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日本

CSR活動報告│環境

事業場の環境保全

富士フイルムの各事業場および関係会社では、「生産サイト等での環境保全」を積極的に進めています。

PRTR法届出対象物質と状況

富士フイルムグループでは、PRTR法(化学物質管理促進法)で届出対象になっている物質と、自主的に管理対象とする物質について、排出量削減に取り組んでいます。

土壌・地下水汚染への対応

配管やタンクの地上化

新たな汚染の発生を未然に防止するために、新設配管、タンクなどについては地上化して漏えいの点検、発見を容易にするとともに、既設の配管、タンクなどについても地上化、二重化計画を策定して着実に更新を進めています。

土壌・地下水汚染状況の調査と浄化

土壌・地下水汚染に関して自主的な環境調査を実施しています。生産サイトで使用され、環境基準値が定められている物質については、使用・在庫管理および排水管理を厳重に行うと同時に、地下水水質の定期的なモニタリングを実施し、万一の事態が発生した場合にも迅速な対応がとれるような管理を行っています。
調査の結果については以下の表「生産サイトを中心とした自主調査の結果」を参照してください。

配管タンクの地上化

土壌浄化工事

地下水モニタリング

生産サイトを中心とした自主調査の結果

事業場名 調査完了時期 汚染の有無 物質の種類 浄化の方法 浄化状況
富士フイルム 神奈川工場
(足柄サイト)
2001年11月 あり
(土壌)
重金属類 土壌入れ替え 2002年3月完了
神奈川工場
(小田原サイト)
2001年6月 あり
(土壌)
重金属類 土壌入れ替え 2002年1月完了
富士宮工場 2001年3月 なし      
吉田南工場 2001年3月 なし      
宮台地区 2001年3月 なし      
朝霞地区 2001年12月 なし      
大宮地区 2001年4月 あり
(地下水)
VOC 揚水処理 浄化中
2017年11月
(工場東側)
あり
(土壌)
重金属類 土壌入れ替え 2020年7月完了
富士フイルムオプティクス 佐野工場 1997年11月 なし      
水戸工場 1999年9月 なし      
大和工場 2001年10月 なし      
富士フイルムテクノプロダクツ
(現:富士フイルムヘルスケアマニュファクチャリング)
南足柄サイト 2002年4月 なし      
花巻サイト 2001年6月 なし      
富士フイルム テジタルテクノ
(現:富士フイルムオプティクス)
2001年10月 なし      
富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズ 静岡工場 2001年11月 なし      
富士フイルムイメージングソリューションズ
(現:富士フイルムイメージングプロテック)
大阪事業所 2001年11月 あり
(土壌)
重金属類 土壌入れ替え 2003年4月完了
その他事業所
(9か所)
2001年6月 なし      
富士フイルム和光純薬
(現:富士フイルムワコーケミカル)
広野工場 2005年11月 なし      

浄化対策(大宮事業所)

富士フイルム大宮事業所敷地内の浄化対策の現状について

  1. 富士フイルム大宮事業所敷地内に設置した11本の揚水井戸から地下水をくみ上げ、2基の浄化装置を使って浄化し、同時に敷地境界での拡散防止を図っております。今までに対象物質を約1020.9kg回収しています。(2024年6月現在)
  2. 敷地内観測井戸を使って地下水を定期分析し、浄化の進み具合を確認するとともに、周囲の地盤沈下や井戸涸れを防ぐための監視も続けております。
  3. 上記の対策の結果、敷地内全観測井戸(2024年6月現在)のテトラクロロエチレン(PCE)平均濃度は、環境基準値0.01mg/lに対して、0.0456mg/l値を示しました。
  4. 今後も各井戸の揚水対策とバイオ浄化対策を継続して浄化と拡散防止に取り組んでまいります。

全井戸平均PCE濃度

* バイオ浄化対策によるPCE濃度推移グラフ。バイオ浄化対策で低い値を維持しております。

近隣のお宅の井戸水調査結果(2024年6月調査)

1. はじめに

富士フイルム大宮事業所近隣のお宅の井戸水に関する調査を2024年6月に実施いたしました。その結果がまとまりましたのでご報告いたします。
なお、個別の検査結果は調査を実施したお宅に別途郵送させていただきました。

2. 調査結果について

  1. さいたま市のご指導により例年6月に調査する範囲(植竹町1丁目、東大成町1丁目の内、当社から南側および南東方向に概ね200m付近まで)のうち5年以上未検出が継続しているお宅を除く家庭井戸について、6月6日に採水を実施いたしました。
  2. 対象となる14本の井戸の調査を完了いたしました。
  3. 井戸水の分析は、3物質(トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ヒ素)を対象に行いました。
  4. 調査結果は下表のとおりです。トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンおよびヒ素が環境基準値を超えた井戸はありませんでした。
項目 調査井戸本数 検出井戸本数 基準超過 検出濃度範囲(mg/l) 環境基準値(mg/l)
基準以下
テトラクロロエチレン 14 9 0 - 0.01以下
9 0.001~0.003
トリクロロエチレン 14 3 0 - 0.01以下
3 0.004~0.007
ヒ素 14 5 0 - 0.01以下
5 0.001~0.002
  1. 従来の調査結果と大きな変化はありませんでした。今後も引き続き富士フイルム大宮事業所敷地内の浄化作業に併せ井戸水調査を実施してまいります。
浄化対策に関するお問い合わせ先

富士フイルム(株) 大宮事業所
フリーダイヤル:0120-38-6655

アスベストの対応

法規制の強化を踏まえて、富士フイルム各事業場の建物、設備・機器に関する使用量調査を行い、必要な対策を実施しています。
今後も環境保全の観点から、自主管理を行い行政と連携した対応を行ってまいります。

  • 建物(工場、オフィス、社員寮、体育館など)は、基準に則した調査を行い、対策が必要な箇所についての工事は完了しています。
  • 生産設備、および実験設備(研究所、技術、品質保証部門)は、使用実態調査の結果、該当設備・機器の交換・廃棄時には管理手順に従った作業を実施しています。また一部の生産設備において、断熱材・シール材にアスベスト含有部品を使用していますが、飛散防止の処置を施した上で「非アスベスト品」への置き換えを継続的に行っています。