グループウェアとは?メリット・デメリットや導入の際のポイントを解説

2023.03.24

グループウェアとは?メリット・デメリットや導入の際のポイントを解説

グループウェアとは?メリット・デメリットや導入の際のポイントを解説

生産性向上や業務効率化のほか、テレワーク推進やコミュニケーション活性化などを背景に、グループウェアへの注目が集まっています。それに比例して多くのグループウェアが流通しているため、どれが効果的なのか、自社に適しているのかを判断できずに導入に踏み切れていないケースも多いことでしょう。

本記事では、グループウェアの導入メリットや選ぶポイントを解説し、最後に富士フイルムビジネスイノベーションが提供しているグループウェアについてご紹介します。グループウェア導入でお困りの際はぜひ参考にしてください。

グループウェアとは、業務効率化と共に企業内のコミュニケーションを円滑化・活性化させるためのソフトウェアです。企業では、ひとつのプロジェクトにつき、複数かつ多くの部署の人間が関わることも少なくありません。該当のプロジェクトに関わる人間が多くなればなるほど、業務は煩雑になり、コミュニケーションも円滑とは言えない状況になるでしょう。これらの問題を解決するのがグループウェアです。以降では、グループウェアが持つ機能をご紹介していきます。機能を以下で示す4点に分けて解説していくので参考にしてください。

  • コミュニケーション機能
  • 情報共有機能
  • 業務効率化機能
  • その他機能

コミュニケーション機能

コミュニケーション機能は、組織全体もしくは特定のチーム内でのコミュニケーションを円滑にする機能です。業務効率を高めるためには、組織内でのコミュニケーションの活性化が欠かせません。また、コミュニケーションがあれば現在の業務状況を把握しやすくなるだけではなく、業務の質の向上や業務プロセス内で発生するミスの防止にも繋がるでしょう。具体的には以下のような機能が備えられていることが多いので、確認してみてください。

機能 概要
グループチャット機能 組織全体もしくは特定のグループ内でチャットができる機能です。必要に応じてチャットを行うメンバーを選択できるケースが多いため、状況に合わせたコミュニケーションができるようになるのが特徴となっています。
メール機能 Webのブラウザ上でやり取りすることができるメール機能です。同じWeb上でやり取りをするため、文字化けなどが発生する可能性も低く、コミュニケーションにおける意思疎通にずれが生じにくくなるでしょう。また、迷惑メールを防止する機能など、業務を効果的・効率的に進めるうえでの機能が豊富にあるケースが多いです。
在籍状況確認機能 対象の従業員が、グループウェア上に滞在しているかを確認できる機能です。この機能があることにより、対象の人に向けたコミュニケーションを「いつとるべきか」が適切に判断できるでしょう。
Web会議機能 Web上で会議が行える機能です。場所を問わず会議が行えるため、リモートワークを推進している企業や外出することの多い営業職中心の企業に最適です。

以上のように、コミュニケーション機能の種類は豊富にあります。チャットツールやテレビ会議システムなど、これらの機能を扱える単体のツールも多く開発されていますが、それらを一括して組織内で利用できる点はグループウェアの大きな魅力といえるでしょう。

情報共有機能

情報共有機能は、業務効率化を目的とするグループウェアにおいて、コミュニケーション機能と同じくらい重要な機能です。業務の遂行度合いなどをコミュニケーションによって把握することも可能ですが、この機能さえあればいちいち報告を受けずとも業務の状況を把握できるでしょう。

また、情報共有機能はチーム内でも役立ちますが、経営層が現在の業務状況や運営状況を把握するのにも役立ちます。企業運営を円滑化しつつ、業務効率も図れる情報共有機能は非常に重宝されている機能です。以下では具体的な機能をご紹介します。

機能 概要
ファイル共有機能 業務プロセス内において発生したファイルなどのデータを保管・共有する機能です。ファイルごとにアクセス権限を付与することもできるため、「不要な共有」を避けることもできます。
業務管理機能 業務の進捗状況や計画などを管理できる機能です。業務の情報を管理・共有できるため、メンバーの稼働状況や業務の終了予定日などを把握するのに役立ちます。
アドレス帳機能 組織全体もしくは特定のグループごとのメンバーの連絡先を共有する機能です。企業から支給するスマホを利用したり、業務専用の連絡先を持ち合わせていたりする場合に効果を発揮しやすいのが特徴です。この機能があれば、メンバー間のコミュニケーションを円滑にすることができるでしょう。
レポート機能 報告書や議事録といったレポートを保管・共有できる機能です。各書面のフォーマットが用意されているケースが多いため、作成がしやすいだけでなく統一されたアウトラインで見やすくもなるでしょう。

