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日本
NAKED FLOWERSのメイン展示の一つ「桜彩」。隠された箱の中から上向きに投影

導入事例

NAKED FLOWERS FOR YOU/NAKED meets 千利休

株式会社ネイキッド(NAKED, INC.)はさまざまな映像アートを企画・制作するクリエイティブ集団です。最新の技術を駆使し、来場する観客とのインタラクティブな展示や、没入感あふれる体験型のインスタレーションなど、単なる映像上映による作品制作にとどまらず、「五感」で楽しむコンテンツを作り続けています。世界中でさまざまなアート/イベントを展開しているネイキッドでテクニカルディレクターとして活躍する、潟中直斗さまにFP-Z8000が持つ魅力についてお話を伺いました。

株式会社ネイキッド、テクニカルディレクターの潟中さま。技術責任者として数々の作品を作り上げている

FP-Z8000がさまざまなNAKEDのプロジェクトを作り出す

多くのプロジェクトを抱える潟中さまですが、ネイキッドの作品で、その映像手法の中心にあるのがプロジェクターだそうです。特にアートインスタレーションとして使うプロジェクターには、従来の使い方とは異なる特長が求められるとのこと。常に新しい技術を使ったシステムを追求する中で、FP-Z8000はあらゆる可能性を広げる一台だと語っていただきました。今回は2つのプロジェクトで使用したFP-Z8000の具体的な使用方法について伺いました。一つは2022年東京・有楽町マルイに初の常設展示としてオープンした「NAKED FLOWERS FOR YOU」(2023年4月時点)、もう一つは金沢21世紀美術館で2022年夏に開催された「NAKED meets 千利休」です。

「NAKED FLOWERS FOR YOU」。来場者一人ひとりのパーソナライズされた体験ができるのが魅力

2022年夏に金沢21世紀美術館で開催された「NAKED meets 千利休」。時代を超えて、千利休の世界をデジタルで楽しむというイベントに多くの人が集まりました

狭い空間であっても、最大の効果を発揮するFP-Z8000

「NAKED FLOWERS FOR YOU」でFP-Z8000はどんな使い方をしましたか

まずFP-Z8000ですが、小さい筐体でありつつも、回転するレンズだったりとか、超短焦点の部分だったりとか、大きなレンズシフトの幅とか、不思議な使い方ができる、ユニークな使い方ができる、柔軟なプロジェクターだなと思っています。今回のNAKED FLOWERS FOR YOUに関しては、狭い空間ということで可動域の広いプロジェクターだとか、サイズが大きくない プロジェクターが必要になってきましたね。「桜彩」と呼ばれる僕らの作品がありますが、木の幹のところにZ8000を箱の中に隠して 、打ち上げるような形でその桜彩を照らしています。“THE SECRET” OF SECRET GARDENに関しては、透明なアクリルに投影フィルムというものを貼ってプロジェクターの投影が映るようにしまして、そこに対してZ8000で投影を行っています。アクリル投影をするときには、従来の壁に投影するよりも高い光量が求められるのですけど、Z8000に関しては8000ルーメンという光量がありますので非常に明るく投影ができたのかなと思っています。NAKED FLOWERS FOR YOUはFP-Z8000がなければ実現が不可能だったと思いますし、まさになくてはならない機材です。

NAKED FLOWERSのメイン展示の一つ「桜彩」。隠された箱の中から上向きに投影

透明なアクリルフィルムに投影することで、あたかも中空に映像が浮き上がるように見える。FP-Z8000でしか実現できなかったとのこと

FP-Z8000はレンズシフト幅が広く、超短焦点なので、システムが簡単に組める

「NAKED meets 千利休」でもFP-Z8000が活躍したと聞きましたが

NAKED Meets 千利休に関してはですね、リアルの空間とバーチャルの空間っていうものを、クロスオーバーさせたアートイベントになっています。その中の一つ、「つくばい」に関しては直径5メートルぐらいのテーブル面にプロジェクションをしなければならなくて、テーブルをこうタッチしたときに反応が起こるというコンテンツでした。影が出てしまうと、せっかくタッチして動いた映像が見えなくなってしまうって中でレンズシフト幅があって、柔軟性のある プロジェクターが必要だなということでFP-Z8000をそこでは導入しました。四季折々の色表現というものに関しても、Z8000だったからこそ、非常に綺麗にできたのかなとも思っています。あとは「お茶を点てる動作をアート化する」というコンテンツを作ったのですが、投影面が縦型で、さらに、お客さんもその投影写幕の目の前に来るという中で、それを実現するにはやはり超短焦点で、かつプロジェクターを横向きに設置しながら縦で投影できるという、これもZシリーズならでは の機能だと思うんですけど、それがうまくマッチして、お客さまの邪魔にならない形で投影を実現することができたのかなと思っています。いろいろな条件がある中でもFP-Z8000はレンズシフト幅が広く、超短焦点なので、システムが簡単に組めるのが素晴らしいです。またお客さまがたくさん入った展示であっても、その影が出ない設置ができたのは、Zシリーズの特長のおかげだったと思います。

直径5mのテーブル面に、インタラクティブ投影をした「つくばい」

実際にお茶を点てる仕草で、オリジナルの映像を投影する展示。設置条件が厳しい中でもFP-Z8000は簡単に投影ができた

新しい映像作品を作るとき、まずはFP-Z8000でできるかを考える

ネイキッドの作品においてプロジェクターの役割はどんなものですか

僕らは映像を使ってさまざまな世界を作り出しています。それがモニターだけだったら16:9の枠の中でしか展開ができないのですが、プロジェクターを使えば、その枠を飛び越えていくことができて、どこにでもその世界を作り出すことができると思います。自分たちの構想を劣化させることなく実現する―そのためにプロジェクターはとても重要です。今までに無いような新しい演出案が出てくると、まずFP-Z8000でできるかな?と考えます。Zシリーズで実現できなかったら、どのプロジェクターでも実現できないような気がします。

ネイキッドさまのさまざまな作品で支持されるFP-Z8000

これから、ネイキッドが目指す映像演出とは何ですか

昔から僕らネイキッドとしては、目・耳以外にも五感を総合して演出していくようなところをずっとやってきていまして、そこのどんどん解像度を高めていくところが今重要なのかなとは思っています。バーチャルとリアルを高い解像度で融合させた作品で、今まで以上の没入空間を作り上げることにチャレンジしていきたいです。