腸管上皮細胞が薬物を吸収する際に、薬物代謝酵素の中で最も重要な機能を果たすCYP3A4の酵素活性がヒト生体由来腸管上皮細胞と同等です。
薬物の腸管上皮細胞内への取り込みと細胞外への排出をつかさどるトランスポーター遺伝子の発現量がヒト生体由来腸管上皮細胞とほぼ同等です。
プレートやセルカルチャーインサートなどさまざまな細胞培養容器で使用可能です。また、セルカルチャーインサートに播種することで、バリア機能が確保できます。
腸管上皮細胞が薬物を吸収する際に、薬物代謝酵素の中で最も重要な機能を果たすCYP3A4の酵素活性が、Caco-2細胞に対して約30倍、ヒト生体由来腸管上皮細胞と同等です。
第1相の薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2C9、CYP2C19、CES2)、第2相の薬物代謝酵素(UGT1A1、 UGT2B7、SULT1B1)、二糖加水分解酵素(Sucrase-Isomaltase, Lactase, Trehalase, Maltase-Glucoamylase)について、⽣体⼩腸同等の遺伝⼦発現を⽰しています。
薬物トランスポーター(MDR1、MRP1、MRP2、 MRP3、BCRP、OCT1、OATP2B1)、グルコーストランスポーター(GLUT2、GLUT5、SGLT1)、ペプチドトランスポーター(PEPT1)、核酸トランスポーター(CNT1、CNT2、ENT1、ENT2)、コレステロールトランスポーター(ABCG5、ABCG8、NPC1L1)、カルシウムトランスポーター(CaT1)について、⽣体⼩腸同等の遺伝⼦発現を⽰しています。
腸管上皮細胞マーカーについて、⽣体⼩腸同等の遺伝⼦発現を⽰しています。
吸収上皮細胞(VIL1)、 杯細胞(MUC2)、 内分泌細胞(REG4)、 パネート細胞(LYZ)、 M細胞(GP2)、 タフト細胞(DCLK1)のマーカー遺伝子が発現しており、存在が示唆されております。
セルカルチャーインサートに播種することで、バリア機能が確保できます。
- ● 播種細胞数
- 10× 104 cells/well
- ● セルカルチャー インサート
- Merck Millipore社製(#MCHT24H48)
- ● 24 well plate
- Greiner Bio-One(#662-160)
CYP3A4酵素活性及びMDR1(P-gp)トランスポーター活性は、各ロット間で安定した数値を示しています。
本製品はiPSアカデミアジャパン株式会社よりiPS細胞技術に関する特許の非独占的実施権の許諾を受け販売しております。
学会等で発表した情報は、以下データをご確認ください。
分類 | 時期 | 学会名 | 要旨 | 資料 |
---|---|---|---|---|
免疫・炎症 | 2019年11月 | 日本食品免疫学会 設立15周年記念学術大会 発表ポスター | F-hiSIECの特性、腸管免疫評価への応用 | [PDF] |
薬物動態 | 2019年11月 | 日本動物実験代替法学会 第32回大会 発表ポスター | F-hSIECの特性、腸管吸収評価モデルとしての有用性 | [PDF] |
薬物動態 | 2019年12月 | 日本薬物動態学会 第34回年会 発表ポスター | F-hSIECの特性、腸管吸収評価モデルの機能 | [PDF] |
薬物動態、免疫・炎症、ウイルス | 2020年10月 | iPS細胞由来分化細胞セミナー 発表資料 | 薬物間相互作用評価、腸管免疫評価、腸管ウイルス培養系の可能性 | [PDF] |
薬物動態、免疫・炎症、ウイルス | 2020年11月 | 日本動物実験代替法学会 第33回大会 発表ポスター | 薬物動態評価、腸管免疫評価、ウイルス評価への応用 | [PDF] |
薬物動態 | 2020年12月 | 日本薬物動態学会年会 第35回年会 発表資料 | 薬物間相互作用評価、動態予測精度改善検討 | [PDF] |
免疫・炎症 | 2021年3月 | 日本農芸化学会2021年度大会 | M細胞による取込み機能、Toll様受容体や脂肪酸受容体を介した免疫応答機構 | [PDF] |
