最先端のDNA合成技術を有するバイオベンチャーシンプロジェン社へ出資

このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。

富士フイルム株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長・CEO：後藤禎一）は、このたび、最先端のDNA合成技術を持つ株式会社シンプロジェン（以下、シンプロジェン社）の第三者割当増資を引き受け、同社に出資しました。本出資は、ライフサイエンス領域のコーポレートベンチャーキャピタル（以下LS-CVC）を通じて実施するものです。

近年、バイオ医薬品市場では、抗体を主成分とした抗体医薬品のみならず、外部から正常な遺伝子を導入し疾患を治療する遺伝子治療薬、細胞そのものを投与して疾患を治療する細胞治療薬などの研究開発が活発化しています。このような中、各種バイオ医薬品の設計図の役割を担い、同医薬品の製造に必要不可欠な原材料となるプラスミドDNA^※1の重要性がますます増しています。
シンプロジェン社は、2017年に設立された、神戸大学発のバイオベンチャー企業です。化学合成した多種類のDNAを指定の順序と向きに連結し、枯草菌^※2の中で環状化させることで、目的のプラスミドを作成するDNA合成技術「OGAB^®法」^※3を確立。現在、「OGAB^®法」などを活用して、超長鎖・高難度のプラスミドDNAの合成やウイルスベクター^※4の設計・開発・分析などを行うサービスを展開しています。

今回、当社は、2022年に立ち上げたLS-CVCを活用し、シンプロジェン社に出資しました。本出資を通じて、シンプロジェン社が保有する、高度なプラスミドDNA合成技術・ノウハウにアクセス。当社の重点領域である、バイオ医薬品の開発・製造受託事業の応用展開を図っていきます。
また、シンプロジェン社とのパートナーシップのさらなる強化に向けて、バイオ医薬品用のプラスミドDNAおよびウイルスベクターのグローバルな供給体制構築に関する協議も同社と進めていきます。

当社は、自社での技術・製品開発に加え、外部パートナーとの連携も強化することで、事業の成長スピードを加速させるとともに、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいきます。