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富士フイルムメディカル株式会社(社長:川原 芳博)は、4色のLED光源搭載の内視鏡システム「ELUXEO(エルクセオ)」用スコープの新ラインアップとして、小型CMOSセンサーを採用し、先端部径4.1mm、鉗子口径2.0mmを実現した気管支用スコープ「EB-710P」を2021年9月28日に発売いたします。
気管支の内部を観察する気管支内視鏡検査は、肺がんの診断において重要な役割を果たしています。肺がんは、他の臓器のがんに比べて進行が速く、転移しやすいがんであり、2019年の日本での部位別がん死亡数において、男性で第1位、女性で第2位(*1)の疾患です。肺がんの治療では、気管支用スコープを用いて採取した検体による病理診断や遺伝子解析などにより、腫瘍の特性に基づいて投与する薬剤を決定することが重要とされています。そのため、気管支用スコープには、複雑な分岐構造の先にあり内腔が細い肺末梢部への挿入性や、肺末梢部における検体採取等の処置性能の高さが求められています。
今回発売する細径気管支用スコープ「EB-710P」は、スコープ先端の撮像素子に、小型CMOSセンサーを搭載したことで、鉗子口径2.0mmを確保しながらも、先端部径4.1mmの細径を実現し、細径ながら良好な内視鏡画像を提供します。また、通常の気管支用スコープは、消化管用スコープとは異なり左右湾曲機能を搭載していませんが、「EP-710P」は、挿入部回転機構を採用し、上方向210°、下方向130°の湾曲機能を搭載しました。4.1mmの細い先端部径と挿入部回転機構により、肺末梢部への挿入性や肺末梢部における検体採取等の処置性が、従来品(*2)に比べて大きく向上(*3)することが期待されます。
さらに、「EB-710P」は外科用機器などの消毒に使用される、過酸化水素ガスプラズマ滅菌「ステラッド®(*4)滅菌」にも対応しています。
「EB-710P」が対応する「ELUXEO」は、照射した光と画像処理を組み合わせることで、観察に適した画像を作り出す技術「Multi-Light Technology(マルチライトテクノロジー)」を搭載した内視鏡システムです。通常の白色光観察に加えて、粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI」(*5)や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI」(*6)を使用することができ、気管支における炎症性疾患や虚血(*7)などの微小な病変の発見をサポートします。また、近接観察が可能なレンズを組み合わせることで、対象から2㎜の距離まで近づいても、粘膜表層の微細な血管などを良好な内視鏡画像で映し出します。
富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービスの提供を通じて、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康の維持増進に貢献していきます。
1. 品名、発売日
一般的名称 : ビデオ軟性気管支鏡
販売名 : 電子内視鏡 EB-710P
認証番号 : 303AABZX00017000
発売日 : 2021年9月28日
2. 主な特長
(1)先端部径4.1mm、鉗子口径2.0mmを実現し、挿入部回転機構を搭載したことで、特に肺末梢部への挿入性向上や処置性向上が期待できます。
(2)イメージセンサーに小型CMOSセンサを採用。細径気管支用スコープながら、良好な内視鏡画像を提供します。また、「BLI」「LCI」機能に対応しており、特殊光観察が可能です。
(3)ユーザビリティを追求した使いやすい操作部
術者がアプローチしやすい位置に4つのスコープスイッチを配置し、持ちやすさを追求した把持部形状で、使いやすい操作部をデザインしました。
(4)ステラッド®滅菌に対応
感染症対策として、過酸化水素ガスプラズマ滅菌であるステラッド®滅菌にも対応しています。
(5)ワンステップコネクターを採用
当社の気管支用スコープとして初めてワンステップコネクターを採用しました。ワンステップ操作で光源装置への着脱が可能で、さらに、リプロセス時の防水キャップも不要なことから、スムーズな検査をサポートします。
ニュース用画像データ
ZIP: 76KB
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