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動物医療コラム

【病理診断の現場から】
形態学診断医の あれ! この症例 ~フェレットの抗酸菌感染~

このコンテンツは獣医療従事者向けの内容です。

掲載記事は掲載日時点の情報であり、記事の内容などは最新の情報とは異なる場合があります。

経過

慢性嘔吐と体重減少を主訴に来院した3歳のフェレット。画像診断により十二指腸の壁の肥大がみつかり、FNAを実施。FNAの結果、マクロファージを主体とする炎症細胞が多数みられ、マクロファージ内部には写真のように多数の白いスリット状構造物がみられた。この構造物はチール・ネルゼン染色で赤く染色された。

〈細胞診所見〉

ライト・ギムザ染色

チール・ネルゼン染色

診断:抗酸菌(Mycobacterium sp.)感染

解説

消化管に肉芽腫性炎症を形成した抗酸菌感染の症例です。フェレットや鳥類で時折遭遇する感染症で、少ないながら犬、猫でも経験します。この菌はライトギムザでは染色されませんが、陰性像として白いスリット状にみえるため細胞診で容易に検出することができます。さらに確定するにはチール・ネルゼン染色のような特殊染色や、PCR検査が有効です。このように細胞診は腫瘍診断のみならず、感染症の診断においても重要です。感染症診断の最初のステップとして多くの場面で用いられ、さらにPCR、各種培養、血清学的検査などと組み合わせていくことで強力な診断ツールとなります。 

富士フイルムVETシステムズ 形態学診断医 島田優一(臨床病理学)

【富士フイルムVETシステムズ広報誌2020年秋号掲載記事より】

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