このウェブサイトはクッキーを使用しています。このサイトを使用することにより、プライバシーポリシーに同意したことになります。

ニュースリリース

2023年12月1日

AI技術を活用した画像処理機能・検査効率向上技術を搭載

マルチスライスCTシステム「FCT iStream(エフシーティー アイストリーム)」新発売

高精細な3D画像により診断の精度向上をサポート

富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)は、マルチスライスCTシステムの新製品「FCT iStream」(エフシーティー アイストリーム)を本日発売します。本製品は、AI技術を活用した画像処理機能IPV*1・検査効率向上技術SynergyDrive*2を搭載し、高画質な画像の提供と検査ワークフローの効率化を実現した64列128スライスのCTシステムです。また、国内外で多くの医療機関への納入実績を持つ富士フイルムの3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」(シナプス ヴィンセント)*3の基本機能を採用しました。断層画像から描出する高精細な3D画像により、画像診断の精度向上をサポートします。

近年、高齢者の人口増加などによる疾病構造の変化に伴い、健康状態の把握や正確な診断、適切な治療に対する医療ニーズがますます高まっています。このような中、予防・診断・治療の幅広い領域で有用な画像診断装置であるCTの利用機会が増えています。現在、日本国内で販売されるCTの約6割*4を、一回転で撮影できる断層画像の枚数を示す列数が64列以上のタイプが占めており、その中でも、汎用性が高く幅広い医療ニーズに対応可能な64列CTの導入が増えています。また、臓器の機能解析や、術前シミュレーションでは、CTで撮影した断層画像を用いて作成する3D画像の活用が進んでいます。

今回発売する「FCT iStream」は、画像処理機能IPVを搭載することで、低線量での撮影時にも高画質な画像を提供します。また、検査効率向上技術SynergyDriveにより、被検者が検査室へ入室して検査後に退出するまでの一連の検査ワークフローを効率化し、検査時間の削減を実現します。さらに、断層画像から高精細な3D画像を描出する3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」の基本機能を採用しているため、撮影後にその場で撮像した部位の機能解析に適した3D画像を得ることが可能です。画像診断の精度向上をサポートします。

マルチスライスCTシステム「FCT iStream」

当社は、効率的な検査ワークフローや読影しやすい画像の提供など、検査の効率化と医療の質の向上を図ることで、人々の健康維持増進に貢献していきます。

  • *1 IPVはIterative Progressive reconstruction with Visual modeling の略称。AI技術のひとつであるMachine Learningを活用して開発した機能です。導入後に自動的に装置の性能・精度が変化することはありません。
  • *2 SynergyDriveは検査工程の自動化や撮像時間の短縮など検査を効率化する技術の総称です。AI技術のひとつであるMachine Learningを活用して開発した機能を含みます。導入後に自動的に装置の性能・精度が変化することはありません。
  • *3 販売名:富士画像診断ワークステーション FN-7941 型、認証番号:22000BZX00238000
  • *4 自治体病院共済会ニュース 第543号 2023年6月15日

1. 販売名

全身用X線CT診断装置 FCT iStream (医療機器認証番号: 第305ABBZX00027000号)

2. 発売日

2023年12月1日

3. 主な特長

(1)低線量での撮影時にも高画質な画像を提供

AI技術を活用した画像処理機能IPVを搭載しました。これにより、一般的な画像処理技術であるFBP*5を使用した場合と比較して被ばく量を最大83%、画像ノイズを最大90%削減*6。低線量でも高画質な画像を提供します。
また、頭部撮影において、特定の角度範囲の照射線量を制御する機能IntelliODMを搭載。撮影中の線量を制御することで画質の低下を抑制しながら、水晶体など放射線感受性が高い部位へのX線照射量を最大30%低減できます。制御範囲は、施設の検査用途に応じで任意に変更可能です。

(2)検査ワークフローの効率化を実現

多様な検査要望への対応が求められるCT検査では、被検者ごとに必要な条件設定が異なることから、その設定に時間を要し、操作を行う医療従事者に負担が伴います。この課題解決を「FCT iStream」の検査効率向上技術 SynergyDriveがサポート。被検者の入室から退出までのCT検査工程を細分化し、撮影ポジション設定、被検者情報登録、撮影範囲や撮影条件設定、画像転送、3D画像解析など操作者に負担のかかる作業を自動化*7・高速化することで検査ワークフローを効率化し、検査時間の短縮を実現します。

(3)3D画像解析機能で画像診断の精度向上をサポート

国内外で多くの医療機関への納入実績を持つ富士フイルムの3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」の基本機能を「FCT iStream」に採用。撮影後にその場で撮像した部位の機能解析に適した3D画像を得ることで画像診断の精度向上をサポートします。

(4)高い撮影性能を支えるハードウェア

高効率なX線高電圧発生装置に6MHUのX線管装置を組み合わせたことにより、75kVAの電源容量で60kW(最大管電流670mA)の高いX線出力を実現しました。また、低管電圧撮影などの柔軟な撮影条件を設定できます。

  • *5 FBPはFiltered Back Projectionの略称。CT画像の再構成方法で、X線の投影データを用いた逆投影によりノイズを除去しCT画像を構築します。
  • *6 特定の条件下で得られる結果であり、検査対象、体格、解剖学的位置、および検査内容によっては、得られる効果が小さくなる場合があります。
  • *7 撮影範囲を自動で算出。最終的には、操作者が算出された撮影範囲を確認し、必要に応じて調整します。
  • * 記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。

お問い合わせ

本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。

富士フイルムメディカル株式会社
マーケティング部

E-mail:shm-fms-hansoku@fujifilm.com