情報共有機能はファイル共有機能やレポート機能などのように書面を共有するだけでなく、業務管理機能のように業務の進捗度合いや計画などの情報を共有する機能もあります。これらの機能は業務効率化を図るうえでは欠かせないものばかりです。

業務効率化機能

業務効率化機能とは、コミュニケーション機能や情報共有機能などと違って直接的に効率化を図れる機能のことです。業務効率化機能を利用すれば、体感的に業務が効率化したことを認知しやすいため、従業員の満足度の向上にも繋がるでしょう。

従業員の満足度の向上は離職率の低下やモチベーションの向上・維持にも繋がります。そのため、機能による効率化だけでなく、従業員の業務の質の向上による効率化にも期待できるでしょう。以下では具体的な機能をご紹介します。

機能 概要
ToDo機能 業務で取り組むべき内容をリスト化したり、管理したりできる機能です。この機能があれば業務量が増えたとしても、こなす優先順位などを明確化しやすいため、ひとつずつ効率的に業務に着手することができます。
ワークフロー機能 申請から決裁までのワークフローを自動化できる機能です。この機能があれば承認ルートのミスが発生しなくなり、外出先でも承認作業が行えるようになります。
日報機能 業務上で発生した作業の報告ができる機能です。営業部門で利用する場合など、効率よく活動報告が行えるでしょう。
スケジュール管理機能 メンバーのスケジュールを管理できる機能です。スケジュールが可視化されるため、チーム内で予定を把握しやすくなり、プロジェクトや業務遂行の計画を立てやすくなるでしょう。

業務効率化機能では業務を遂行するうえで障害となりやすいものを効率化できる機能が豊富です。ワークフロー機能のように、承認までのフローに時間がかかりすぎる業務を効率化できます。これにより、目に見えて業務の効率化が図れていることを実感できるため、経営層やメンバーの満足度の向上に期待できるでしょう。

その他機能

以下では、コミュニケーション機能・情報共有機能・業務効率化機能以外の機能をご紹介していきます。企業の特徴や業務に求められるものなどによって、グループウェアに求められる機能は異なってくるため、どんな機能があるのかを把握しておきましょう。

機能 概要
ポータル画面機能 グループウェアのホーム画面といえる部分を構築する機能です。備え付けられている機能にアクセスしやすくなるような作りをしているため、グループウェアの使用自体の効率化を図れます。
モバイル画面機能 スマホやタブレットなどのモバイル端末にも対応した画面表示ができる機能です。備わっていない場合、PC用の画面でしか閲覧ができません。

これらの機能は、企業の業務内容や求めることによって最適なものが変わるので、自社の状況を把握したうえで必要な機能を見極めましょう。そうすることで、最適なグループウェアを導入できるようになります。

グループウェアは先でご紹介したようにさまざまな機能を有しています。それゆえにさまざまなメリットにも期待できるため、以下の内容を参考に導入する価値を確かめてみてください。

【グループウェアを導入するメリット】

  • 業務効率化
  • メンバー間のコミュニケーションの活性化・円滑化
  • 業務コストの削減
  • 働き方の変化に対する柔軟な対応

そもそもグループウェアの目的が「業務効率化」「コミュニケーションの活性化・円滑化」なので、これらのメリットは確実に享受できます。そして、業務が効率化すればさまざまな業務にかかる時間が短縮したり、手間が減ったりするため、コストの削減にも繋がるでしょう。

また、グループウェアはWeb上で操作できるため、在宅勤務や出張先でも自由度が高く扱えます。これにより、最近注目されている「リモートワーク」といった働き方などへも柔軟に対応可能です。

グループウェアは便利な機能が多くあって、その分だけメリットもありますが、一方でデメリットもあります。デメリットを知ることで、グループウェアを本当に導入するべきかどうかの判断をしやすくなるでしょう。

【グループウェアを導入するメリット】

  • 導入コストや教育費用がかかる
  • 制限の仕方によっては部門間のコミュニケーションに適していない

グループウェアは扱いやすく設計されている場合がほとんどですが、人によってはすぐに操作に慣れることが出来なかったり、利用自体を拒絶したりする方もいるかもしれません。そういった時に、従業員が扱えるような教育・研修の時間を設ける必要がでてきてしまい、それに対するコストがかかってしまうでしょう。また、グループウェア自体を導入するのにもコストがかかります。

