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クリニックの開業地・物件選定のポイント
クリニック開業の流れ、準備、スケジュール

クリニックの開業地・物件選定のポイント

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

理想が実現しやすい戸建て開業

クリニックの開業スタイルは、戸建て開業テナント開業に大別されます。

戸建て開業は、自前の土地や新たに購入した土地にクリニックを新築するもので、地価が安い地方では比較的多いスタイルです。

戸建て開業最大のメリットは、院内導線や患者スペースの確保などを自由にレイアウトできるため、理想のクリニックを実現しやすい点にあります。

特に、広いスペースが必要な整形外科や、感染予防を勘案して入り口を2カ所設けたりする小児科などは、レイアウトの自由度が高い戸建て開業が向いていると言えます。

ただし土地を所得してのクリニック開業となると、初期投資額はおのずと多くなり、開業エリアや診療科によっては1億円を超えるケースも珍しくありません。

クリニック開業の初期投資を抑えるには、地主にクリニックを新築してもらい、土地と建物を丸ごと借り受ける「サブリース」方式も検討の余地があります。最近はハウスメーカーなどの専門業者が物件を新築・一括借り上げして、地主に代わってサブリースする形態も増えています。

ただし、サブリースの契約期間は20〜30年と長期にわたることが多く途中解約には違約金がかかるため、移転や撤退が難しいといったデメリットもあります

初期コストが少ないテナント開業

クリニックのテナント開業は、ビルなどに入居して開業するもので、都市部では一般的なスタイルです。

希望に合った条件の物件を探しやすく、戸建て開業と比べれば開業コストも少なくて済みます。特に皮膚科や精神科など、広いスペースを必要とせず、診療圏が広い診療科ほど有利と言えるでしょう。

他方で、一般のテナントは事務所を想定したものが多く、クリニックを開業するには内装を大きく手直しする必要があります。配管や配線、給水設備や電源設備に問題がないか等のチェックも必要です。

テナント開業の一形態には、複数のクリニックがビル全体や1フロアに集まって開業する「医療モール」もあります。利便性が高く、患者を集めやすいといったメリットがあります。ただし、例えば皮膚科と小児科など、診療内容が近い場合は患者の取り合いが発生しやすいといったこともあります。

戸建て開業とテナント開業の比較
戸建て開業とテナント開業の比較


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【企画・編集 日経メディカル開発】