2023.07.27
文書管理システムとは?
メリットや導入事例のほか、厳選3製品の比較を徹底解説!
DXやペーパーレスなどの社会的な機運を背景に、紙文書の電子化に改めて注目が集まっていますが、電子化によって生成した文書ファイルを御社は適切に保管できていますか?電子化はしたものの、「電子ファイルを適切に活用・管理できずに、生産性が落ちてしまった」といった悩みもよく伺います。
文書管理システムを導入することで、電子ファイルの管理・活用の効率は飛躍的に高まります。
この記事では、文書管理システムの概要のほか、機能やメリット・デメリット、電子帳簿保存法への対応まで、導入への検討の助けになるような情報を、幅広く解説していきます。
おすすめの文書管理システムも紹介しているので、当記事の内容を参考にぜひ導入を検討してみてください。
文書管理システムとは
文書管理システムとは、スキャンなどによって電子化した資料や帳票などの文書ファイルを、格納して管理するシステムのことを指します。文書管理システムを利用すれば、文書やドキュメントに対して、保存から廃棄までの一連の流れを一元管理できるため、文書管理の効率が大幅に向上することが特徴です。
また、文書管理システムは総務省などでも利用されているシステムで、重要な書類を扱っている組織や、文書の量が多い傾向にある部門に対して、特に利用価値が高くなります。
「文書管理ソフト」「文書管理ツール」と呼ぶこともありますが、電子文書を体系的・構造的に管理することができる特徴を踏まえ、「文書管理システム」と表現することが最も適しているといえます。
ファイルサーバーとの違い
ファイルサーバーとは、ファイルの保存をする役割を持っているサーバーのことです。「ファイル管理システム」と呼ぶこともあります。文書管理システムはファイルサーバーと同一のものと勘違いされることもありますが、ファイルサーバーは「文書ファイルの保存のみ」を目的としています。
一方で、文書管理システムは「文書ファイルの活用・管理」を主要な目的としているため、ファイルの保存やバージョン管理のほかに、属性情報に基づく詳細検索、閲覧権限の設定、ワークフローなどの機能を備えています。
単純に文書ファイルを保存しておくだけであればファイルサーバーでも十分ですが、企業が事業活動を推進する上で文書を活用するシーンは頻繁に発生します。また、機密性の高い文書を管理しなければならないケースも少なくありません。そうしたシーンやケースを想定し、ファイルサーバーよりも文書管理システムの方が、生産性や安全性の観点で導入価値が高いといえます。
大手企業だけのもの?自治体や中小企業でも使える?
文書管理システムというと、大規模なシステムを想像される方も多くいます。そのため、大手企業にとって利用価値が高いものと認識される場合もありますが、昨今は自治体や中小企業での利用にも適した文書管理システムが増えています。
その背景として、テレワークが全国的にも普及し、オフィスに出社せずに文書を閲覧・参照できる環境が必要になったことが、大きな理由に挙げられます。また、クラウドストレージなどのクラウド型のサービスが台頭したことで、運用面でもコスト面でも導入しやすくなったことも理由の一つになります。
そのため、「大手企業だけのもの」と限定せずに、「自治体や中小企業でも効果的に導入できるもの」といった認識のもと、この記事を読んでみてください。
文書管理システムの必要性
取引先との注文書や契約書をはじめ、保存した後にも活用することが想定される文書は、日常業務の中でも多く存在します。また、経営管理資料などを一例に、限定された社員のみが閲覧できるよう、適切に管理されるべき文書も定期的に発生することが考えられます。
こうした文書が無作為に保管されてしまった場合、事業の生産性が大きく低下してしまうことが懸念されます。問題例として、「紙文書のままキャビネットで保管した場合」「自作のExcelで台帳管理した場合」の二点を見てみましょう。
紙文書のままキャビネットで保管した場合の問題
文書の電子管理が思うように進まずに、紙文書のままキャビネットで保管してしまっているといったことはありませんか?こうした状況では、過去の文書が必要となった場合、一つひとつのキングファイルなどから目的の書類を探し当てる必要が生じてしまい、業務の効率性が非常に悪くなります。
