UVインクは、紫外線照射によって優れた速乾性を発揮しますが、プラスチックやフィルムなどのインクを吸収しない基材上では、インク量が多いと滲みが発生しやすくなります。そこで富士フイルムは、インク滴を着弾位置に確実に保持するUV硬化型プレコート液を新たに開発。
下塗りしたプレコート液を半硬化させ、その上からCMYKWのジェッティングを行なうことにより、インクが確実に定着し、鮮明な画像再現が得られます。
高感度、高濃度、そして高い安全性を特長とする、富士フイルム独自開発のUVインク『Uvijet』を採用。高濃度インクならではの鮮やかで美しい発色が得られ、パッケージの意匠性向上に大きく貢献します。また、軟包装では欠かせない「白インクの隠ぺい性」にも優れています。
濃度に応じてドットサイズを4段階で使い分けることにより、豊かで滑らかな階調再現が得られます。
省エネルギーでインクの速乾を実現する「LED-UV装置+高感度UVインク」の組み合わせにより、基材の種類に左右されず高い生産性を発揮。LED-UV装置は発熱量も少ないため、フィルムなどの基材に対する熱影響も抑えられます。
新設計の用紙搬送システムにより、多種多様な基材に対し、高精度で安定した出力が可能。CMYKWの5色で50m/分の出力スピードを実現しています。
UVインクは、紫外線を照射すると、インク中に含まれるモノマーが高分子化することで瞬間硬化します。しかし、通常の紫外線照射では、空気中の酸素が重合反応を阻害するため、ごく微量のモノマーが反応しないまま残ってしまい、未反応のモノマーが臭気の原因になります。そこで、『Jet Press 540WV』では、モノマーの硬化反応を促進させるため、高速搬送されるメディアの表面を瞬時に窒素ガスで満たす「窒素パージ技術」を搭載。酸素を完全にシャットアウトすることで重合反応の効率を高め、残存モノマーを削減することで、臭気の発生を大幅に抑えることができ、食品包装の用途でも安心して活用いただくことが可能になりました。
バリアブル印刷の活用により、「1部ずつ異なる名前やメッセージを印刷したパッケージ」など、より独創的な商品提案が可能になります。
多様なフィルム素材に出力でき、厚みも12µm~100µmまで対応。さらに、オプションで豊富な後加工装置を用意しており、用途に応じて最適なシステム構成が選択できます。
(新規の基材をご使用の場合は、事前の印刷テストをお勧めいたします。)
フィルム基材に対して優れた密着性を発揮。印刷面を加熱するヒートシール加工にも対応できます。フィルム基材に対して優れた密着性を発揮。印刷面を加熱するヒートシール加工にも対応できます。
システム全体で安全性にも配慮*2。非食品向けはもちろん、食品向けも含め、さまざまな軟包装に活用できます。
UVインクは有機溶剤を含有していないため、有機溶剤系インクを使用する印刷方式に比べ、工場内の印刷作業環境の改善が図れます。
VOCフリー化により、印刷工場周辺へのVOC排出量を大幅に抑えられます。