ニュースリリース

2024年5月15日

バイオ医薬品の世界的な需要増などに対応

医薬品製造用原料の生産設備を増強

本日より稼働開始、大阪工場でのGMP管理対応原料の生産能力を3倍に拡大

2024年5月15日

 

 富士フイルム和光純薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:吉田 光一)は、大阪工場において医薬品製造用原料の生産設備を増強し、本日より同設備を稼働させました。今回の生産設備増強により、医薬品製造時の管理基準として求められるGMP管理1に対応した医薬品製造用原料の生産能力を従来比3倍2に拡大。バイオ医薬品の世界的な需要増などに伴い高まる医薬品製造用原料の供給ニーズに対応します。

 バイオ医薬品の世界市場は、抗体医薬品や遺伝子治療薬の需要拡大から、年率約10%3で成長すると予想されています。また、バイオ医薬品の市場成長とともに、バイオ医薬品の幅広い製造プロセスで使用される医薬品製造用原料の需要もグローバルで増加しています。

 当社は、バイオ医薬品などの研究開発・製造における細胞培養に必要な培地・培地添加剤の販売のみならず、医薬品製造向けの原料ビジネスを推進しています。医薬品製造向けの原料ビジネスにおいては、GMP管理下で製造し、幅広い医薬品の製造に安定化剤4や緩衝剤5などの用途で用いられる様々な原料をラインアップした医薬品製造用原料「CertiPro(サーティプロ)」シリーズや、バイオ医薬品の幅広い製造プロセスで使用される濃度・容量に調整した溶液「バイオプロセシング用溶液」を販売。さらに、顧客の要望にあわせて原料をカスタマイズして提供するサービスなどを展開しています。当社は大阪工場において、2017年より「CertiPro」シリーズの生産を開始し、国内外の製薬企業などに供給しています。

 今回、当社は大阪工場にある既存の医薬品製造用原料の生産設備を増強しました。これにより、GMP管理下で製造した医薬品製造用原料の生産能力を従来比3倍に拡大させます。顧客の生産量に応じて小容量から大容量の医薬品製造用原料を供給する体制を強化し、グローバルで高まる医薬品製造用原料の多様な供給ニーズに迅速・柔軟に対応していきます。

 当社は、「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」というミッションのもと、社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、医療をはじめとする幅広い分野の産業や学術研究の発展に貢献していきます。
 

  1. 1 GMPとは、Good Manufacturing Practiceのこと。また、医薬品等の製造における適切な管理方法をまとめた、医薬品等の製造業者が守るべき基準。
  2. 2生産設備増強前と比べた場合。
  3. 3 2019年から2026年の年平均市場成長率(経済産業省 資料「バイオCMO/CDMOの強化について」より引用)。
  4. 4医薬品の安定性に必要な環境を確保する目的で使用される原料。
  5. 5 医薬品の有効性に必要な最適な pH 環境を確保する目的で使用される原料。
     

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