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日本
動物医療コラム

【病理診断の現場から】
形態学診断医の あれ! この症例 ~犬の肝脾型リンパ腫~

このコンテンツは獣医療従事者向けの内容です。

掲載記事は掲載日時点の情報であり、記事の内容などは最新の情報とは異なる場合があります。

経過

元気消失・食欲不振を主訴に来院した10歳のミニチュアダックスフンド。血液検査にて肝酵素の上昇、エコー検査にて重度の肝腫と脾腫を認めた。肝臓に関して細針生検(fine-needle biopsy:FNB)を行なった際の細胞像を図1に示す。その後、確定診断のため肝生検を行った際の組織像を図2に示す。

図1:肝臓のFNBによる細胞診所見

図2:同症例の肝臓HE標本

診断:肝脾型リンパ腫

解説

このリンパ腫はγδ-T細胞とよばれる細胞障害性リンパ球が腫瘍化したもので、主に肝臓と脾臓を侵し急速に進行する高悪性度のリンパ腫です。腫瘍細胞は特有の細胞質内顆粒を持っていますが、この顆粒は病理標本では観察困難なため、細胞診と病理検査のコンビネーションが確定診断につながる好例といえます。また、この腫瘍細胞は赤血球を貪食する性質があります。リンパ球が赤血球を貧食するというのは不思議な現象ですが、一部のリンパ腫において同様の現象が確認されます。

富士フイルムVETシステムズ 形態学診断医
島田優一(臨床病理学)・原田知享(病理組織学)

【富士フイルムVETシステムズ広報誌2020年春号掲載記事より】

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