『RDD(高速分散現像)技術』により、高濃度の現像補充液『XP-DR』を少量補充で処理可能。現像補充量や廃液量を最大40%も低減することができ、「目に見える効果」で、刷版工程における環境負荷軽減に貢献します。
RDD(高速分散現像)技術
サーマルポジプレートの露光メカニズムにおいては、現像液が高濃度になるほど、非画像部(露光部)の感光層が溶解・拡散しにくくなる、という傾向があります。そこで、『XP-F』では、優れた拡散促進機能を持つ特殊な新素材を表層に添加する「RDD技術」により、非画像部の拡散性をアップ。高濃度な現像液でも速やかに安定した現像が行なえるようになり、補充量・廃液量の大幅な低減が可能になりました。
支持体には、富士フイルム独自のMULTIGRAIN V(MGV)を採用。従来のCTPプレート用マルチグレイン構造に「小波」を融合することで「水/インキバランス」をさらに高め、「中波」を大径化することにより、耐刷力と刷りやすさも大きく向上。つねに高品位な刷り上がりが得られ、卓越した階調再現性により、高精細・FMスクリーニング適性も一段とアップしています。
支持体拡大写真
AFM解析による波長別鳥瞰図(MGV砂目)
支持体におけるMGV技術に加え、感光層には、実績ある『MULTI-Coating技術』を投入。それぞれの役割を持ったN樹脂層・A樹脂層を最適なバランスでコーティングする、富士フイルム独自の高度な塗布技術により、両立の難しい「再現性」と「耐キズ性」を、高い次元で同時に実現しています。
2つの樹脂層を最適なバランスで重層した『MULTI-Coating技術』によって、優れたUVインキ適性・耐薬品性を実現。刷りやすさ、美しさをフルに活かし、付加価値の高いUV印刷に手軽に取り組めます。
支持体のMGV技術、感光層のMULTI-Coating技術の相乗効果によって、刷りやすさと耐刷力を高いレベルで両立。印刷現場での安心感が違います。
高機能現像促進層『EDL』が露光部(非画像部)の現像を効果的に促進。非露光部(画像部)の現像を抑えるための「現像抑制剤」を使用する必要がなく、現像液活性度を電導度で直接モニターし、『ZAC技術』により自動制御が可能になるため、長期にわたり安定した現像品質が得られます。
感脂化剤を加えた独自の感光層により、優れたインキ着肉性を発揮。刷り出し時間の短縮、損紙の減少によってトータルコストの削減に貢献します。
砂目との密着性が高く、耐摩耗性・耐薬品性に優れた感光層を採用することで、耐薬品性・耐刷力がアップ。油性印刷・UV印刷ともに『XP-F』比約1.5倍の耐刷力を発揮します。
砂目にはXP-Fと同様のMGV技術を採用。ロングラン印刷時にも、シャープかつ滑らかな再現が、つねに安定して得られます。また、高精細・FMスクリーニング適性も万全です。
XP-Fと同等の感光層を使用しているため本機と同一条件で露光でき、網点再現も本機と同等。平台校正と本機とのマッチング精度が高まることで、最終印刷物の品質が向上します。
実績ある平台校正用PS版『FPP』の砂目を採用。スポンジの滑りがなめらかになり、校正作業の効率化が図れます。
新規素材の採用により、『XP-F』比約2倍の圧倒的な耐刷性と安定した仕上がり品質が得られます。バーニング処理によってさらに耐刷力を高めることも可能です。
プレート性能を最大限に引き出すため、XL-Tには専用の処理システム・薬品を用意。XPプレート同様の現像液制御技術(ZAC)を適用し、液寿命は「3カ月または8,000m²」というロングライフを実現。液使用量・廃液量の削減、メンテナンスの省力化に貢献します。