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日本

動物医療 検査サービス

ご利用の手引き:血液塗抹ガイド

1.採取・塗抹 細胞診診断

例:圧挫伸展法

例:圧挫伸展法

例:圧挫伸展法

血液塗抹診断

例:引きガラス法〔弊社推奨方法〕

2.染色

簡易染色は診断に必要な情報が少なく、非診断的あるいは確定診断が困難となるケースがあります。未染色(メタノール固定済み)でのご提出あるいは、ライト・ギムザ染色を施してご依頼されることを推奨します。(やむを得ず簡易染色でご提出される場合には、依頼票に染色方法をご記載ください。)

ライト・ギムザ染色方法
  • * 染色濃度により、弊社にて再染色を行うことがありますので封入はせずにご提出ください。
3.チェック ①取り扱い方法
Q.液体材料の細胞診や血液を、そのまま(液体のまま)依頼しても良いですか?

A.より良い診断のためには、液体材料の細胞診は本ページの採取・塗抹方法を参照し速やかに病院内で塗抹標本を作製してください。血液は採血後すぐにEDTA採血管で転倒混和し、本ページの血液の塗抹方法を参照し速やかに病院内で血液塗抹標本を作製してください。

  • * 輸送中の時間経過により血液や液体中の細胞が変性します。その結果、得られる情報がごく僅かとなり、時に診断不能となるケースがあります。
Q.血液塗抹診断でヘパリン採血管を使用しても良いですか?

A.ヘパリン採血管で処理した血液の血液塗抹診断はお受けいたしかねます。抗凝固処理をする場合にはEDTA採血管をご使用ください。

  • * ヘパリンにより血液細胞形態や染色性が変化し、診断不能な標本となります。
②手技 「よくある失敗例」と対処

失敗例 1 - 鏡検下でのチェック

  • * 確認:低倍率(対物10-20倍)

対処法
細胞が多く採取されると厚い標本ができやすい傾向があります。このような場合には、針生検材料の適切な採取・塗抹方法の3の工程で、細胞が薄く広がってから塗抹をするようにします。

失敗例 2 - 鏡検下でのチェック

  • * 確認:高倍率(対物40-100倍)

対処法
採取された細胞が少ない場合は薄く塗抹を引くと細胞が潰れやすい傾向があります。このような場合には、針生検材料の適切な採取・塗抹方法の3の工程で、細胞が広がりすぎないよう、あまり力を入れすぎず、一定の速度で塗抹をするようにします。

失敗例 3 - 肉眼的なチェック

  • * 確認:高倍率(対物40-100倍)

対処法

  • エコー下で血管を避け穿刺
  • シリンジを使わず針のみで採取

失敗例 4 - 肉眼的なチェック

対処法

  • 細胞が採れるまで何度か繰り返し採材
  • 針にシリンジを付けて吸引
4.送付
依頼書

以下の記入漏れがないかご確認ください。

  • 動物の個体情報と臨床所見、採取部位、採取方法、染色方法
  • 体腔貯留液の場合、貯留液のTP(もし可能であれば総有核細胞数も記載)
  • 血液・骨髄の場合、同日のCBC結果
郵送中のトラブル
  • 破損を避けるため、スライドケース等に入れてご提出ください。
  • ホルマリン漬けの検体と同時に送る場合は、ホルマリン蒸気による影響を避けるため、厳重に密封し、別々に梱包してください。
ホルマリン蒸気による影響で診断不能となった血液塗抹標本