富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、米国の半導体材料メーカーEntegris, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州 以下、Entegris社)の半導体用プロセスケミカル事業の買収手続きを完了したことをお知らせいたします。
10月2日(米国東部標準時)、Entegris社のグループ会社で半導体用プロセスケミカル事業をグローバルに展開するCMC Materials KMG Corporation(本社:米国テキサス州 以下、KMG社)の発行済全株式を取得しました。今後、FUJIFILM Electronic Materials Process Chemicals(フジフイルム エレクトロニクス マテリアルズ プロセスケミカルズ)ブランドの下、半導体用プロセスケミカルのビジネス展開を図っていきます。なお、今回の買収に要した資金は、約7億米ドルです。
半導体用プロセスケミカルは、半導体製造の洗浄・乾燥工程で異物を除去したり、エッチング工程※1にて金属や油脂などを取り除くために使用する化学薬品で、半導体製造プロセス向けの基幹製品です。現在、半導体の高性能化に伴って、半導体の微細化・多層化が進み、製造プロセスがより複雑化しています。このような中、半導体用プロセスケミカルの使用頻度が加速度的に増え、その市場は年率11%※2で成長しています。
当社は、KMG社の買収を通じて、幅広い半導体用プロセスケミカルを獲得しました。今後、半導体製造プロセスを広くカバーする製品ラインアップで総合提案力を高め、顧客の製造プロセスの課題解決を図っていきます。
また、本買収によって、欧米で製造拠点を拡充したほか、当社の電子材料分野では初めてとなる東南アジアでの製造拠点を取得。計18拠点となった、より強固でグローバルな製造体制で、サプライチェーンの強靭化に貢献していきます。さらに、当社が持つ、幅広い半導体材料を開発・製造できる高度な研究開発力・品質保証力と今回獲得した高い精製技術などを組み合わせて、より高純度化した半導体用プロセスケミカルなど最先端ニーズに対応した半導体材料を開発・提供することで、半導体のさらなる高性能化に寄与していきます。
当社は、半導体製造の前工程から後工程までのプロセス材料を幅広く提供する製品展開、グローバルでの安定供給体制、高い研究開発力、顧客との強固な信頼関係を強みに事業成長を加速させ、2030年度には電子材料事業で5,000億円の売上を目指します。今後も、最先端の半導体材料を開発・提供していくことで、半導体業界の発展に貢献していきます。
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