統一感のある配色に仕上げるには?

応用

POINT

同系色を上手に使って、違和感のないデザインに仕上げましょう

色数を欲張ると逆効果に

チラシを作成する場合には、ソフトウエアに用意されている機能をいろいろと使って、できるだけ目を引くようなデザインをしてしまいがちです。なかでもタイトルや製品名、価格などを他と区別させるために派手な色使いになってしまうことも多いのではないでしょうか?
しかし、これでは出来上がったものがまるでネオンサインの集まりのようになって、目を引くべきポイントがかえって分散することになり、あまり効果的とはいえません。

失敗しない色の決め方とは?

そこで、統一感を持たせつつ、きれいなデザインに仕上げるために使用する色を同系色で揃えてみましょう。同系色とは、青や水色などの寒色系、オレンジや黄色などの暖色系といった似通った色のことをいいます。
チラシの作成で同系色を使う場合、どのような色を選んだらいいかわからないかも知れません。そのようなときには、扱う製品のイメージを喚起する色や、季節に合わせた色を基準にするといいでしょう。また、コーポレートカラーを中心に配色を考えるという方法もあります。使う色は3~5色ぐらいを目安にするといいでしょう。
ここでは製品の色味を中心に、使用する色を選んでみました。タイトルや製品名、価格などには比較的強く見える色を使い、はじめに目線を誘導するようにします。飾り罫は写真の見やすさを優先して控えめな色を使って統一感と見やすさのあるデザインに仕上げています。

統一感のある配色に仕上げる違い

 

同系色を使うポイント

●使用する色は製品イメージや季節を考えて選びましょう
●使う色数を抑えると統一感が増します

 

 

応用

POINT

色のトーンを揃えると、色と色の相性が良くなります

イメージに合わせたトーンを選ぶには?

複数の色を組み合わせる場合、カラフルに仕上げようとしてあまりにたくさんの色を使ってしまうと、全体のまとまりがなく見やすさを損なってしまうことになりかねません。
しかし、単色や同系色ではなく、なるべく多くの色を上手に見せたいときにはどうすればいいでしょうか。多くの色を使っている場合は、それぞれの色のトーンを揃えることで、全体的に安定して見やすいデザインに仕上げることが可能になります。
「色のトーン」とは明度と彩度を組み合わせた概念で、彩度の高いもので統一したビビッドトーンや、明るめの淡い色で統一したペールトーン、明度と彩度を抑えめにしたグレイッシュトーンなど、さまざまな組み合わせがあります。彩度を高く統一すると躍動感のあるイメージに、明度を抑えめにすると重厚なイメージになります。どのようなトーンにするかは、レイアウトや商品イメージに合わせて選ぶといいでしょう。

写真重視のデザインはできるだけ色数やトーンを抑えめに

下に示したように、写真を多用するレイアウトの場合には、文字や囲み罫、地色を抑えめにしてやることで、配置された写真を引き立たせることができます。また、使っている色数が多くなっても、派手になることなく全体の統一感を図ることが可能になります。トーンは明度と彩度の組み合わせですが、色によっては黄色やピンクなどもともと明るく見えるものや、紫や緑のように彩度は高くてもやや暗めに見える色がありますので、トーンを揃える時はその色味の特性を把握して調節するようにしましょう。

統一感のある配色に仕上げる違い

 

同じトーンを使うポイント

●トーンによって喚起するイメージを把握して配色しましょう
●写真を引き立たせる場合は抑えめのトーンで配色すると効果的です