従来の175線印刷と同等のコストで、階調再現性に優れた300線印刷が可能。明らかな品質アップが、営業戦略上の大きな武器になります。また、従来スクリーンの「300線/4000dpi」に比べ、生産性は約1.4倍。セッターや印刷機の稼働率を落とさずに高精細印刷に取り組めます。
同一の印刷条件で「AMスクリーン175線」と比較した場合、生産性は同じで、インキ量は「Co-Re SCREENING 300線」の方が少なく抑えられます。
出力解像度が4800dpiではカラープルーフ出力が困難であるのに対し、2400dpiならそのままFINALPROOF5600、SPEEDPROOF9000出力が可能。高精細CTPでネックになっていた色校正の問題も一気に解消されます。
300線/2400dpiの技術を一般の175線/1200dpiに最適化した技術も開発。高速出力を誇るLuxel PLATESETTER V-9600と組み合わせる事で、生産性が「菊全27版/時」から「菊全40版/時」へとアップ。CTPの常識を超える圧倒的な高速出力が可能になります。
「印刷物画像を見る際、およそ300μm平方の領域を平均化して濃淡を判断している」という人間の視覚特性を利用し、見掛けの再現性アップを図るため「300μm平方内の網点処理」をCo-Re SCREENING開発の起点としました。
「300線/4800dpi」では、1つの網点を256階調で表現しているのに対し「300線/2400dpi」の場合、1つの網点を64階調でしか表現できない計算になります。そこで富士フイルムでは、「視覚特性解析」の内容に基づき、300μm平方以下の範囲内に64階調の網点を数個集め、一つ一つの点について1.56%ずつ調整していくことで、人の目には256階調以上のトーンを感じさせるーという「マルチテンプレート技術」をCo-Re SCREENINGに投入しました。例えば網点9個を集めた場合、マルチテンプレート技術を使用しないと1.56%刻み=1段階で階調が表現されるのに対し、Co-Re SCREENINGでは0.17%刻み=9段階で表現できることになります。
マルチテンプレートの考え方で単純に網点作成すると、網点周期と出力走査ピッチの干渉によってモアレが発生しやすくなる傾向があります。それを解消するために開発したのが「出力特性シミュレーション技術」。モアレの原因になる網点の規則的な配列を予測し、視覚特性を考慮し配列を調整することで、単版モアレの発生を効果的に抑制してくれます。