お客様導入事例
kintoneアプリの社内開発で培ったITリテラシーで
FUJIFILM IWproと複合機を連携させ
納品書処理業務の工数とコストを4分の1に削減!
kintoneアプリの社内開発で培った
ITリテラシーでFUJIFILM IWproと
複合機を連携させ納品書処理業務の
工数とコストを4分の1に削減!

事例の概要
- 紙の納品書と発注データとの目視での突き合わせを1枚1枚手作業で行っていた
- 1日200~600枚の納品書の処理を5人で手分けしても1人30分以上かかり、枚数の多い日は残業も発生していた
- 納品書を複合機で一気にスキャンし、FUJIFILM IWproでテキスト化することで、kintoneアプリに格納された発注データとの自動突き合わせが可能に
- 工数が4分の1になることで、年間120万円相当の人件費が30万円に削減され、業務が集中する時期でも担当者の残業がなくなった
- ユーザー自身でkintoneアプリ開発ができるため、納品書処理業務の迅速な改善が可能に
- FUJIFILM IWproの自動OCR機能やkintoneとの連携機能が便利で使いやすい
事例の詳細
事業内容を教えてください
導入前はどのような課題を感じていましたか
10年以上前から当社は、今でいうDXの取り組みを積極的に進めており、工場の工数管理や業務のペーパーレス化などを進めてきました。とはいえ、まだDXが実現できていない分野も多々あります。そうした分野の1つに、サプライヤーから納入される部品に添えられてくる納品書の検収処理業務がありました。従来は、納品書に印刷されているバーコードを1枚ずつ読み取って発注データをパソコン画面に呼び出し、紙の納品書と目視で突き合わせて確認していました。毎日夕方、納品を締め切る時間から始める単純作業です。以前は手作業でも何とか処理できていたのですが、7~8年前に比べて部品の仕入れ量も増えたことから、納品書が平均して1日200枚以上、多い日は600枚程度にまで増加しました。5人の担当者で手分けしても1人30分はかかり、枚数の多い日は残業になってしまうように。その後も納品書の枚数は増え続け、手作業で行える限界に近づいていました。

取締役 製造本部長 兼 管理部長
小島 亨 様
導入の決め手を教えてください
当社では、DXの取り組みの一環として2019年にkintoneを導入しました。ユーザー自身の手でノーコード・ローコードのシステム開発を行い、煩雑なExcelベースの管理やメールによる情報共有に依存しない業務効率化を実現することが目的でした。例えば、調達する部品に含まれる有害物質などの申告データをサプライヤー自身に入力してもらって共有するシステムや、製品保管場所にセンサーを設置して温湿度データを収集するIoTシステムなど、幅広い部門・分野のシステムを、kintoneをベースに専門知識のない社員による「市民開発」によって実現してきました。社内で月に1回、kintoneの勉強会も行っており、現在では社員自身が開発した約500ものアプリが、人事部門や営業部門も含むさまざまな業務に活用されています。
そうした流れの中、先ほどお話しした納品書の検収処理業務もkintoneを活用して効率化できるのではないかという意見が出てきました。ただ、そこで問題になったのは、納品書の内容をどうやってデジタルデータにするかという部分。そこで、以前から取引のあった富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(以下「富士フイルムBIジャパン」という)の担当者に相談したところ、紹介されたのがFUJIFILM IWproでした。納品書を複合機でスキャンしてFUJIFILM IWproの自動OCR機能でテキスト化し、kintoneと連携させることが可能とのことで、試用してみて実用に堪えそうだということを確認したうえで、導入を決めました。

