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ひずみゲージとは?目的や測定原理、メリット、計算式と利用例を解説

ひずみゲージ(歪みゲージ)とは?

そもそもひずみとは?

ひずみとは、物体に力をかけけた際、その物体の形や体積がどのくらい変位するかを示す指標です。

ひずみゲージ(歪みゲージ)とは?ひずみゲージによる測定の原理と仕組み

ここでは、ひずみを測定するひずみゲージの測定原理や仕組みについて、同様の用途で使用されるツール、圧力測定フィルムと比較して解説します。

ひずみゲージとは

ひずみの原理を活かしてできたのが、ひずみゲージ(別名 ストレインゲージ)です。

金属に一定の力がかけて伸縮させると、それに応じて電池抵抗値が変化します。
この電気抵抗値を読み取り、電気的な出力に増幅することでひずみ量を測定するのが、ひずみゲージです。

ひずみゲージの目的と役割

ひずみゲージはロードセルなどの荷重測定機などに搭載されます。
力によってひずみが発生する「起歪体」と呼ばれる部材にひずみゲージを設置することで、ひずみ具合を測定し、電気的な信号に変換することで、力を測定することが役割です。

また、このひずみゲージが使われるロードセルは圧力を測定するフィルム「プレスケール」と併用されることも多くあります。

ひずみゲージのメリット

面の圧力を測定するフィルムであるプレスケールとは異なり、ひずみゲージを用いたロードセルを用いることで、物体にかかる荷重値を測定することができます。

ひずみゲージの計算式

ひずみは以下の計算式で求めることができます。

ΔR(抵抗値変化)÷R(元の抵抗値)=K(ゲージ率、比例定数)×ε(ひずみ)

ひずみゲージの利用例・用途

ひずみゲージを用いたロードセルの使用例をご紹介します。

ローラー (ニップ)の荷重値/圧力確認

例)基板製造におけるドライフィルムラミネート接着工程での用途

ロードセル

ローラーの両端における荷重値を確認

プレスケール

ローラー間にプレスケールを挟みこみ、発色具合から荷重値、ローラーの傾き、わたみ、ローラの状態などを目視、または定量的に確認

積層時の荷重値/プレス圧確認

例)基板や積層セラミックデバイス製造における積層工程での用途

ロードセル

積層プレス機の軸の荷重値を確認

プレスケール

積層プレス機と部材の間にプレスケールを挟みこみ、発色具合からプレス面の片当たり、分布、異物などを目視、または定量的に確認

あたり具合確認

例)半導体製造におけるウェハ接合装置による圧着工程での用途

ロードセル

圧着治具の軸における荷重値を確認

プレスケール

圧着したい部材と治具の間にプレスケールを設置し、発色具合から治具の平行度、圧力ムラ、荷重値などを目視、または定量的に確認

例)リチウムイオン電池製造における外装材の封止工程や、活性化工程での用途

ロードセル

ヒートシールバー・固定具における荷重値を確認

プレスケール

シールバーと封止部材の間や、固定治具と加圧部材の間にプレスケールを設置し、バーや治具の平行度、圧力分布、荷重値などを目視、または定量的に確認

ひずみゲージの課題を解決するプレスケール

ひずみゲージの課題

ひずみゲージを搭載したロードセルでは、その1点にかかる力(一次元)を測定することが可能ですが、面(二次元)にかかる圧力を見ることができません。

面での圧力値管理ができていないと、装置の傾きや、全体の傾向を把握することができず、製品不良につながる可能性もあります。

そこで登場するのが圧力測定フィルム「プレスケール」です。