空間全体で春の訪れを表現する、水盤型水槽「ビッグシャーレ」の映像演出にFP-Z5000が採用いただきました。
すみだ水族館では、水盤型水槽「ビッグシャーレ」を舞台に満月のようなクラゲが夜空に輝く月や星とシンクロし、物語を織りなす空間演出として「月とクラゲ」を開催しましたが、その第二弾となる「たんぽぽとクラゲ」を期間限定で2021年3月12日から5月30日まで開催します。「たんぽぽとクラゲ」では、ビッグシャーレおよびその周辺の壁や床を用いて、春の訪れを象徴する「たんぽぽ」で空間を演出しています。
水槽の手前の壁面から床面、奥の壁面へとあたたかな日差しに照らされた“たんぽぽ畑”など春の景色が順に流れていきます。たんぽぽの花が満開に咲き、綿毛になり、ふわりと地面に落ちて根付き、花が咲く様子の中で、綿毛とクラゲの赤ちゃん“エフィラ”、たんぽぽの花とクラゲが重なり、その一生がシンクロするストーリーです。その壁面プロジェクションに超短焦点プロジェクターFP-Z5000が採用されています。
「ビッグシャーレ」の映像演出!
「ビッグシャーレ」の企画から実際のプロジェクターの設置をご担当された、株式会社シムディレクト・長田様へインタビューを行いました。
『コロナ禍でなかなか外出できず、お花見にも行けないといった状況ですので、映像を通して、春の訪れや未来に向けた希望など、明るいメッセージを伝えたいと思いました。前回はしっとりとした大人な演出だったのですが、今回は春を感じられるような温かみのある演出になっています。
やはり、まずはクラゲを観てもらいたいというのがありますので、クラゲの邪魔をせずに、ビッグシャーレの世界観をどう表現するかについては、前回に引き続き、大切にしたところです。
前回は天井と壁と床の3か所に映像を投影していたのですが、水槽の中のクラゲを観ている人も、同時に映像も観て楽しめるように心がけました』
今回、広々とした空間の中で、ソーシャルディスタンスを保ちながら自由にクラゲを観られて、さらに空間全体に一体感を創出するには大きな映像が必要でした。そこで、新たに追加されたのが水槽右手の壁面プロジェクション(投影サイズ:W6,000mm×H2,500mm)。このプロジェクション映像で使用されたのは、富士フイルムの超短焦点プロジェクター「FP-Z5000」。二軸回転機構レンズを搭載し、本体の向きを変えることなく、レンズの向きを変えるだけで、前・後・左・右・天井・床に映像を投影できることが大きな特長です。上下82%・左右35%の広いシフト範囲(16:9横投写時)で投影画像の位置を調整可能なレンズシフト機能も魅力でした。
また、今回機材を採用するに際して、長田様は以下のように語っています。
『FP-Z5000は、短い投影距離で大きな映像を映し出せます。これは一般的な超短焦点プロジェクターと比べ優れている点だと思います。
また本体がコンパクトで軽量である点も採用した理由のひとつです。プロジェクターを設置する天井があまり重さに耐えられるようなものではないので、重い機種の設置はできません。それと天井が低いので、人が手で触れられるような状況にはできない、さらには設置場所も水槽と壁の間に限られるなど、設置条件が非常にシビアでした。それらの条件を全てクリアできたのがFP-Z5000でした。』
スモールサイズで首が動くというのは、他のメーカーにない現状、富士フイルムの機種だけが持つ機能。設置スペースが限られた環境には有効で、フレキシブルな提案も可能です。