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動物医療コラム

【病理診断の現場から】
形態学診断医の あれ!この症例 ~ウサギの胸腺腫~

このコンテンツは獣医療従事者向けの内容です。

掲載記事は掲載日時点の情報であり、記事の内容などは最新の情報とは異なる場合があります。

経過

全身に鱗屑がみられる8歳のウサギ。各種検査によりダニとマラセチア、皮膚糸状菌症は否定された。胸部X線検査にて心臓頭側に腫瘤病変が認められたため、エコーガイド下でFNAを実施した。その結果、主に小型リンパ球が採取され、肥満細胞および好酸球の混在がみられた(挿入図)。また、ごくわずかに上皮性細胞も観察された(矢印)。

エコーガイド下でFNAを実施した結果

診断:胸腺腫(リンパ球優勢型)

解説

腫瘍随伴性剝脱性皮膚症を生じたウサギの胸腺腫です。腫瘤の細胞診では、小型の成熟リンパ球を主体として肥満細胞や好酸球、胸腺上皮が混在する、リンパ球優勢型の胸腺腫に特徴的な細胞所見が認められました。
胸腺腫では、動物種によって異なる腫瘍随伴症候群が知られています。特に犬では重症筋無力症や巨大食道症を、猫とウサギでは皮膚病変を伴うことがあります。本症例のように皮膚病変を主訴に来院したウサギで、感染症が否定された場合、胸部X線検査により縦隔腫瘤の有無を確認してみると診断に結び付く可能性があります。

富士フイルムVETシステムズ 形態学診断医 鄭明奈

【富士フイルムVETシステムズ広報誌2022年春号掲載記事より】

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