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動物医療コラム

【病理診断の現場から】
形態学診断医の あれ!この症例~BALで確認された真菌感染~

このコンテンツは獣医療従事者向けの内容です。

掲載記事は掲載日時点の情報であり、記事の内容などは最新の情報とは異なる場合があります。

経過

症例画像

犬、ドーベルマン、12歳、雌。口唇メラノーマのヒストリーがあり抗がん剤治療中。肺に結節病変が存在し、のちにブラとなり、この部位の気管支肺胞洗浄(BAL)が弊社に提出された。

診断:マクロファージ性炎症;真菌感染  Macrophagic inflammation; Fungal infection

解説

細胞密度は高く、有核細胞の内訳は3%の小型リンパ球、92%のマクロファージ、4%の好酸球、1%の肥満細胞からなり、マクロファージは活性化しています。背景には真菌の菌糸がみられ、幅2-4μmでばらつきがあり、隔壁がみられます。写真に示していませんが、マクロファージの細胞質内にも酵母様の真菌が貪食されていたため、単純なコンタミネーションではなく真菌感染と考えられました。菌糸の形態はCandida属に類似していますが、正確には真菌培養やPCRで確定する必要があります。BALはさまざまな呼吸器疾患による変化が細胞数、粘液の量、そして細胞分画や細胞形態に反映され、有用な検査のひとつです。今回のように臨床判断を大きく左右する情報が得られることもあります。呼吸器疾患の診断にはぜひご検討ください。

富士フイルムVETシステムズ株式会社 診断医(臨床病理) 島田優一

【富士フイルムVETシステムズ広報誌2023年春号掲載記事より】

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