また、御社のヘルプデスクへ取引先から問い合わせがあり、契約内容などが記載された帳票を参照する必要がある場面ではどうでしょうか?探すことに時間を要してしまった場合、取引先からの信頼性の低下につながってしまう可能性も考えられます。
その他にも機密文書の紛失など、紙文書で保管することにはさまざまなリスクが伴います。文書管理システムを導入することで、文書を電子管理することのメリットを一括で享受できるため、現状の業務を大幅に改善することができるでしょう。
自作のExcelで台帳管理した場合の問題
紙文書の電子化は実施できているものの、文書管理システムは未導入の状況の場合、「Excelで自作した台帳」を用いて文書管理しているケースが多いかと思います。このような場合、人手や目視で管理することになるため、誤記入などの情報不備を防ぐことが難しくなります。
また、仮にExcelファイルが破損し、修復が困難な状況となった場合、文書管理が全社的に機能しなくなってしまいます。Excelファイル自体を誤って削除してしまう懸念なども考慮し、電子文書をExcelで台帳管理することは控えた方が良いでしょう。文書管理システムは管理を効率化する機能も備えているため、文書管理の担当者の工数改善にもつながります。
電子帳簿保存法への対応
電子帳簿保存法とは、帳簿や決算書などの国税関係帳簿書類を電子保存する際の要件を定めた法律のことです。略称を「電帳法」といい、大企業・中小企業・個人事業主を問わず、電子帳簿やスキャナ保存、電子取引を行っているすべての事業者に適用されます。
2022年1月に、改正電子帳簿保存法が施行されました。一部猶予期間が設けられた規定もあるものの、すでに帳簿の電子化をしている法人や個人事業主は、今回の改正に伴って電子帳簿保存対応方法を見直す必要が出てくるでしょう。
電帳法への対応に当たり、書類ごとに電子化の方法が違います。これは各書類の発生プロセスによって、電帳法のどの条項に対応しているかの違いです。決まった方法で電子化しなければ管理できていないと判断され、罰則対象になってしまうこともあります。電子帳簿保存法は文書管理の際の大切な観点となるため、対応の詳細は合わせて以下の記事を参照ください。
文書管理システムの機能
文書の活用・管理を効率化することを目的に、文書管理システムはさまざまな機能を備えています。例えば「ファイルのバージョン管理機能」など、電子文書をデータベース化して保存することが可能となります。保管などの基本機能以外で、特に業務改善の効果が高く期待されるものを以下にピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
【業務改善の効果が高く期待される機能】
- 検索機能
- ワークフロー機能
- 閲覧権限の設定機能
- セキュリティ機能
検索機能
ファイル名などに基づいて、文書管理システム内に保管された文書を効率的に検索することができる機能です。選定するシステムによっては、文書ファイルに付与した属性情報なども検索の対象とすることが可能となります。文書管理システムを導入することの趣旨として、真っ先に上がる機能となります。
ワークフロー機能
稟議書や報告書などの申請・承認のため、対象の文書を回覧できるようにするための機能です。所定のフォルダーに文書を格納した際に、次工程の合議者・承認者に通知メールを自動で飛ぶように設定するなど、簡単なワークフローを文書管理システム内に構築することができます。
閲覧権限の設定機能
特定の組織や社員のみが文書の閲覧や編集ができるよう、必要な権限などを付与・管理することができる機能です。文書管理システムの配下に保存した文書ファイルを、誰でも自由に閲覧することができてしまうといった状況を回避し、情報の機密性を担保することが可能となります。
セキュリティ機能
不正な情報漏洩への対策を講じることができる機能です。クラウド型の文書管理システムを採用する企業も増えていますが、一方でインターネット環境にファイルを保存することの不安が伴います。ファイルの暗号化などをはじめ、外部からの不正アクセスへの対策を講じることができます。
以上、4点の文書管理システムの機能をご紹介しました。文書管理について更に詳細を把握されたい方は、以下の資料をぜひダウンロードください。
文書管理システムを導入するメリット
上の章で説明した機能を有効活用することで、文書管理システムのメリットを最大限に享受することができます。導入を悩んでいる場合、代表的なメリットを以下にまとめましたので、それぞれの内容を参照してみてください。