腸内細菌、免疫・炎症 | 2021年3月 | 第94回日本細菌学会総会 | 腸内細菌機能評価への応用:M細胞による取込み機能、Toll様受容体や脂肪酸受容体を介した免疫応答機構 | [PDF] |
免疫・炎症 | 2021年7月 | 第58回日本消化器免疫学会総会 | 消化管炎症モデル、炎症モデルにおける腸内細菌代謝物の影響評価 | [PDF] |
毒性評価 | 2021年7月 | 第48回日本毒性学会学術年会 | 消化管毒性評価モデルへの応用:抗がん剤の細胞毒性評価、Notch阻害による分化異常評価 | [PDF] |
薬物動態、免疫・炎症 | 2021年11月 | 日本薬物動態学会 第36回年会 | 消化管炎症モデル、M細胞による取り込み評価、薬物動態に関するF-hiSIECを用いた研究例の紹介 | [PDF] |
毒性評価、免疫・炎症 | 2022年5月 | 第49回日本毒性学会学術年会 | M細胞によるナノ粒子取込み機能評価、消化管炎症モデルへの応用 | [PDF] |
薬物動態 | 2022年11月 | 日本薬物動態学会 第37回年会 発表ポスター | 動態予測精度改善検討、腸管吸収予測性向上の検討 | [PDF] |
腸内静菌、免疫・炎症 | 2023年6月 | 第27回腸内細菌学会学術集会 | 嫌気性腸内細菌とF-hiSIECの共培養による相互機能評価 | [PDF] |
薬物動態 | 2023年11月 | 日本動物実験代替法学会 第36回大会 | F-hiSIEC改良法(改良培地×改良培養法)による消化管代謝評価 | [PDF] |
免疫・炎症 | 2023年11月 | 日本食品免疫学会第19回学術大会 | F-hiSIECの食品免疫研究での応用例:腸管吸収、免疫応答・炎症、腸内細菌共培養 | [PDF] |
薬物動態 | 2023年12月 | 第97回日本薬理学会年会 | F-hiSIEC改良法(改良培地×改良培養法)による消化管代謝評価、免疫・炎症評価 | [PDF] |
製品に関する論文をご案内いたします。
- タイトル
- 著者
Imakura, Y. et al.
- Journal
Biochem Biophys Res Commun. 2024 Jan 15:692:149356.
- タイトル
- 著者
Shirai, K. et al.
- Journal
Drug Metab Pharmacokinet. Available online 31 December 2023, 100994
- タイトル
- 著者
Kitaguchi, T. et al.
- Journal
ALTEX. 2023;40(4):595-605.
- タイトル
- 著者
Itagaki, M. et al.
- Journal
J Pharm Sci. 2023 Sep;112(9):2591-2595.
- タイトル
- 著者
Kitaguchi, T. et al.
- Journal
Drug Metab Dispos. 2022 Jan;50(1):17-23.
- タイトル
- 著者
Agustina, R. et al.
- Journal
Drug Metab Dispos. 2021 Nov;49(11):972-984.
- タイトル
- 著者
Kabeya, T. et al.
- Journal
Drug Metab Pharmacokinet. 2020 Aug;35(4):374-382.
- タイトル
- 著者
Sen, A. et al.
- Journal
Front Microbiol. 2023 Apr 13:14:1155438
- タイトル
- 著者
Yamada, S. et al.
- Journal
J Pharmacol Sci. 2022 Jul;149(3):139-146.
- タイトル
- 著者
Shinha, K. et al.
- Journal
Micromachines (Basel). 2021 Aug 24;12(9):1007.