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クリニックの開設届を提出したら広報活動を本格化
クリニックの開設届を保健所に提出したら、開業日に向けて「クリニックの広報活動」を本格化させましょう。
クリニックの広報活動と言っても、大きなイベントを開いたりする必要はありません。
するべきことは、端的にいえば、「その土地でどういうコンセプトのクリニック・診療所を立ち上げるか」を地域の住民や医療・介護関係者に知ってもらうために、自身の顔とクリニックの名前を売る活動ということになります。
名刺とクリニックのパンフレットの作成が第一歩
クリニックの広報活動でまず必要となるのが、自身の名刺とクリニックのパンフレットです。これらの制作に先立って、クリニックのロゴデザインやテーマカラーも決めておく必要があります。
パンフレットのサイズは、A4判が一般的です。これを三つ折りにして封筒に入れ、ポスティングなどにも活用します。
パンフレットには、診療方針を含めた院長の挨拶、クリニックの外観・内部写真、標榜科目、診療内容、診療日・診療時間、院長の略歴、住所、電話番号、ホームページのURLなどを記載します。挨拶文で院長の人柄が伝わるようにするのがポイントです。
クリニックの開業日が近づいたら、ポスティングに加え、パンフレットと名刺を持って近隣の商店や個人宅を直接訪問し、挨拶をすることもお勧めします。クリニックの内覧会を開く場合は、その告知も挨拶時に行うようにしましょう。
医療機関の広告規制に注意
ところで、広報と類似の活動に広告があります。広告は、駅や電柱などに出す看板のほか、一定の対価をメディア(新聞、雑誌、テレビ、ウェブメディアなど)に支払ってクリニックのPRを掲載してもらうものも含みます。
医療機関の広告には、医療法によって通常より厳しい規制が設けられており、クリニックのホームページも規制対象となっています。
ただし、先に触れたパンフレットは、院内で配布する場合は受け手が既に受診している患者などに限定されるため、広告とは見なされません。しかし、院外配布の場合は広告と見なされるため、規制の対象となります。よって院内・院外共用のパンフレットを作成する場合には注意が必要です。
医療機関の広告規制について知るには、厚生労働省ホームページの情報が役に立ちます。
医療法で医療機関の広告に該当するとされる媒体の具体例
クリニック内覧会で院長の人柄を知ってもらう
クリニックのオープン直前には、地域の住民や近隣の医療・介護関係者を呼んでクリニックの内覧会を開くようにしましょう。
病気でない人がクリニックを訪れることは通常ありませんが、内覧会はそれを可能にし、いざというときの受診の敷居を低くします。
内覧会では、クリニック内の設備や医療機器の説明をするだけでなく、院長自らが診療方針や、取り組みたい医療内容などについても話すようにしましょう。最も大切なのは、挨拶や会話を通じて、院長の人柄を地域の住民や医療・介護関係者に知ってもらうことです。
住民は「話しやすい院長か」「通いたいクリニックか」をそこで値踏みします。一方、医療・介護関係者は「患者を紹介しやすいか」「連携がうまくできそうか」などの判断材料とします。
なお、クリニックの内覧会は一般の住民向けと、医療・介護関係者向けを別々に開くことも検討に値します。患者予備軍である一般向けの内覧会での挨拶は、自らの専門や診療方針に加え、季節に合わせた健康や病気の話題などを盛り込むといいでしょう。
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