情報管理課 課長
植村 樹 様
導入後の活用状況と効果について教えてください
以前は紙の納品書のバーコードを手作業で1枚1枚読み取り、内容を紙と突き合わせながら目視で確認していましたが、現在は、納品書を複合機で一気にスキャンしてFUJIFILM IWpro上でデータを整理した後にkintoneに登録すれば、kintoneアプリで基幹システム上の発注データとの突き合わせが行われ、検収業務が完了する形になっています。もちろん、納品書データと発注データを照合するアプリは、社内での市民開発によるものです。
FUJIFILM IWproとkintoneを連携させたシステムの導入により、納品書処理業務の工数は以前の4分の1に減少。人件費換算すると、単純な手作業に年間120万円かかっていたのが30万円で済むようになりました。毎日夕方から始める作業ですから、月末月初など納品が集中して納品書の枚数が多いときは、担当者が残業せざるを得ないこともしばしばでしたが、今では定時に帰れるようになっています。また、現在は従来のまま5人の担当者で行っている業務ですが、近々これを1人ですべて処理できるよう手順や環境の整理をしているところです。

「FUJIFILM IWproとkintoneの連携」はどのような企業におすすめですか
取引上、必然的に紙帳票を人がチェックする業務が、膨大なルーチン業務として根強く残る会社では、FUJIFILM IWproとkintoneの連携は効果的な手段になるでしょう。当社と業界は違いますが、例えば運送業でドライバーが持ち帰る受領書を集約するような業務をしているところ、あるいは多店舗を展開し各店舗で紙の伝票を扱っている販売業、各地の現場に拠点を持つ建設業などが考えられます。また、取引先からデジタル化したデータの提供を求められているようなところも多いのではないでしょうか。いずれにしても、情報システム部門はあるものの、外部ベンダーの提案を受けながら専用のシステムを開発する余力まではない企業に適していると思います。

生産管理部 購買課 主任
笹川 大地 様
さらなる活用や今後の取り組み予定について教えてください
一部の納品書は手書きで数字などが修正されている場合があります。そうしたものは現在、手作業で処理していますが、これをどのように効率化していくかが、今後の課題の1つです。また、納品書に関しては、今回デジタル化した検収処理業務の前に、倉庫で実際の部品を受け取った際の受領処理という業務もあり、それも併せて同じシステムで扱うことで、さらなる効率化につなげたいと考えています。
当社のDXに広げて言えば、AIによるデータ分析にも関心がありますし、迅速かつ精度の高い意思決定を行えるBI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入も考えています。また現在、富士フイルムBIジャパンのサポートも受けながら、国が行っている「DX認定」の取得に向けて取り組んでいます。もちろん認定を取得したら終わりということではなく、実際に業務効率化および価値創造につながるDXを目指していきますので、富士フイルムBIジャパンには今後も強力なパートナーとして協力してもらえたらと願っています。

(左から)
京都電機器株式会社 情報管理課 課長 植村 樹 様
京都電機器株式会社 生産管理部 購買課 主任 笹川 大地 様
京都電機器株式会社 取締役 製造本部長 兼 管理部長 小島 亨 様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 櫛山 知絵
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 岡林 弘晃

気になる使い方を選んで体験
FUJIFILM IWpro 体験レシピ
おすすめの使い方を「体験レシピ」としてご紹介しています。気になる使い方は「体験キット」を使ってすぐにお試しいただけます。
本事例に関するご質問や見積等のご要望はコチラ
導入ソリューション
企業プロフィール
京都電機器株式会社
- 業種
- 製造業
- 事業内容
- パワーエレクトロニクス事業およびオプトエレクトロニクス事業
- 従業員数
- 180名
- 本社所在地
- 〒611-0041 京都府宇治市槇島町十六19-1
※掲載内容は2025年3月時点の情報です
京都府宇治市に本社を置く、老舗の電源メーカーです。パワーエレクトロニクスとオプトエレクトロニクスという2つの分野で、営業から開発、設計、製造までを一貫して行っています。パワーエレクトロニクス事業では、既製品ではなく、お客様のニーズに合わせて開発した電源装置を提供。また、オプトエレクトロニクス事業では、さまざまな製品の品質チェックに用いられる照明装置を製作しています。