【文書管理システムを導入するメリット】
- ペーパーレス化につながる
- 簡単に文書を共有できる
- テレワークの促進につながる
- 文書ファイルの先祖返りを防止できる
- 簡単に文書を探せる
- 申請・承認をシステム化できる
- 情報漏洩を防止できる
ペーパーレス化につながる
文書管理システムを導入し、電子による文書保管の運用を全社的に構築することで、紙文書のままキャビネットで保管してしまっているといった状態を回避でき、結果的にペーパーレス化につながります。
ペーパーレス化が進めば、紙媒体を用いることで発生していたコストを削減することができ、経費抑制や利益確保にもつながるでしょう。コスト削減を期待することのできる主な対象は、「印刷代」「紙代」「倉庫などの保管スペース代」などが挙げられます。
簡単に文書を共有できる
文書管理システムの導入と共に電子保管を推進することで、文書を関係者内で相互に共有することが簡単になります。例えば、営業担当者が取引先から過去にやり取りした帳票や資料の共有を求められた場合、これまでは所定のキャビネットから対象の注文書を探し出し、スキャンして取引先へメールで送付するといった運用を行っていたかもしれません。
文書管理システムであれば、対象の電子文書をシステム上で検索し、そのまま取引先へ文書共有のメールを発行することができます。手間や負担の解消のほか、共有に掛かるリードタイムを大幅に短縮できます。
テレワークの促進につながる
クラウド型の文書管理システムも増えてきたことで、オフィス外のネットワーク環境からでも、文書管理システムにログインできるようになりました。システムにアクセスするためだけに出社しなければならないといった状況が無くなり、在宅勤務などのテレワークの際でも、これまでと同様に電子文書の閲覧・参照を行うことが可能です。
「文書管理システムの機能」で説明したように、クラウド型の文書管理システムはセキュリティ機能も備わっているため、オフィス外からでも安心・安全にアクセスできます。
文書ファイルの先祖返りを防止できる
先祖返りとは、文書ファイルの更新を行った際に、何らかの原因によって修正前の状態に戻ってしまうことを指します。このような事象が発生することを想定し、ファイルのバージョン管理を適切に行えるようにすることが重要です。
文書管理システムであれば、そうした管理に適した機能が備わっているため、旧バージョンと更新バージョンの文書ファイルが混在し、誤って旧バージョンが活用されてしまうといった懸念を低減することができます。
簡単に文書を探せる
文書管理システムを利用すれば、検索機能によって簡単に特定の文書を探し出せます。Excelで管理をするよりも検索性に優れているため、タイトルや文書の内容、保存日などによって迅速に文書を検索できるでしょう。
また、他の従業員がシステムを利用する際でも簡単に検索できるため、属人化しにくい点も文書管理システムメリットと言えます。
紙で保管している場合、保管する場所が決まっていても特定の書類を探すのに時間がかかってしまうことも珍しくなく、数年前の書類となれば探し出すのも一苦労です。こうした問題の解消につながります。
申請・承認をシステム化できる
「文書管理システムの機能」の章で簡単なワークフローの構築が可能な旨を説明しましたが、それによって申請・承認のシステム化が可能となり、稟議などの意思決定を効率化することができます。
また、文書管理システム内で過去の稟議書や報告書を一元的に保管しておくことで、承認者が可決などの判断をする際に過去の内容を参照でき、意思決定の品質向上につながります。
情報漏洩を防止できる
文書管理システムでは、閲覧権限の設定やアクセスログを管理する機能などが搭載されているため、情報の不正な持ち出しや、文書の改ざんを防止することができます。
また、文書ファイルの印刷・ダウンロードを禁止する機能もあり、文書の機密性を向上させることも可能です。セキュリティ機能で外部からの不正アクセスにも対策でき、社内・社外を問わず、悪意のある相手への情報漏洩の防止に効果を発揮します。
文書管理システムを導入するデメリット
文書管理システムは、導入することでさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。但し、そうした懸念を回避することもできるため、対応策を含めて解説します。
