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日本

導入事例医療法人龍志会 IGTクリニック

がん治療専門クリニックにおけるSupria Opticaの使用経験

このコンテンツは医療従事者向けの内容です。

医療法人龍志会IGTクリニックは、大阪湾に浮かぶ空の玄関口・関西国際空港のすぐ近くに位置し、がん治療を専門に行っているクリニックです。
今回は、2023年3月に導入されたSupria Optica*1について、堀篤史院長と中澤雄希技師のお二人にお話を伺いました。

  • *1 Supria、Supria Opticaは富士フイルムヘルスケア株式会社の登録商標です。
  • * 本記事は掲載当時の記事であり、記載中の社名、施設名などに古い表現が含まれています。
医療法人龍志会IGTクリニック院長 堀 篤史 先生
クリニックの理念や特長を教えてください。

医療や医療機関は目の前の患者さんだけが対象ではありません。患者さんとその家族、そして彼らにつながる人々のことを考えながら、日々の診療を行っています。患者さんとゆっくり話しながら、それぞれが抱えている問題点を、ひとつずつ整理し、すこしでも良い療養生活を提供できるようスタッフが一丸となって対応しています。
また、医療機関は、活動する地域社会や医療界の一員としての責任、事業者として雇用者とその家族を守る責任、そして有用な医療技術・事業サービスを成長・発展・拡大させていく責任があります。
クリニックの重要な方向性を決める際には、「我々の信条」を基本方針として決定しています。今回のSupria Optica への更新の際にも、患者さんへのメリットだけではなく、外来診療のオペレーションに問題が生じないかどうか、新機器への投資による影響がどれほどのものかなどを、十分に議論を重ねて更新を決定しました。

我々の信条

左から2番目が堀篤史院長

新しいCT装置に更新する決め手や懸念点などありましたか。

一番の決め手となったのは、被ばく低減という点です。当クリニックでは、1日のCT検査の9割以上が造影検査です。治療の特質上、どうしても血管評価、血流評価が重要になってくるため、ほとんどの患者さんがDynamic撮影です。また、進行癌の患者さんが多く、全身的な評価も必要になってくるため、必然的に撮影範囲も広くなってしまいます。Dynamic撮影+全身評価がルーチンになるため、患者さんの被ばく線量が多くなることが当クリニックの長年の課題でした。この被ばく低減という我々が抱えているタスクが、CT更新により解消できるということが決め手になりました。

また、ランニングコストの低下という点も大きな決め手になりました。現行機(Supria Grande*2)がまだまだ使える状態であり、関西人特有の「もったいない根性」が頭をよぎりましたが、支払いシミュレーションを行うと、数年先にはコストが削減できることがわかりました。機器へのコストが削減でき、スタッフへの還元や新しい事業への投資にまわすことができることが、Supria Optica への更新を後押ししてくれました。

一方で懸念点としては、今まで使用していたSupria Grandeは5MHUの大容量X線管を搭載した64列だったため、Supria Opticaの2MHUのX線管を搭載した64列で当クリニックの連続検査に耐えうるかどうかということがありました。しかし、事前にメーカーより提示された当クリニックの撮影条件シミュレーションデータでは、管球容量の低下による検査遅延リスクはないことがわかりました。また、線量低下に伴う画像劣化もAI技術を活用した逐次近似再構成法の画像処理データを確認することで、その懸念点はすぐに解消されました。

  • *2 Supria Grandeは富士フイルムヘルスケア株式会社の登録商標です。
  • *3 SYNAPSEは富士フイルム株式会社の登録商標です。
  • *4 VINCENTは富士フイルム株式会社の登録商標です。
今後の展望について教えてください。

当クリニックの得意なIVR治療をさらに発展させ、従来では難しかったさまざまな疾患の治療や新しい技術の展開を模索しています。現在はがん診療が中心ですが、IVR技術はがん以外の疾患に対しても有効な治療手段になり得ると考え、新しいIVR治療の可能性を探っています。

また、がんの局所症状で困っている患者さんには、「自分らしく生きるための治療を提供したい」という思いをもって、IVR技術を活かした低侵襲な治療を提供し続ける責任があります。一人でも多くの患者さんに、充実した療養生活を過ごしていただけるよう、責任をもってこの診療を続け、未来へ繋いでいきたいと思います。

Supria
販売名

全身用X線CT診断装置 Supria

医療機器認証番号

225ABBZX00127000

3D画像解析システム SYNAPSE VINCENT
販売名

富士画像診断ワークステーション FN-7941型

医療機器認証番号

22000BZX00238000

  • * Supria Opticaは、販売名:全身用X線CT診断装置 Supriaの64列検出器、かつ2MHUのX線管装置を搭載したモデルの呼称です。
    Supria Grandeは、Supriaの64列検出器搭載モデルの呼称です。
  • * SYNAPSE VINCENT coreは富士フイルム株式会社製3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT(シナプス ヴィンセント)」の解析機能のうち放射線科領域で利用頻度の高い解析機能を集約したエディションです。