富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)は、1台で動画と静止画の撮影が可能な透視機能付きX線画像診断システム「CALNEO Beyond(カルネオ ビヨンド)」を、4月3日より発売します。「CALNEO Beyond」は、X線透視撮影と一般X線撮影の両方に対応するため、検査室の効率的な運用を実現します。胃バリウム検査などに利用される透視室の低稼働率に悩み、その対策に向けて一般X線撮影を用いた検査需要を取り込みたい医療機関に適しています。
富士フイルムヘルスケアは、2023年4月14日~16日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2023国際医用画像総合展(ITEM2023)」に「CALNEO Beyond」を出展します。
医療機関の放射線科は、静止画を撮影する一般X線撮影装置、断層画像を撮影するCT・MRI、動画での透視撮影ができるX線透視撮影装置などさまざまな医療機器を用いて検査を行っています。なかでも一般X線撮影は、胸部・腹部をはじめ膝や股関節などさまざまな部位の検査に用いられていることから、検査数が多く、受検者の待ち時間も長時間に及ぶケースも少なくありません。一方、X線透視撮影は、胃バリウム検査などに利用されますが、同撮影での検査数は、一般X線撮影ほど多くなく、むしろ2016年に胃がんの対策型検診の方法として内視鏡検査が追加されたことなどを受けて、減少傾向にあります。そのため、検査室数が限られる中小病院やクリニックでは、検査数の少ない透視室を検査数の多い一般X線撮影室に置き換えたいというニーズがあります。しかし、高齢化などにより食べ物を上手く飲み込めなくなる嚥下障害の状態を確認する嚥下造影検査など、X線透視撮影での検査の需要があるため、稼働率が低くても透視室を一般X線撮影室に置き換えるのは難しいという課題がありました。
今回発売する「CALNEO Beyond」は、X線を読み取る検出器に、動画と静止画の撮影に対応した、富士フイルム株式会社のカセッテサイズデジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Flow*1(カルネオ フロー)」Cシリーズのフラットパネルセンサを採用したX線画像診断システム*2です。「CALNEO Beyond」は、1台でX線透視撮影と一般X線撮影を実現。需要が高い神経ブロック*3・泌尿器系検査・婦人科系検査などでのX線透視撮影から、検査数が多い胸部・腹部・膝・股関節撮影などの一般X線撮影まで利用できます。さらに、臥位(がい)*4だけでなく立位でのX線透視撮影にも対応。高齢化により増加している人工関節置換後の荷重検査や嚥下造影検査も行うことができます。
「CALNEO Beyond」は、ひとつの装置で行える検査の幅を広げるため、検査室の効率的な運用を実現。稼働率が低い透視室の一般X線撮影室への置き換えも可能にします。
富士フイルムヘルスケアは、ユーザーニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて、検査の効率化と医療の質の向上に貢献していきます。
記
1. 販売名
X線透視撮影装置 CALNEO Beyond (医療機器認証番号:第305ABBZX00007000号)
2. 発売日
2023年4月3日
3. 主な特長
(1)1台でX線透視撮影と一般X線撮影が可能
X線を読み取る検出器には、動画と静止画の撮影に対応した、富士フイルムの「FUJIFILM DR CALNEO Flow(カルネオ フロー)」Cシリーズのフラットパネルセンサを採用。X線透視撮影と一般X線撮影の両方が可能です。これにより、検査室数に制限のある中小病院やクリニックでも、検査室の効率的な運用を実現します。2種類のサイズ*5のフラットパネルセンサに対応しており、撮影シーンに合わせて選択可能です。
(2)臥位テーブルだけでなく、立位スタンドでもX線透視撮影が可能
臥位テーブルだけでなく、立位スタンドでのX線透視撮影にも対応*6しているため、被検者が立った状態もしくは車椅子に座った状態でX線透視撮影を行うことができます。神経ブロック、泌尿器系検査、婦人科系検査などでは臥位テーブルでの撮影、人工関節置換後の荷重検査や嚥下造影検査などでは立位スタンドでの撮影を可能とし、幅広い検査に対応します。
(3)AI技術*7を活用したナビゲーション機能により効率的な撮影をサポート
AI技術を活用した「ポジショニングナビ機能*8」と「エクスポージャナビ機能*9」を搭載。一般X線撮影にて、撮影する向きや撮影条件の誤りなどが発生した場合に必要となる再撮影の低減に貢献します。
「ポジショニングナビ機能」は、コリメータ*10に搭載されたカメラで撮影した被検者の画像を、撮影操作や画像処理を行うコンソールに自動送信。被検者のポジショニングが事前に設定した撮影メニューと整合しない場合にはアラートを表示します。また「エクスポージャナビ機能」は、立位胸部正面の一般X線撮影で使用可能。外部から入力した距離情報を使用することにより、被検者の体格を大中小の3段階から推定し、予め設定した撮影条件を表示します。
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