【文書管理システムを導入するデメリット】
- 紙媒体のスキャン(電子化)に手間が掛かる
- 文書管理規定の構築が必要
紙媒体のスキャン(電子化)に手間が掛かる
御社が紙媒体で文書を管理している場合、まず「電子化(紙文書を電子文書へ変換すること)」から始めなくてはなりません。また、過去に電子化を実施しようとしたものの、「スキャン作業に大きな労力が掛かり、途中で断念してしまった」というケースもあるのではないでしょうか。
スキャン作業を行う際、ファイル名の付与や保存先フォルダーの設定など、一定の人手と工数が掛かります。管理対象の文書に紙媒体が多い場合、こうした作業や課題を想定しておく必要があります。
但し、以下のリンク先のソリューションを一例に、スキャン作業を大幅に効率化できるソリューションもあるので、文書管理システムの導入の際は合わせて検討することを推奨します。
文書管理規定の構築が必要
文書管理のあるべき姿を規定し、そこで規定した内容をシステム上に適切に反映することが、企業内で文書管理システムを最も効果的に使うために重要な視点となります。
文書管理のあるべき姿のイメージ図
既に有効な文書管理規定や文書管理ガイドラインをまとめている場合は問題ありませんが、もし未着手の場合は、文書管理システムの導入の検討に当たって規定されることを推奨します。規定が必要なことは理解したものの、「文書管理のあるべき姿が分からない」「どのような観点で規定すべきか分からない」といった課題もあるかと思いますので、併せて以下の資料をぜひ参照ください。
文書管理システムで保管対象となる文書と工程
文書管理システムの対応範囲をどこまで広げるかは、企業の特性などに応じて異なってきます。例えば、「どの文書まで」「どの工程まで」を保管対象とするかといった点が挙げられますが、それぞれ一例を以下にまとめています。
保管対象となる文書の一例
企業内にはさまざまな文書が存在します。どの文書までを文書管理システムでの保管対象とするか、次の表を参照して検討してみましょう。
【文書管理システムで保管する主な対象文書の一例】
組織 | 主な対象文書の一例 |
---|---|
総務部門 | 稟議書、通達、契約書、規程類 |
経理部門 | 月次決算書、貸借対照表、損益計算書 |
販売部門 | 契約書、見積書、注文書、提案書 |
企画部門 | タスク資料、プロジェクト資料 |
技術部門 | 設計図面、開発関係議事録、社内検査記録 |
人事部門 | 人材経歴書、賃金・賞与交渉、労働協約、住宅台帳 |
法務部門 | 株主総会・取締役会議事録、諸官庁許可書 |
知財部門 | 商標、マニュアル、操作説明書、特許紛争案件 |
研究部門 | 論文 |
保管対象となる工程の一例
文書には、発生から廃棄までの一連の流れがあり、これを「ドキュメントライフサイクル」と呼んでいます。新たに「発生」した文書は、必要な人に「伝達」され、受け取った人はそれを 「保管」し、必要に応じて適宜活用します。その後に使用頻度が低くなると、その文書は「保存」の扱いとなり、最終的には「廃棄」されます。こうした「ドキュメントライフサイクル」を踏まえ、どの工程までを文書管理システムでカバーすべきか、次の図を参考に検討してみてください。
ドキュメントライフサイクルのイメージ図
文書管理システムの選び方
文書管理システムは種類が豊富にあるため、導入する際にどれを選ぶべきか悩む方も多いかと思います。一例を以下にまたので、選び方のヒントにしてください。
当社では、文書管理システムを選ぶ時に比較すべき項目を、チェックシートにして公開しています。以下よりダウンロードできるので、こちらも併せて活用してください。
必要とする機能は搭載されているか?
閲覧権限の設定機能などの基本的な機能は、どの文書管理システムにも備えている場合がほとんどですが、種類によっては特定の機能が無いといったことも考えられるので、導入前に必要な機能があるかを整理しておきましょう。
連携したいシステムに対応しているか?
先行して導入している業務システムや業務アプリケーションがある場合、もしくは、今後導入したいITツールなどがある場合、それらと文書管理システムを連携させるべきか検討しましょう。連携することによって業務効率化につながるケースもあるため、事前に整理しておくことがポイントです。
実績は豊富か?
