富士フイルムヘルスケア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 章雄)は、64列128スライスのマルチスライスCTシステム「SCENARIA View Plus*1」(シナリア ビュー プラス)を本日より発売します。本製品は、心臓CT撮影時に生じる心臓の動き(拍動)による画像のブレを低減する技術Cardio StillShot*2と画像処理速度を向上させるFOCUS Engine、AI技術*3を活用して開発した画像処理機能IPV*4、検査効率向上技術SynergyDrive*5を搭載し、低線量でも高画質な画像提供と検査時間の短縮を実現したCTシステムです。なお、本製品における画像処理に、富士フイルムの3D画像解析技術を応用しています。
日本における死因の第2位は心疾患であり全体の15%を占めています。また、心疾患の罹患年齢は低下傾向で、後遺症患者の増加などもあり社会的な影響も大きくなっています。このような状況下において心臓CT検査は心臓カテーテル検査と比較して侵襲性の低い冠動脈検査として注目されており、様々な医療機関において、低線量、高画質、検査ワークフローの効率化などが求められています。
今回発売する「SCENARIA View Plus」は、2018年に発売した64列128スライスCTシステム「SCENARIA View」の低被ばくと高画質のコンセプトはそのままに、心臓の拍動によって生じる画像のブレを低減する技術Cardio StillShotと画像処理速度を向上させるFOCUS Engineを新たに搭載し、さらなる高画質画像の提供、心臓検査の効率化に貢献するマルチスライスCTシステムです。
「SCENARIA View Plus」の特長
1. 心臓CT撮影時の心拍動による画像のブレを低減
心臓CT撮影後、画像処理時に心臓の動きを推定し、心拍動によって冠動脈など心臓部分に発生する画像のブレを低減する技術Cardio StillShotを搭載。これにより高い時間分解能*6を実現し、常に動いている心臓の撮影において、ブレの少ない画像を提供します。
2. 低線量での撮影時にも高画質な画像を提供
AI技術を活用して開発した画像処理機能IPVを搭載したことにより、従来の一般的な画像処理技術FBP*7を使用した場合と比較して被ばく量最大83%*8、画像ノイズ最大90%の削減を実現。さらなる低被ばくかつ高画質な画像の提供が可能となりました。
3. 高速な画像再構成を実現
高速GPU(Graphics Processing Unit)を活用した演算ユニットFOCUS Engineを搭載。このFOCUS Engineにより、画像処理機能IPV使用時に、従来機種「SCENARIA View」の演算ユニットと比較して画像処理速度が最大で2倍となり、大容量データであっても画像処理に要する時間を短縮することができます。
4. 検査効率向上
「SCENARIA View Plus」は検査効率向上技術SynergyDriveを搭載しています。被検者の入室から退出までの検査工程を細分化し、被検者の撮影ポジション設定、被検者情報登録、撮影範囲や撮影条件設定、画像転送、3D画像解析処理など操作者に負担のかかる作業を自動*9・高速化することで、検査効率を向上させ、検査時間の大幅な削減を実現します。
販売名および発売日
販売名 | 発売日 |
---|---|
全身用X線CT診断装置 SCENARIA View (医療機器認証番号: 230ABBZX00027000) |
2022年4月5日 |
展示予定
2022年4月15日から4月17日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2022国際医用画像総合展(ITEM2022)」に本製品を出展します。
お問い合わせ
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
富士フイルムメディカル株式会社
マーケティング部
E-mail:shm-fms-hansoku@fujifilm.com