このニュースリリースは、報道機関向けに発信している情報です。
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、当社の3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT(シナプス ヴィンセント)」※1の多彩な解析アプリケーションのうち放射線科領域向けの解析機能に特化したソフトウェア「SYNAPSE VINCENT Core(シナプス ヴィンセント コア)」を開発し、富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)が提供するCT・MRI用端末※2のソフトウェア として、今夏に発売します。なお、4月15日から17日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される2022国際医用画像総合展(ITEM2022)に「SYNAPSE VINCENT Core」を出展します。
日本では、CTやMRIの撮影件数が年々増加しています。また、近年、CTやMRIで撮影された画像を用いて作成される3D画像は、単なる形態診断だけでなく、各種臓器の機能解析や術前シミュレーションにも活用されており、その重要性が高まっています。それに伴い、診療業務に占める3D画像作成業務の割合も増加傾向にあります。このような背景から、精度の高い3D画像を簡便に作成できるシステムやソフトウェアの活用などによる撮影から画像解析までのワークフローの効率化が求められています。
CT・MRIの操作室では、これまで撮影後の画像解析は医師または診療放射線技師が手動で行っていました。「SYNAPSE VINCENT Core」では、富士フイルムがAI技術※3を活用して開発したSYNAPSE VINCENTの自動臓器認識機能を利用することができ、撮影後すぐに各種解析と高精度な3D画像の描出が可能になります。基本的な解析機能に加え、肺解析や神経線維の走行を画像化するテンソル解析といったアプリケーションもオプションとして提供します。また、スタンドアロン構成だけでなくサーバー・クライアント構成での導入も可能で、操作室だけでなく、読影室や診察室での画像解析など施設の用途に応じた柔軟な組み合わせによってワークフローの効率化をサポートします。
富士フイルムは、診断支援、医療現場のワークフロー支援、そして医療機器の保守サービスに活用できる AI 技術の開発を進め、これらの領域で活用できる AI 技術を"REiLI(レイリ)"というブランドで展開しています。当社は、2021年3月に新たにグループ会社としてスタートした富士フイルムヘルスケアの画像診断装置に、富士フイルムの画像処理技術・AI技術を組み合わせることによる、より付加価値の高いソリューションの創出に向けて開発を進めてきました。今回発売する「SYNAPSE VINCENT Core」に続き、今後も富士フイルムグループの持つ技術、製品、サービスを結集して、これまで以上に質の高いソリューションを提供し、医療の発展と人々の健康の維持増進に貢献していきます。
胸部CT画像を用いて、肺結節や気管支、肺のX線低吸収領域などに対するさまざまな解析が行えます。
MRIの拡散強調画像から、拡散テンソル画像※4を生成し、神経線維の経路をトラクトグラフィー※5により抽出し、観察できます。
スタンドアロンとサーバー・クライアントの二種類の製品構成があります。
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