さまざまな企業で実績のある文書管理システムであれば、導入する際にも安心だと思います。導入後のサポート体制なども含め、提案を受ける際に確認しておきましょう。
文書管理システムの種類とタイプ
これまでに文書管理システムの機能やメリットのほか、選び方などを本記事で解説してきました。しかしながら、実際に文書管理システムの提案を受けてみると、さまざまな種類・タイプがあることで悩むことが想定されます。そこで、御社に適したシステムを選択できるように、文書管理システムにはどのような種類・タイプが存在するのか説明します。
文書管理システムの種類
部門などの組織単位で業務や情報共有を効率化したい場合には、ファイルストレージ(文書ストレージ)を選ぶことが望ましいです。全社単位で秘匿性の高い文書を保管する場合には、ECM(Enterprise Contents Management)の導入が適しています。用途に応じた選択と使い分けが重要になりますので、以下の表でそれぞれの特徴を確認してみてください。
【文書管理システムの種類】
種類 | 特徴 |
---|---|
ファイルストレージ(文書ストレージ) | 文書管理に当たっての基本的な機能のほか、簡単な操作で電子文書をアップロードでき、部門内などで業務や情報共有を効率化したい場合におすすめの文書管理システムです。クラウド型のストレージサービスも多く、テレワークの導入・促進にも適しています。 |
ECM(Enterprise Contents Management) | 確実性の高い検索やバージョン管理、豊富な閲覧権限の設定などの高度な機能を備えているのが特徴で、秘匿性の高い文書や、法令的に確実に保存が必要な文書が多い場合におすすめの文書管理システムです。主な用途として、法規制対応文書の管理(電子帳簿保存法、関税法、PL法など)や、企業機密情報の管理(設計・製造ドキュメントなど)に適しています。 |
文書管理システムのタイプ
標準的な機能や分かりやすい操作性と共にすぐに利用開始したい場合には、クラウド型(クラウドサービス、クラウドストレージ)を選ぶことが望ましいです。自社の文書管理の形態・特性やシステムポリシーに合わせてカスタマイズしたい場合には、オンプレミス型の採用が適しています。上の表で説明したファイルストレージ(文書ストレージ)のような目的で活用されたい場合は、まずは後者のクラウド型のタイプを優先的に検討していく進め方が適切といえます。
【文書管理システムのタイプ】
種類 | 特徴 |
---|---|
クラウド型(クラウドサービス、クラウドストレージ) |
外部のサービサーが提供している文書管理システムを活用し、運用する利用形態となります。社外のシステム環境にファイルを保管するため、セキュリティなどの懸念が生じますが、情報管理対策もしっかりしているクラウドサービスが多いことから、さまざまな企業が導入しているタイプとなります。 標準的な機能が既に搭載されていることが多く、導入後からすぐに利用することができるなどの利点があります。また、文書管理のBCP対策の一環にもなります。 |
オンプレミス型 | 文書管理システムを自社内のシステム環境に構築し、運用する利用形態となります。保守やメンテナンスが必要となるため、管理担当者を据える必要があり、また、構築に当たって初期費用などが発生します。その一方で、自社の文書管理形態やシステムポリシーに合わせてカスタマイズし、導入できるなどの利点があります。 |
文書管理システムの厳選3製品
さまざまな文書管理システムの中から1つを選ぶのは簡単なことではないと思いますので、本記事では当社がおすすめする文書管理システムを厳選し、3製品に絞ってご紹介します。
DocuWorks
まず、ファイルストレージ(文書ストレージ)の種類として、DocuWorksをご紹介します。DocuWorksは、PC上に再現した電子の机(DocuWorks Desk)と、その上に並べた文書を閲覧・編集するツール(DocuWorks Viewer)で構成された、ドキュメントハンドリングに長けたソフトウェアとなります。
DocuWorks Deskでは、机の上に紙の文書が置かれているかのように、DocuWorks文書を並べて表示することができます。束ねる、ばらすなど、ファイル単位での編集が可能です。また、DocuWorks Viewerにより、文書を手にとって見るかのように、DocuWorks文書を閲覧できます。アノテーション(テキスト、スタンプ、付箋など)の追加や削除など、ページ単位の編集も簡単で、紙の文書と同じ感覚で編集作業を行うことができます。詳細は合わせて以下の資料も参照ください。
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Working Folder
