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日本
G80と飯尾純先生の写真

導入事例飯尾整形外科クリニック

整形外科クリニックで活用される17×32インチ長尺FPD
~脊柱側弯症等の診断・治療やワークフロー改善に利用

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

「しっかり診て、しっかり治す」をモットーに、丁寧な診察と正確な診断・治療を提供している飯尾整形外科クリニック。院長の飯尾純氏に、17×32インチ(43×80cm)の一般X線撮影 間接変換FPD装置「FUJIFILM DR CALNEO Flow G80」を導入した経緯や使用感などについてお話をうかがった。

飯尾整形外科クリニック
院長 飯尾 純 氏
飯尾 純先生の写真
診療において注力している疾患・領域は。

大学時代から脊椎外科領域を中心に幅広く臨床経験を重ねながら研鑽を積み、現在は脊柱側弯症と骨粗鬆症の診療に特に力を入れています。同時に、小児からご高齢の方の外傷を含めた一般整形外科診療も熱心に行っています。

長尺FPDの導入を検討した背景は。

脊柱側弯症の正確な診断・評価のためには、頭部下端から骨盤までの全脊椎撮影が必要です。従来、全脊椎撮影においては、数枚の画像を撮影してつなぎ合わせる技術もありましたが、準備や撮影に要する手間と時間がかかるため、患者さんの心理的・身体的負担が大きくなるという懸念がありました。そこで、以前から1回の撮影で高画質な全脊椎撮影画像が得られる長尺FPDを探していました。

「FUJIFILM DR CALNEO Flow G80」(以下、G80)の導入を決めた理由は。

複数のメーカーの長尺撮影法を比較検討した中で、1枚のFPDパネルで全脊椎撮影が行えることに加えて、画質の良さや撮影ワークフローのスムーズさ、局所一般撮影用としても使用できることなどに魅力を感じ、G80の導入を決めました。
と同時に、X線撮影装置「RadnextRX」、17×17インチのDRパネル「FUJIFILM DR CALNEO Flow G77」(以下、G77)も導入いたしました。

現在のG80とG77の使い分けは。

G80は立位台に常設して、全脊椎のほか、頭部・顔面や胸部、肩、頸椎、胸椎、腰椎、下肢荷重位などの撮影で使用しています。G77は臥位撮影台に設置して、各種上肢の撮影や骨盤、股関節周辺などの撮影、また膝関節、足関節などの各種下肢の撮影に使用しています。

撮影室の様子

G80の使用感は。

G80による全脊椎撮影で、脊柱側弯症を主とした脊柱弯曲異常をより正確に診断・評価できるようになったと感じています。また、腰や背中に痛みのある患者さんの撮影では、立位台に設置したG80を使用することで、立位での脊椎のバランスやアライメント、辷りや変形の程度がより詳細に評価できることに加え、臥位での撮影と比べて体位変換時の痛みが少ないのでスムーズに撮影ができます。さらに、G80はパネル内のどの部分を使ってでも撮影が可能なので、パネルを動かすことなく局所の撮影も簡単にできるため使い勝手が良いですね。
なお、G80の43×80cmのパネルサイズは、一般的な日本人の体型であれば全脊椎撮影に十分な大きさで、身長170㎝台の方でも問題なく撮影が行えています。

G80の画質の評価は。
G80について語る飯尾純先生

ISS方式とダイナミック処理によって、低線量で高画質かつ白飛びの少ない画像が得られると感じています。脊柱側弯症疑いのお子さんとそのご家族は、納得のいく画像診断を求めて複数の医療機関を受診されるケースが少なからずあるのですが、そういった方々からG80の全脊椎画像について、「こんなに鮮明で、分かりやすいレントゲン画像は見たことがありません」と言われることもあります。
また、体の厚みのある患者さんの全脊椎撮影においても、通常と同じ条件で撮影しても鮮明な画像が得られます。当クリニックは診療放射線技師がおらず、院長自ら一人でX線撮影を行っているのですが、細かな条件調整を行わなくても安定した画像が得られることは大きなメリットだと思っています。
加えて、G80の全脊椎撮影は、骨粗鬆症の診断・治療・経過観察にも効果を発揮し、特に椎体の辺縁が明瞭に観察できるので、変形を見落とすリスクが減少したと感じています。

G80の導入後、ワークフローが改善した点は。

従来のCRシステムで必要だったフィルムカセッテの準備と取り替え、現像処理等が全く不要になり、X線撮影の手間と時間が大幅に削減できました。現在は、腰椎4方向の撮影でも体位変換を含めて30秒程度で撮影可能で、私やスタッフの負担軽減だけでなく、患者さんの負担軽減や待ち時間の減少にもつながっていると実感しています。

G80が脊柱側弯症疑いの患者にもたらすメリットは。

学校で行われる小児の脊柱側弯症検診や運動器検診で脊柱側弯症が疑われた場合、学校は整形外科専門医への受診を勧めることになっています。そうした側弯症疑いのお子さんに同伴されるご家族は、多くの場合インターネットで「脊柱側弯症」と検索してショッキングな側弯重症例のX線画像をすでにご覧になっておられ、大きなストレスを抱えた状態で来院されます。実際の診察場面では問診・視診が済んで、側弯症の有無と程度を確定診断するためにX線撮影が必要になりますが、その場面においてはさらなる不安が大きくならないように短時間でスムーズな準備とX線撮影が必要となります。こうした中、G80は迅速に撮影ができ、結果もすぐ出てお伝えできるので、患者さんとご家族の心理的・身体的負担の軽減に寄与できていると感じています。

今後、富士フイルムに期待することは。

当クリニックでは、長年にわたって富士フイルムのX線画像診断システムを使用していますが、その間に大きなトラブルを一度も経験したことがありません。これからも装置の耐久性や安定性をさらに向上させて、トップランクの信頼性を維持していただければと思っています。
また、これまでの機器サポートや今回の装置更新・導入において、一人ひとりの社員の方々が誠実で責任感ある仕事ぶりで対応され、その一生懸命さの根底にある富士フイルムの社風を感じました。これからもそのような姿勢を大切にして、医療従事者やその先にいる患者さんのために尽力し続けていただければと期待しています。

症例紹介
全脊椎
肋骨
ローゼンバーグ
足趾骨
一般X線撮影 間接変換FPD装置 FUJIFILM DR CALNEO Flow G80
販売名

デジタルラジオグラフィ DR-ID 1800 構成品 フラットパネルセンサ DR-ID 1836SE

認証番号

302ABBZX00021000

関連製品
製品名

FUJIFILM DR CALNEO Flow

販売名

デジタルラジオグラフィ DR-ID1800
CALNEO Flow G77 (デジタルラジオグラフィ DR-ID1800 構成品 フラットパネルセンサ DR-ID1832SE)

認証番号

302ABBZX00021000

販売名

X線撮影装置 Radnext

医療機器認証番号

230ABBZX00119000