富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)および富士フイルムメディカルITソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:石川 貴洋)は、日本国内で販売している「統合診療支援プラットフォームCITA Clinical Finder」(以下CITA)を中国市場向けに追加開発を行いました。本製品を「FUJIFILM IntegrateX」という商品名で富士膠片(中国)投資有限公司を通じて2023年度から販売開始いたします。
CITAおよび本製品は、医用画像情報システム(PACS)をはじめとする部門システム情報や電子カルテ情報などの医療情報を統合し、一元的なデータ管理および参照を支援する統合診療システムです。院内に散在するさまざまな医療データを統合的に管理し、見やすく表示することで、医療の質を落とさず業務を効率化し、医療従事者の負担軽減を実現するシステムとして、2015年の販売開始以来、医療機関における業務DX(デジタル・トランスフォーメーション)のニーズに対応した当社診療支援ソリューションとして、多くの医療機関に導入いただいています。
「FUJIFILM IntegrateX」発売の背景
近年、世界の医療現場では、医療人材不足とそれに伴う医療従事者の業務負担の増加が大きな課題となっています。WHO報告によれば、高齢化と生活習慣や大気汚染などにより引き起こされる慢性疾患などの増加によって2030年までに世界中で4000万人の医療従事者の需要が生じると予測されており*1、これは現在の世界の医療従事者数の約2倍に相当します。加えて、COVID-19の流行は、突発的な医療リソース不足への対応という課題も浮き彫りにしました。これらの課題の解決策の1つとして、医療従事者の業務負担を軽減し、効率的な医療提供を支援するシステムが不可欠です。
今回の展開先となる中国も日本と同様に、医療従事者不足を補いながら、医療の質を担保する医療現場のDXの必要性が年々高まっています。このような状況を背景に、中国の医療IT市場の成長は加速しており、本製品との連携性が高い電子カルテの市場規模が将来的には日本以上に成長すると予想されています*2。中国の医療IT市場の成長性およびニーズの高まりを受け、このたびの中国展開を開始しました。将来的にはグローバルに展開し、世界的な医療課題の解決に貢献しつつ、さらなる拡販を目指してまいります。
統合診療支援システムCITAの初の海外展開を統括した
富士フイルムメディカルITソリューションズ(株)システムソリューション本部 本部長 平川毅のコメント
「これまで国内において医療現場での課題解決を推進してきた本製品を、今回初めて海外展開する事ができ嬉しく思います。本製品を通じて、世界的に拡がる医療DXのニーズをとらえたソリューションを提供し、さらなる医療の質・安全性の向上や医療従事者の負荷軽減に貢献していきたいと考えています。」
お問い合わせ
富士フイルム株式会社
メディカルシステム事業部 ITソリューション部