2015年に国内で初めて実用化を果たした新聞用完全無処理CTPプレート『SUPERIA ZN』が、第2世代へと進化。優れた耐刷性や再現性、刷りやすさなどを継承しながら、待望の「合紙レス」を実現しました。これにより、さらなる環境負荷低減、設備コスト削減、作業性向上に貢献します。
【処理に関わるコストがゼロに】
露光が完了したプレートは、そのまま輪転機へ。処理に関わる機器や薬品、電気などはすべて不要。SUPERIAが目指す「5つの省資源」を同時に実現することで、確かなコストメリットが得られます。
【大幅な省スペース化が実現】
完全無処理プレートでは、自動現像機やガム洗浄機などの処理機器が不要になるため、従来の有処理CTPシステムに比べて大幅な省スペース化が実現。フロアの有効活用が可能になります。
【工数削減により作業時間が短縮】
「現像液の液管理」「自動現像機のタンク・ローラー・側板の洗浄」「予備の薬品・ローラーの在庫管理」などから解放されるため、作業時間の大幅な短縮が見込め、作業性も格段に向上します。
【廃液レスで環境負荷低減に貢献】
処理に使われていた現像液・ガムの廃液だけでなく、自動現像機の洗浄廃液もゼロになる完全な廃液レスにより、環境負荷低減に大きく貢献します。
【1】耐刷力
有処理サーマルプレートと同等の「10万インプレッション」というロングラン性能を実現しています。
【2】生産力
低い露光エネルギー量でも画像形成が可能。高い生産性が得られます。
【3】汚れにくさ
耐汚れ性も従来の有処理サーマルプレートと同レベルを実現。「エッジ汚れ」もしっかり抑え込めます。
【4】品質安定性
印刷資材に左右されず、つねにスピーディーかつ安定した画像再現が可能。刷り出し性も抜群です。
【5】網点再現性
新聞用高精細・FMスクリーン対応、細線再現1pixel(1200dpi)の再現力で高品質要求に応えます。
【6】汎用性
既設のCTPセッターや輪転機にも、広く適応。アブレーションフリーのため吸引装置を備える必要もありません。
【7】使いやすさ
合紙レスでしかもキズがつきにくいため、有処理プレートと同様の取り扱いが可能です。
Mattness Backside Wrapping Technology
プレート裏面のバックコート層に、微小なマット剤をランダムに敷設することにより、プレート輸送・積み替え時のキズ発生や、セッター給版時の多重給版を防止。ZNで要望の高かった「合紙レス化」を実現しました。さらに、このマット剤により、輪転機での版ズレも軽減されます。
Drag Delivery System Technology
従来のZNでは、エッジ汚れ防止のため、エッジ部の親水化処理を行なっていましたが、これにより、エッジから3mmの範囲で描画できない領域が生じていました。そこで、ZN-Ⅱでは、親水化剤を感光 層内部に含ませ、機上現像の過程でエッジ部まで浸透させる新技術を開発。エッジ汚れの防止と描画領域の最大化を同時に実現しました。
Hyper Dimension Networking Technology
CTPへの照射光エネルギーを効率よく重合反応に結び付けるために、感光層に使われている材料を一から見直し、画像形成のためのネットワーク化に必要な成分だけに最適化。その結果、重合反応の高速化に成功し、ZN同等の高い耐刷性を実現しています。
Multi Grain Z Technology
重合反応の超高速化に合わせて、有処理プレート『HN-NV』で定評ある「MGV」のマルチグレイン砂目を、無処理プレート用に最適化。表層側のマイクロポア径だけを高精度に拡大する「多段構造化」により、高速に固まった感光層の強度を安定的に保持することで、耐刷性と耐汚れ性の向上に寄与します。