フォントの選び方
タイトル、見出し、本文を差別化しましょう
使う場所や文章量で書体を使い分けましょう
現在発売されている和文フォントの数は、3,000書体以上と言われています。パソコンに最初から付いているフォントだけではバリエーションが出ないという方は、各フォントメーカーのWebサイトにある明朝体やゴシック体、ディスプレイ体、筆書体などのフォント見本を一度ご覧になるといいでしょう。
またフォントは、コンピューター関連機器を扱う家電量販店やフォントベンダーのサイトなどで1書体から購入できます。最近は、年間で一定額を払うことでそのメーカーが発売しているフォントをすべて使えるといった「フォントライセンス」商品も販売されています。
Microsoft(R) WindowsやMicrosoft(R) Officeに付属のフォントだけで間に合わせたいという方も、使う場所や文章量によって明朝体とゴシック体を使い分けるといったことは、最低限覚えておきましょう。
一般的に長文になる部分には明朝体が、タイトルや見出しなどにはゴシック体が適しています。これは縦書きでも横書きでも明朝体は読んでいて疲れにくい傾向にあるためで、ゴシック体は強く見えるためにタイトルや見出しに効果的だからです。また、それぞれデザインの種類や傾向がありますから、文字の太さであるウェイトにも気を配る必要があります。
書体を変えてメリハリを出しましょう
タイトルや見出しは、まず目を引くことが大切ですから、ゴシック体が使われることが多いですが、同じゴシック体でもウェイトの細いものは適していません。もちろん明朝体にもウェイトの違いがありますから、本文で使用する場合でも使用する大きさに合わせて適切なウェイトを選ぶようにしましょう。下に掲載したものは、タイトルと見出しにゴシック体を使い、本文は明朝体を使うことで、デザインにメリハリが出て本文も読みやすくなります。またゴシック体は細いウェイトでも読みやすいので、キャプションのように小さく使用する場合に有効です。
目的に応じたフォントを使い分けるためのポイント
●タイトルや本文など要素ごとで書体を変えてみましょう
●使用サイズに応じてフォントのウェイトを選びましょう
同じサイズでも場所によってウェイトを使い分けましょう
フォントのファミリーを把握しましょう
フォントには明朝体やゴシック体という種類の中に、ウェイトが細くデザインされたものから極太までのラインナップが用意されています。このウェイトをすべて含めたものを「ファミリー」と呼びます。ウェイトの細い「Light」や、標準的な「Regular」、太いデザインの「Bold」が一般的に用意されていますが、ファミリーの内訳はフォントによって異なります。中にはLightよりも細い「ExtraLight」や、極太の「Heavy」などが用意をされているものもあります。
一つのフォントを使用する場合でも、使う場所やフォントの大きさによって、適切なウェイトを選ぶようにすると、紙面のデザインに統一感を持たせながら、文字の可読性を高くすることができます。
フォントの種類とサイズでウェイトを使い分けましょう
多くの文章を読ませる場合には明朝体がよく使われますが、背景の色や濃度によっては標準のウェイトよりも太いものを使う方が効果的な場合があります。明朝体は横線が細くデザインされているフォントなので、背景が明るい場合などは、標準よりも太いウェイトを使うことで可読性を高めることができます。
一方、ゴシック体は縦横の線が同じ太さで、もともとの視認性が良いため、小さいサイズで使う場合に太いウェイトを使ってしまうと、文字がつぶれたように感じてしまいます。写真のキャプションなど、多少小さく扱う文字には細めのゴシック体を使うことで、本文よりも目立たず、なおかつ読みやすいデザインにすることができます。
可読性を上げるサイズとウェイトを知るポイント
●一つのフォントでウェイトを使い分けると統一感と可読性を両立できます
●最適なウェイトはフォントサイズや背景によって変わります