富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)は、MRIシステムの新しいモデルとして、ワイドボア1.5テスラ*1超電導MRIシステム「ECHELON Synergy(エシェロン シナジー)」*2を3月27日より発売します。「ECHELON Synergy」は、撮像時に断層画像の位置・角度の自動設定が可能な機能やノイズ除去技術など、AI技術*3を活用した機能・技術を搭載したMRIシステムで、検査ワークフローの効率化と検査時間の大幅な短縮を実現します。
富士フイルムヘルスケアは、4月14日〜16日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2023国際医用画像総合展(ITEM2023)」に「ECHELON Synergy」を出展します。
MRI検査は、がんや、脳卒中などの脳血管疾患、高齢化に伴い増加している関節疾患などを低侵襲で検査できることから、同検査の需要はますます高まっています。しかし、MRI検査は、CTなど他画像診断装置による検査と比較して長い時間を要します。また検査前には、画像生成に必要な信号を受ける受信コイルを被検者に装着したり、最適な画像を得るためにスキャン部位を磁場の中心に調整する必要があるなど、煩雑な撮像準備も伴うため、医療現場の負担増につながっています。
今回発売する「ECHELON Synergy」は、AI技術の活用などにより、検査ワークフローを効率化するMRIシステムです。「ECHELON Synergy」は、ワンタップで撮像の実行をアシストするさまざまな機能を搭載しています。具体的には、タッチパネルのスタートボタンを押すだけで、寝台が装置内に移動し、さらには磁場の中心で対象部位をスキャンできるように寝台の位置を自動的に調整する機能を装備。撮像時には、AI技術を活用したスライスライン設定サポート機能により、取得する断層画像の位置・角度を自動で設定することもできるため*4、効率的な検査ワークフローを実現します。
さらに、頭頸部をスキャンする際に簡単なスライド操作で被検者の頭部にセッティングできる頭頸部用受信コイルを採用。AI技術を活用して新たに開発したノイズ除去技術も搭載し、画質を維持しながらスキャン時間を大幅に短縮することで、検査時間を削減することができます。
富士フイルムヘルスケアは、効率的な検査ワークフローや読影しやすい撮像の提供など、医療従事者が注力できる検査環境を実現し、検査の効率化と医療の質の向上を図ることで、人々の健康維持増進に貢献していきます。
MRイメージング装置 ECHELON Synergy(医療機器認証番号:305ABBZX00004000)
2023年3月27日
- タッチパネルのスタートボタンを押すだけで、寝台が装置内に移動し、磁場の中心で対象部位をスキャンできるように寝台の位置を自動的に調整する機能を装備しています。また、検査者が検査室から退出し扉を閉めると、自動的にスキャンも開始します。
- 続けて撮像する際には、AI技術を活用したスライスライン設定サポート機能により、取得する断層画像の位置・角度を自動で設定することが可能。スキャン後の画像処理まで自動で実行するため、検査ワークフローを効率化します。
- これまで複数のパーツに分かれていた頭頸部用受信コイルを一体化し、簡単なスライド操作でのセッティングを可能にしました。頭頂部のレバーをスライドさせると、頭部側のコイルと連動してクッションが付いた首側のコイルも動き、被検者の頭頸部にフィット。密着性が高く、安定した検査品質を実現します。
- 54.5cmx72cmの体幹部用コイルもラインアップ。さまざまな部位に対応できる大サイズでありながら、軽量で柔軟性に優れているため取り回しが良く、スムーズにセッティングできます。
- MRI画像のスキャン時間と画質はトレードオフの関係にあり、高画質な画像を得るためにはスキャン時間を長く取る必要があります。「ECHELON Synergy」は、繰り返し演算処理を行う独自の高速撮像法「IP-RAPID」と、AI技術を活用して新たに開発したノイズ除去技術「Synergy DLR」を組み合わせることで、より短時間で高画質な画像を取得できます。
- 「IP-RAPID」と「Synergy DLR」は、撮像部位を問わず、さまざまなコントラストの画像に適用できます。
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