次に、ファイルストレージ(文書ストレージ)の種類として、Working Folderをご紹介します。Working Folderは、クラウド型の文書管理システムとなります。膨大なドキュメントを、簡単・スムーズに格納でき、細かくアクセス権限を設定することで御社のご利用に応じた適切な管理が可能となります。
クラウドストレージとして、柔軟な文書の共有と受け取りができ、Working FolderのIDをもたないユーザーも、メールで通知した限定URLから特定のファイルだけにアクセスすることができます。また、IDをもたないユーザーからWorking Folderにファイルを登録してもらうことで、ファイルを受け取ることもできます。
また、電子帳簿保存法に対応するためには、書類保存のための厳格な運用を定義いただく必要がありますが、有償のエビデンス管理オプションを利用いただくことで、電子取引書類、スキャナ保存書類の授受から保存までの一貫した対応を迅速に実現できます。 詳細は合わせて以下の資料も参照ください。
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FUJIFILM IWpro
FUJIFILM IWproは、文書の自動取込み・仕分けから、データ共有、管理、出力、 そしてセキュリティーや操作のしやすさまで、 デジタル化した業務に求められる機能を集約したクラウドサービスです。 文書管理システムのコア機能である「ドキュメント管理」「多様な検索方法」 「タイムスタンプ」「強固なアクセス権」「安心のセキュリティ」といった点に加え、 クラウドサービスであることによりいつでもどこでも、必要な情報や文書にアクセス 可能といった強みも備えています。 更に、業務やニーズに応じて使える・追加できる以下のような機能も満載です。
・情報の自動取込み・どこでも・セキュアなプリント
・文書にまつわる作業の負荷軽減と標準化
・情報共有とコミュニケーションの活性化
仕様・価格:
文書管理システムの導入事例
文書管理システムの導入をより具体的にイメージしていくため、当社が導入を支援したお客様の事例をご紹介したいと思います。
文書管理システムの事例 1
A社様は、帳票の電子化と共に、文書管理の改善に成功しました。受注・出荷・納品などの一連の業務上の課題として、取引先から届く大量のファクス注文を紙で出力して保管していたことで、手間やコストがかかるといった点がありました。機器配置を見直すに当たり、電子帳簿保存法への対応の検討も含め、電子化を進めました。
DocuWorksとペーパーレスファクス仕分けキットを使用して、届いた注文書を電子上で自動仕分け・自動保存することで、コストの削減と工数を省くことに成功しました。また、DocuWorksを使って書類の回覧などがスムーズになり、情報共有の即時性も向上しました。
文書管理システムの事例 2
B社様は、文書管理・文書共有の電子化に成功しました。大量の紙の文書の蓄積により、保管スペースがひっ迫していることが大きな課題でした。また、組織間の情報伝達のルールが定まってなかったため、ファクスのやり取りが多く、紙の文書は溜まっていく一方でした。
全社的にペーパーレス化を推進するに当たり、DocuWorksを使って保管倉庫内の紙文書を電子文書に移行し、Working Folderを使って情報伝達も含めて電子化することに成功しました。
文書管理システムの導入を成功させるポイント
文書管理システムの導入を成功させるポイントとして、先程も述べましたが、「文書管理のあるべき姿」を規定していくことが重要です。自社の特性や構造などに応じて、最適な文書管理はどのようなものかを検討してみてください。そうした検討をサポートする資料を用意しましたので、以下からぜひダウンロードください。
まとめ
文書管理システムとは、電子化した文書ファイルを格納して管理するシステムのことで、文書の保存から廃棄までの一連の流れを一元管理できます。そのため、文書管理システムを導入すれば、紙媒体での文書管理に比べて、採算性や業務効率が大幅に向上するでしょう。
重要な文書を扱う企業や、扱う文書が多い企業であればあるほど、文書管理システムの導入効果は高まるため、自社の文書管理体制に悩みや課題がある方は、ぜひ導入を検討してみることをおすすめします。
また、文書管理システムの種類とタイプはいくつかあり、管理する対象の文書や対象の工程・目的・範囲などによって、最適なものが異なります。ご検討される際は、当記事でご紹介した3種類の文書管理システムのデモも行っていますので、以下から気軽にぜひお問い合わせください。
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