CCTVカメラの撮影素子のサイズを示し、それぞれのサイズは異なります。
通常のCCTVカメラのアスペクト比は4:3(H:V)です。
型名識別記号 | 撮像素子 | イメージサイズ(mm) | ||
---|---|---|---|---|
水平:H | 垂直:V | 対角:D | ||
C | 1型 | 12.8 | 9.6 | 16.0 |
H | 2/3型 | 8.8 | 6.6 | 11.0 |
D, S | 1/2型 | 6.4 | 4.8 | 8.0 |
Y, T | 1/3型 | 4.8 | 3.6 | 6.0 |
Q | 1/4型 | 3.6 | 2.7 | 4.5 |
35ミリ カメラレンズ(参考) | 35ミリ フィルム | 36.0 | 24.0 | 43.3 |
通常のCCTVカメラには、CマウントとCSマウントの2種類があります。
それぞれは次の規格に基づいています。
規格 | Cマウント | CSマウント | |
---|---|---|---|
フランジバック(mm) | 17.526*1 | 12.5*1 | |
取付ねじ径(mm) | 1-32UNF |
互換性 | Cマウントカメラ | CSマウントカメラ | |
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Cマウント レンズ | ○ | ○*2 | |
CSマウント レンズ | × | ○ |
焦点距離はレンズの後側主点から像面までの距離を示します。この数値により撮影される範囲が異なり、小さいほど広い範囲が撮影され、大きいほど狭い範囲が撮影されます。
フランジバックは、レンズ取付基準面(フランジ)から像面までの距離を示します。
バックフォーカスは、レンズ最後面から像面までの距離を示します。
画角とは、決められたイメージサイズの中に写し込むことができる範囲を角度で表したものです。通常はレンズを無限遠にしたときの角度です。
焦点距離の同じレンズでも、イメージサイズが異なれば画角も異なってきます。
Fナンバーはレンズの明るさを示し、その値が小さいほど明るいレンズとなります。
Fナンバーは焦点距離とレンズの有効径の比によって求められます。
Fナンバーはレンズの透過率を100%と仮定した場合の値です。実際にはそれぞれのレンズで透過率も違うため、同じFナンバーでも明るさが異なることがあります。
この不都合を無くすために、Fナンバーと透過率の両方とも考慮して明るさを表したものが、Tナンバーです。FナンバーとTナンバーの関係は図のようになります。
射出瞳とは、絞りより後方にあるレンズによって作られる絞りの像(虚像)のことです。射出瞳位置は通常、像面から射出瞳までの距離で表します。
-(マイナス)は被写体側、+(プラス)はカメラ側を表します。
M.O.D.(Minimum Object Distance)は、最も被写体に近づいて撮影ができる距離です。
この距離はレンズの前玉頂点より測った距離です。
被写体距離が有限の場合には、次の式より被写体範囲が求められます。
被写体距離が有限の場合には次の式より焦点距離が求められます。
被写体にピントを合わせたとき、奥行きのある被写体の場合でも、ピントを合わせた点の前後のある範囲内でもピントが合ったように見えます。この前後の範囲を被写界深度といいます。
これは像のボケがある一定量の大きさ以下だと、あたかもピントが合っているかのように見えるためです。このボケ量の大きさを許容錯乱円といいます。
被写界深度には次の性質があります。
- Fナンバーが大きいほど、深度は深くなる。
- 焦点距離が短いほど、深度は深くなる。
- 被写体距離が遠いほど、深度は深くなる。
- 前方の深度より、後方の深度の方が深い。
各撮像素子の許容錯乱円径の目安
撮像素子 | 許容錯乱円径 |
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1型 | 0.03mm |
2/3型 | 0.021mm |
1/2型 | 0.015mm |
1/3型 | 0.011mm |
1/4型 | 0.008mm |
被写界深度は次の式より求められます。
被写体の形状が結像面上で相似形をなさないで歪んだ形状で撮像される収差のことで、糸巻型と樽型があります。
白黒の線幅のチャートを撮影し、そのチャート像のコントラストがどれだけ減少したか、その比率を示すものがMTFです。
放送用TVレンズで培った設計技術を基に、収差を徹底的に抑え、高解像力を持つ小型軽量のメガピクセル対応レンズを実現させました。
右図にメガピクセル対応レンズと、一般のCCTVレンズのMTFの違いを表しています。
TV本が高くなるほど、MTFの差が大きくなります。
3CCDカメラは、プリズムで色分解される青、赤、緑のそれぞれの色に対応した3個のCCDを備えているため、レンズとCCDの間には単板カメラよりも厚いガラスブロックが配置されています。そのため、FUJINONの3CCD用レンズは3CCDカメラとのマッチングが最良となるよう設計されています。左図に3CCD用レンズと単板用レンズを3CCDカメラに取り付けたときのMTFの違いを表しています。
昼夜兼用レンズは可視光域(400~700nm)~近赤外光域(700~1000nm)までピンぼけが起きないよう光を同一面上に結像させるために、最新の光学設計技術および特殊光学ガラスなどの採用により、シャープな映像を可能としています。