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富士フイルムメディカル株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:川原 芳博)は、4色のLED光源搭載の内視鏡システム「ELUXEO(エルクセオ)」用の上部消化管用処置スコープの新ラインアップとして、高解像度CMOSセンサーを搭載しクリアなハイビジョン画質を実現した上部消化管用処置スコープ「EG-840T」を11月30日に発売いたしました。
検査画像の高画質化に伴い、内視鏡検査によって消化管内部を直接かつより鮮明に見ることができるようになりました。近年は、食道や胃などの消化管の早期がん治療において、内視鏡下で行われるEMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった患者の身体的負担の少ない低侵襲治療の普及が進んでいます。これらの内視鏡治療は病変の切除や止血処理など多くの作業を行い、高度な技術が要求されるため、高精細な内視鏡画像や、スコープの操作性や挿入性の向上が求められています。
今回発売する上部消化管用処置スコープ「EG-840T」は、従来機種の先端径を維持しながら高解像度CMOSセンサーを搭載し、クリアなハイビジョン画質を実現しています。また、近接2mmでの観察から遠景まで、高精細でクリアな画像を提供し、確実な処置をサポートします。
さらに、下方向の湾曲角度160°を実現しました。これにより、胃噴門部や十二指腸・食道など従来機種(*1)では届きにくかった部位へのアプローチがさらにしやすくなりました。
挿入部には、挿入部先端から手元にかけて硬さと弾発性を変化させ、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくくコシのある軟性部「高弾発グラデーション軟性部」を採用しました。術者の押し引き、回転操作が先端に伝わりやすい特性を持っているため、十二指腸など深部へのスムーズな挿入が期待されます。さらに、湾曲部の立ち上がり高さや曲がり角度の設計を見直すことで小回りの利くスコープ操作を実現しました。アングル機構も刷新し、操作部のアングルつまみから手を離した際に徐々にアングルが戻る構造とすることで、アングルが戻る時の視野変化が少なく、処置時の操作性向上が期待できます。
富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、様々な医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービス提供を通じて、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康維持増進に貢献していきます。
記
1. 品名
品名:上部消化管用処置スコープ EG-840T
販売名:電子内視鏡 EG-840T
認証番号:304AABZX00039000
2. 発売日
2022年11月30日
3. 主な特長
(1)高解像度CMOSセンサーを搭載でハイビジョン画質提供
従来機種(*2)の先端外径9.8mmを維持しながら、高解像度CMOSセンサーを搭載し、クリアなハイビジョン画質を実現しました。また、微細な近接2mmの画質実現により近接から遠景まで、高精細な画像を提供します。これにより詳細な観察・確実な処置が期待できます。また、炎症の診断や微小な病変の発見をサポートする「BLI」(*3)や「LCI」(*4)といった特殊光観察モードにも対応しています。
(2)湾曲角度の拡大により、病変部へのアプローチ性を向上
医師はスコープの先端部を上下左右に曲げながら、さまざまな部位に存在する病変の診断・治療を行います。本製品は、下方向の湾曲角度を従来機種の120°から160°に拡大しました(*5)。これにより胃噴門部や十二指腸・食道など従来機種が届きにくかった部位にもアプローチできることが期待されます。
(3)高弾発グラデーション軟性部開発で挿入性向上に期待
挿入部先端から手元にかけて硬さと弾発性を変化させ、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくくコシのある軟性部「高弾発グラデーション軟性部」を開発しました。術者の操作が先端に伝わりやすいため、十二指腸など深部挿入時の挿入性向上が期待できます。
(4)湾曲部の立ち上がり高さや曲がり角度をコンパクトに設計した先端部を搭載
湾曲部立ち上がり高さや曲がり角度をコンパクトに設計することで、小回り性が向上し、噴門や胃角部後壁の観察がしやすくなりました。
(5)湾曲戻りの低速化により、操作感を向上
術者がアングルノブから手を離した時に、術者の意図しないスピードで視野が大きく変わってしまう事が無いよう、従来機種(*6)と比較して徐々に戻るアングル構造を採用しました。アングルが戻る際の視野変化が少なく、処置時の操作性向上が期待できます。
ニュース用画像データ
ZIP: 4.6MB
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