富士フイルムシステムサービス 熊本県益城町と罹災証明交付などの自治体業務課題解決に関する共同研究協定を締結
住民の安全・生活再建を支援する体制の整備を目指して
2021年10月21日
富士フイルムシステムサービス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井上 あまね、以下富士フイルムシステムサービス)は、平成28年熊本地震にともなう罹災証明交付などの自治体業務の課題解決に関する共同研究協定を熊本県益城町と締結しました。
本協定の締結により、富士フイルムシステムサービスは平成28年熊本地震における益城町の住民対応記録の参照や職員の経験などについてインタビューすることが可能となります。これにより震災発生時の自治体における業務課題を明らかにし、罹災証明交付の迅速化など、被災者が生活再建に向けて早期に各種被災者支援制度を利用できる仕組みの構築を目指します。
近年、気象災害が激甚化・頻発化するなか、有事に備え、自治体は迅速に被害状況を把握し、適切な判断で住民の安全・生活再建を支援する体制を整備する必要に迫られています。
2020年内閣府発行の「災害に係る住家被害認定業務 実施体制の手引き」では、発災から1カ月程度で初回の罹災証明書が交付されるよう示されています。しかし、大規模地震などの災害時には罹災証明発行までに数カ月から年単位の納期がかかると試算されており、実際に平成28年熊本地震においても地域によっては数カ月の期間を要しました。
富士フイルムシステムサービスでは、罹災証明発行に時間がかかる要因として、住宅の損壊状況調査が人手や紙帳票を用いた多くの手間がかかるアナログな業務プロセスで行われていることに着目しました。今回締結した益城町との協定により、この業務プロセスをより詳細に調査し具体的な業務課題を明確にします。そしてAI技術を活用した画像解析などを用いてこの業務プロセスをデジタル化・短期間化し業務課題を解決することで、早期に被災者の生活再建を支援する体制の整備を目指します。
協定の内容
- 震災記録の活用
住家被害認定調査の記録や罹災証明交付の結果、被災者台帳をはじめ、さまざまな被災者支援の展開結果(支援メニューの冊子、各申請書様式、窓口体制における課題と工夫など)について、個人が特定できない加工を施したうえで活用いたします。 - 職員へのインタビュー
震災当時、復興に向け各種対応を担当した職員の経験をインタビューいたします。インタビュー結果は、個人が特定できない加工を施したうえで活用いたします。
協定の期間
令和3年10月21日より、令和4年3月31日まで
富士フイルムシステムサービスについて
富士フイルムビジネスイノベーションの100%子会社であり、全国の自治体および企業向けBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを提供しています。戸籍総合システム、コンビニエンスストア証明発行システムにおいては圧倒的シェアを誇り、全国の多数の自治体様に導入からサポートまでの一貫したサービスをご評価いただいています。最終的なサービスの受け手となる住民や消費者の生活を真に豊かなものとする「ゆたかな明日への情報サービス」を目指しています。
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