他にも、グループウェアはアクセス権限の付与といった制限機能が多く付いているため、利用の仕方次第では他部門とのコミュニケーションがとりにくくなる可能性があるでしょう。同部門内であればグループウェアで新たな機能を活用する際の許可も比較的簡単に取りやすいですが、他部門を巻き込む形になると必要性などの報告が求められ、手間が多くなってしまいます。

検索エンジンでグループウェアを調べてみると、非常に多くのソフトウェアがヒットします。すべてを比較するには知識などが必要になり、導入を検討している企業にとっては高いハードルといえるでしょう。グループウェア導入を検討している際は、最低でも以下の項目に着目して導入するようにしてください。

  • 機能で選ぶ
  • 形態で選ぶ
  • 利用人数で選ぶ
  • コストで選ぶ

機能で選ぶ

グループウェアとは」でも触れたとおり、グループウェアの機能は多岐にわたります。代表的な機能については触れましたが、ソフトウェア独自の機能を搭載している場合も少なくありません。また、先に紹介した基本機能を全て満遍なく使いこなすことも少ないため、必要としている機能を見極める必要があります。

そのため、購入の際は必要な機能や頻繁に使用する機能は何かという点を意識して選びましょう。求める機能を明確にすれば、自社にマッチしたグループウェアが見つかるはずです。

形態で選ぶ

グループウェアにはオンプレミス型とクラウド型の2種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

  メリット デメリット
クラウド型
  • 導入コストが安価
  • 運用の手間がほぼかからない
  • カスタマイズ性には限界がある
オンプレミス型
  • 細かなカスタマイズが可能
  • 導入コスト・運用コストが高額

クラウド型は、導入コストや社内リソースがそれほど必要ではなく、運用も提供企業側が行います。カスタマイズには限界はあるもののその手ごろさから中小企業を中心に普及し始めています。また、リモートワーク時に活用する際にも、クラウド型が適しているといえます。

一方のオンプレミス型はコストやリソースが生じます。社内リソースに余裕があり、カスタマイズ性を重視している場合は、オンプレミス型の導入を検討しましょう。

利用人数で選ぶ

利用人数でグループウェアを選ぶのもひとつの方法です。利用人数が増減に柔軟に対応していきたい場合は、クラウド型を選択するといいでしょう。最適な規模感のグループウェアを選択することで、ムダのない利用ができるため、クラウド型の利用は推奨されることが多くあります。

クラウド型の場合は利用人数でプランが分けられているケースもあるので、利用人数が膨大であり、リソースがあればオンプレミス型を導入しても良いかもしれません。

コストで選ぶ

形態で選ぶ」でも触れましたが、同じクラウド型・オンプレミス型でも提供元によって導入コストやランニングコストには差があります。機能に違いがある場合もありますが、導入前には各種運用にかかる費用を算出して膨大になりすぎないよう注意しなければなりません。

そのほか、既存システムとの相性をよく確認しておきましょう。万が一導入したグループウェアが既存システムと相性が悪かった場合、どちらかを交換するか新しいものを導入しなければならなくなります。ムダな費用が発生してしまうのを防ぐ意味でも、コストと合わせて既存システムとの相性や連携をチェックしておきましょう。

グループウェアを導入する際のポイント」では、グループウェアを選ぶポイントをご紹介しました。それを踏まえて、当記事では、富士フイルムビジネスイノベーションのおすすめのグループウェア2点をピックアップしました。「オフィスあんしん365」と「Garoon」は、業務効率化・コミュニケーションの活性化・円滑化に最適のグループウェアです。現在導入するものが決まっていない方はぜひ参考にしてみてください。

オフィスあんしん365

「オフィスあんしん365」は、Microsoft 365をベースにつくられた富士フイルムビジネスイノベーションのクラウドサービスです。

Microsoft365の基本的な機能を有しつつ、これに加えて請求書発行や月額自動更新など、富士フイルムビジネスイノベーションの提供メリットを付加しています。サポート体制も整っており、オフィスの安心を実現してくれるでしょう。

仕様・価格:

Garoon

Garoonは、サイボウズ社が提供する中堅・大規模組織向けのグループウェアです。グループウェア機能に加え、全社の情報を集約するポータル機能、国際化対応、モバイル端末にも対応し、企業ニーズに合わせてご利用いただけます。また、きめ細かな管理機能を備え、システム管理者の負担少なく運用いただけます。

仕様・価格:

グループウェアは、業務効率化を促進させるのに重要なツールです。しかし、種類が多いため、選択を間違えてしまう可能性が高いソフトウェアでもあります。本記事を参考にどのグループウェアを導入するのかを検討し、自社に最適なものを選ぶようにしましょう。

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