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ニュースリリース

2024年7月10日

1枚あたりのCO2排出量を抑制

バイオマスプラスチック素材を用いたICカードを今冬より販売開始

バイオマスプラスチックICカードを通じて、企業の環境負荷低減活動を支援

富士フイルムイメージングシステムズ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社⾧:松本 考司)は、ICカードに用いる、植物などの生物由来の原料で作られた「バイオマスプラスチック*1」の素材を配合したICカードを今冬より販売開始します。近年、石油由来のプラスチックを植物由来のバイオマスプラスチックなどに置き替えるなどして、温室効果ガス排出低減に取り組む企業や団体が増加しています。当社はこのバイオマスプラスチックをICカードに応用し、今冬より、企業・自治体・官公庁・学校などで利用される社員証や職員証、学生証、会員証などのカード発行サービスの提供を開始する予定です。企業などの環境負荷低減活動を「バイオマスプラスチックICカード」の提供を通じて支援していきます。

1. 特長

今回開発した「バイオマスプラスチックICカード」は、カードの基材にバイオマスプラスチックを重量比25%以上使用。主成分に採用した木質資源のセルロース樹脂*2は、従来のICカードの主成分(PET-G)と比べて、樹脂生産時のエネルギーが少なく*3CO2排出量が低い素材であることが特⾧です。また、従来の石油由来素材から植物由来素材へ変更したことにより、焼却時のCO2排出量を、植物が生育する際のCO2吸収量で一部相殺できます。これにより、バイオマスプラスチックの使用効果として、1枚あたりCO2排出量を従来素材の利用時と比べて約13g*4抑制を実現しました。

バイオマスプラスチックの使用効果(従来素材比:CO2排出量約13g抑制)
  • 原材料調達段階におけるCO2排出量は、従来素材の利用時比較で16%削減約4g抑制
  • 製造/輸送段階におけるCO2排出量は、同等
  • 廃棄段階におけるCO2排出量は、従来素材の利用時比較で60%削減約9g抑制
  • *1 植物などのバイオマス(生物資源)を化学的または生物学的に合成し原料としたプラスチック
  • *2 非可食資源由来原料を使用。木質系バイオ素材は全世界に均一に存在する最も潜在量が多いバイオ資源とされている。
  • *3 樹脂の生産工程で、PET-Gは210~270℃の重合反応に対し、セルロースは100℃以下の酢酸反応である。
  • *4 ICカードの原材料調達、製造、輸送、使用、廃棄段階までのライフサイクル全体で当社が算定。
2. 認証取得

バイオマスプラスチックに関する第三者認証を取得。日本バイオマスプラスチック協会バイオマスプラシンボルマーク識別表示基準の適合(2023年3月)

  • バイオマスプラ非接触IC カード 登録番号 No.1102

富士フイルムグループでは、脱炭素社会を加速させるため、環境戦略「Green Value Climate Strategy」を2021年に策定し、環境負荷の少ない生産活動(Green Value Manufacturing)や優れた環境性能を持つ製品・サービスの創出、普及(Green Value Products)を推進しています。「バイオマスプラスチックICカード」は、富士フイルムグループ「Green Value Products」制度*5において、気候変動問題の解決に向けた脱炭素社会の実現に貢献する製品としてグループ認定製品に指定されました。当社では、今後も環境負荷の少ない生活活動や優れた環境性能を持つ製品・サービスの創出、普及を推進し、企業の環境負荷低減活動を支援していきます。

  • *5 国際基準化機構(ISO)が定める国際規格ISO14021 自己宣言ラベルに準拠した社内の認定制度。 

お問い合わせ

富士フイルムイメージングシステムズ株式会社
イメージテック事業本部
ID&クラウド事業部 ID システム営業部

  • * 記事の内容は発表時のものです。最新情報と異なる場合(生産・販売の終了、仕様・価格の変更、組織・連絡先変更等)がありますのでご了承ください。