
業務内容
医療現場のユーザーに喜んでもらえるものづくり
ヘルスケアITソリューション「SYNAPSE VINCENT」の開発をしています。断層画像から3D画像を描出し、術前のシミュレーションや幅広い症例の解析ができるシステムです。私は入社以来、このシステムのAI技術の開発を担当しています。いまでこそ自力である程度の仕事ができるようになりましたが、入社1年目はとても苦労しました。当時担当していたのは、数mmしかない非常に小さな病変の抽出。高難度な課題に加え、AIに学習させる方法にも不慣れで、思うように進められませんでした。なんとかしようと、基本情報技術者の資格を取得したり専門書を読んだりしながら地道に自己研鑽を重ね、少しずつできることを増やしていきました。先輩に助けてもらえたのも、大きかったですね。
大変さはありますが、日々の研究は楽しいです。実際にユーザーからフィードバックをもらえるのもモチベーションになっています。先日、新機能をリリースした際、「難しい症例でも解析できるんだ」「これがあると楽になるよ」と好評をいただけてとてもうれしかったです。これからも、ユーザーに喜んでもらえるような製品づくりに励みます。

この会社に決めた理由
志したのは、AI技術で医療を支える仕事
医療と工学に興味があり、大学では放射線技術が学べる学部を選びました。在学中に放射線技師の資格が取得できるため約9割の人が病院に就職しますが、私はもっと研究がしたいと考え、大学院に進みました。取り組んだ研究は、CT画像を用いたX線スペクトルの推定。そこでAIと出会い、可能性の大きさと技術自体のおもしろさに魅了され、将来は、AIと医療を掛け合わせた職に就きたいと思うようになりました。
当社に入社した決め手は、やりたい仕事ができそうな点と手厚い研修があった点。プログラミングなど情報系の知識は自信がなかったのですが、教育体制が充実しているここでなら安心してスタートできると感じました。研修で基礎力をつけた後、配属されたのは強く希望していたAI技術を活用した医療製品の開発。どうしてもやりたかった仕事だったので、辞令が出たときは本当にうれしかったですね。以来、同じ領域でキャリアを積んでいます。私は、1つのことをとことん追求したいタイプなので、これからもAIの知識を深め、もっと技術を磨きたいです。そして、CTやMRIに関するスペシャリストになっていきたいですね。
メッセージ
大学で得た放射線技術の知識が活きる
当社はソフトウェア開発の会社ということもあり、情報系出身者が多いと思われるかもしれませんが、じつは先輩たちのバックグラウンドはさまざま。工学系はもちろん、看護学や生物学を専攻していた先輩もいます。みなさん得意な分野が異なるため、いろいろなお話が聞けておもしろいです。
どのような分野でも、学生時代に得た知識は仕事に活かせると思います。たとえば私の場合、AIに学習させる判断基準用の「正解データ」を作成する際、画像から特定の臓器を見つけてマーキングするために解剖学の知識が役立っています。ほかにも、CTの原理が分かっていることから、「アーチファクト」という画像の乱れが発生した際も対処法がわかります。情報系の知識は入社後に身につけられるため、興味と向上心があれば挑戦しやすく着実に成長できる環境です。やりたいことにきちんと耳を傾けてくれる体制も整っているため、希望が叶いやすいのも魅力だと思います。


1日のスケジュール
- 9:00~10:00
出社後、メール確認、事務作業
- 10:00~12:00
AIの実験検討、考察
- 12:00~13:00
昼食
- 13:00~15:00
学習データの作成、アノテーション
- 15:00~16:00
日例会、進捗の報告会
- 16:00~17:00
次の実験に向けたソースコードの作成
- 17:00~18:00
タスク整理後、退社
Our Product
SYNAPSE VINCENT
CTやMRIなどで撮影された断層画像から3D画像を描出・解析できるシステム。AI技術による術前シミュレーションのほか、脳脊髄液腔や直腸、膵臓の解析機能があります。多様な臓器、および幅広い症例に対応可能で、診療精度の向上に貢献しています。
