、「安全と健康は両輪」とする意識の醸成に努めています。
従業員満足度
健康経営戦略マップで「健康投資」とされる項目を中心として従業員に満足度調査を行っています。その結果、すべての取組において前向きな評価が確認されています。
「パートナーシップ構築宣言」を宣言し公表しています
取引先様とのサプライチェーンの付加価値の向上はもとより、健康増進・労働衛生も含めた健康経営の取組を支援しています。さらに、取引先様との共催イベントとして「健康経営勉強会」を開催(参加企業6社、参加人数 約30人)双方のお客様や取引先様にも参加いただくことで「改善事例の共有」や「共通課題の検討」の場とすることで健康経営の推進を実務課題の解決から支援しています。
基本情報
2024.4.1時点 | 従業員数 | 平均年齢 | 男女比 | 平均勤続年数 |
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正社員 | 1,010人 | 43.5歳 | 男性87.5% 女性12.5% | 20.0年 |